▽▲ 10/19分 ▲▽ |
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本日のテーマ |
・自由課題 シナリオ0 ストーリー3 |
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出席者:女 7名 男 1名 先輩(男) 1名 |
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前回は、おめでたいイベントのために休講となったので、久しぶりのゼミ。だが、場所は違ってもみんな顔を会わせたので、久しぶりという感じはしない。
しかし、新婚旅行の土産話はアフターゼミでと、さっそく作品研究に入る。10月末の二つのコンクールを目指している人も多いようだが、それは個別の指導検討に任せることにする。
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○自由課題(ストーリー)
1 外野作品「微熱」
コンクール用に新たに考えた物語。相変わらず旺盛な創作意欲は素晴らしい。
まだ18才の短大生美帆が妊娠する。相手は大学生。美帆は生みたいが、相手の男は反対する。美帆は男に嫌われたくないため中絶しようとするが、恐怖心にかられて土壇場で逃げ出す。その足で東京に出る。そして、様々な体験をして、やっぱり生もうと決心して故郷の岡山に帰る。
こういうテーマ(題材)は、意見を言いがたいものがある。しかもドラマとしては、発端から結論が予測されてしまうので、余計むつかしい。美帆は見ず知らずの男に優しくされて泊めてもらい、隣室の女性(シングルマザー)と親しくなり、男が育った孤児院に行く。一方、大学生は、美帆を迎えに行く途中で迷子を助け、「子供」の体温を感じる…。
少女が赤ちゃんを生むことになるのに、都合のよい状況だけが与えられている。この人間をこうさせたいから、こういう状況を配置して、こういう人間を登場させてということでは、ドラマではない。果たしてドラマとして成り立つ題材かどうかということも考える必要があろう。
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2 楢崎作品「火の杯」(第2稿)
明治時代の大橋図書館の建設にまつわる物語。作者が初めて取り組む歴史ものである。しかも実在の人間を主人公にした一種の評伝である。えてしてこういう世界は、事実の重みにとらわれて人間味がなくなりがちなのだが、書き出しの1行目から人間臭さがあふれ出ていて、その危惧は簡単にクリアしているようで、先行きが楽しみである。
「精力絶倫の威張り腐った頑固おやじ」とその妾、妾の子(姉弟)と正妻の息子との葛藤、明治の女の頑張り、明治の男の心意気…。
骨太のドラマが展開されるであろう題材である。しかも、多くの人に知られているものではなく、作者の身近な人間だというのがいい。いろいろと掘り起こしていくと、予想外のドラマが発見出来るかもしれない。まだ、ストーリーとしては、手をつけたばかりという感じなので、大いに今後を期待しよう。
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3 野竹作品「虚言癖の女」(構成)
ストーリーとしては前に検討したものである。それをシナリオ化する手順として、構成(コンストラクション)を考えた。
新米刑事が殺人事件に出会い、その解決を通して成長するという縦筋と、事件の当事者である夫婦と愛人の三人の人間関係という横筋。愛人と心中した夫とその妻、死にきれなかった愛人。その真相は…。
重要なきっかけである「そばアレルギー」がどういうものか、正確なところが分からないので、この進め方でいいかどうか判断がつかないところがある。女は夫の愛人ではなくストーカーだったとか、三人の関係はおもしろいものがあるし、新鮮味もあるので、死因についての研究をさらに深めたい。
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後半は、新婚旅行土産のお菓子をつまみながら和やかにすすんだ。みんなの関心はもっぱらコンクールという感じ。大体第1稿から第2、第3稿に進んでいるようだが、その勢いを衰えさせないで、目標に到達したいものだ。頑張れ、みんな!
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