2003年3月1日(土)
3月15日(土)
3月29日(土)

今回は番外編を含むスペシャル版です!


△▼3/1のゼミ▼△


本日のテーマ
・自由課題  ストーリー 2
出席者: 女  3   男  2 

今日は広い教室。恵比寿を思わせる長机が並べられている。広いのはいいのだが、机を並べかえなければならないのが、ちょっと不便か。
忠太郎師が仕事で来られないので、アシモフ一人のゼミだ。作品を出したのも、なんと楢崎さん一人だけ。しかも2作品。こういうのは始めてだ。しかし、彼女のこの旺盛な創作意欲は素晴らしい。書けるときにどんどん書くといい。力は着実についてくるものだ。


〇自由課題(ストーリー)


1 楢崎作品「家族の食卓」



 レストランが倒産し借金を背負った男、パートで働く妻、アルバイトに明け暮れる長男。10歳の次男はいつもひとりぼっち。そんなある日、音信不通だった男の兄が突然やってくる。そして…。
 だが、こんな風にすっきりした話ではない。男は次男の思いいれのメキシカン・タコスの店を出そうと奔走するが、うまく行かない。だが、次男と仲良くなった男の兄が資金提供をすることになり、めでたく開業する。
 ヒントは、今の金融政策のお陰で困っている男たちのニュース特集だという。そこで、再起する男の物語をやりたくなったという。
 なかなか視野が広い。ドラマを創るのにその資質はとてもいい。だが、社会的な関心だけではドラマは紡げない。幼い少年の目から描いてみたらどうだろう。
 男は、ある意味では、<寅さん>的な人物でもあるが、それは作者は嫌いだそうだ。それならと、名画「ぼくの伯父さん」的な方向を勧める。だが、<おじさん>といえば、兄より弟の方がいいのではないか。飄々とした無責任な存在。結婚もしていない方がいいのではないか。アシモフの個人的な<おじさん体験>を話したのだが、果たして参考になったかどうか。
 この段階では、男がどんなレストランをやるのかは後から考えればいいことで、まずは人間関係をきちんと創ることから始めたい。同時に、小さくまとまらず世界を広げるように心がけよう。





2 楢崎作品「フォトグラフィーア 〜写真〜」
         


 これまた楢崎作品。このところ、彼女は精力的だ。
 大学の入学祝いにブラジル旅行をしている青年。リオのバーで日本人の女性と出会う。二人は、ブラジルの歌「フォトグラフィーア」が大好きだと、意気投合する。東京に戻った青年は、せっかくの大学なのに行きたくなくなり、アルバイトに精を出す。近所のライブハウスでバイトの口がある。そこの女性歌手から青年の父親が、昔はならしたサックス奏者だったと教えられ、驚く。そこで、ブラジルで会った女性と再会する。その女性のためにサックスを習う。父親が、昔取ったきねづか、熱心に教えてくれ、上達は著しい。だが、青年の悩みは、別にあった。プレイボーイの兄が彼女を追いかけ始めたのだ。しかも彼女は兄が好きらしい。初恋だったのに…。だが、それがきっかけで、父と兄と、久しぶりに語り合い、三人は理解し合う。青年は、なんとかライブハウスで「フォトグラフィーア」を演奏出来るまでになった。彼女は兄に譲ろう…。
 偶然が多すぎる、だが切ない感じがよく出ている、等の意見があった。恋人(憧れの人)を兄に譲るまでの葛藤がもっと描かれるべきだろう。今はまだ練られていない思いつきの段階だが、いろいろなジャンルに挑む作者の心意気がうれしい。





アフターゼミは、いつもの2F。だいぶ池袋の雰囲気にもなれて来た。次回の15日は、両講師とも所用で休講となる。その代わり、江田事務局長を中心に<雑談アシモフ>をやることになった。せっかくの会場をムダにするのは惜しいということから盛り上がった企画である。みんなで大いに羽をのばしてやってほしい。




△▼3/15のゼミ〜番外編〜▼△


忠太郎師・アシモフ師共に所用で欠席のため、急遽、事務局長の仕切りで、自由ゼミが開かれることになった。題して、<雑談アシモフ>。その結果は、たいへん充実したものだったようだ。以下は、仕切り屋事務局長の報告です。



 





というわけで、出席者は、女3、男2。
果たして、このあとおとなしく解散したかどうかは、報告がないので分かりません。






△▼3/29のゼミ▼△


本日のテーマ
・自由課題  ストーリー 2
出席者: 女  5   男  2 

15日が番外編だったので、今日は、3月の2度目の正規ゼミ。
第5土曜日にやるのが急に決まったので、またまた新しい教室。今度は細長いテーブルだ。だが、そのぶん、お互いが近くて話しやすかったようだ。


〇自由課題(ストーリー)


1 城ノ口作品「0.04mm」



 ずっと前に提出されていた作品だが、やっと作者の都合がついてゼミとなる。
  コンドーム会社に勤める主人と中学生の息子。こういう話題を明るくできるようになったのは、隔世の感がある。忠太郎師が驚くのも無理はない。どの程度、親の職業が学校で知られているのか。材料が特異であるだけに、「リアリズム」はどうなのか。
 実はコンドームは脇役で、少年少女の淡い恋の話が本流なのだが、それはまだ描ききれていない。きれいにまとめようとしているのがいやだ、という意見があった。少年が、自分の家に呼んだ少女と何も起こらずにすむというのは納得いかないということなのだが、男の心理としてはよく分かる。、
 中学生という少年期にはもっともっと生々しい息遣いがあるのではないか。少女にも、それはあるはず。コメディにせずに正面きって描いてみるべきかもしれない。





2 楢崎作品「家族の食卓」第2稿
         


 前回とは大幅に内容が変わっている。10歳の少年から見た話になった。 <おじさん>という人間をどう思うかで、相当見方が変わる。
 突然、長年音信不通だった<おじさん>が来て、一家に騒動がおこる。だが、去ったあとでも、何かが変わった訳ではない。ただ、少年には目に見えない何かが残る。どういうわけか、ゼミのみんなに支持されなかったようだ。前回もそうだったが、<おじさん>をどう造形するかで、ドラマの味がすごく変わる。
  おおかたの人間は、すぐに「寅さん」的人物を思って避けたくなる。だが、「ぼくの伯父さん」という映画を引き合いにだすまでもなく、<おじさん>の登場するドラマは味のある世界になるはずなのだ。どうやら、あの<寅さん>があったのは、後発の人間には不幸なのかもしれない。
 ドラマの作り方にもいろいろ異論があった。作者が最初に抱いた社会的な関心が後ろに引いた分だけ主題が分かりにくくなったのかもしれないが、もっと具体的な話があると解消されることではないか。少々拙速だったかもしれない。少年とおじさんの関係をもっと深めたい。





アフターゼミは、いつもの2Fの喫茶店が貸し切りだったので、5Fに変更。初めてのお店だが、雰囲気は悪くない。コーヒーは高いがビールのお値段は同じ。ただし、生ではなく瓶ビールだ。
ここには3つの喫茶店がある。2Fのもう一つも覗いてみよう。今日から神山さんが休学になった。10月まで社命で英語の勉強をするのだという。運悪く土曜日が講習日で重なってしまったのだ。残念だが、社命とあらば仕方がない。10月に復帰したら英語でシナリオを書いてもらおう。


次回は、2003年4月5日(土)

東京芸術劇場5F/NO1会議室
時間は、13:30〜17:00


次回から、開講が30分早くなります。
遅れないようにしてください。



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