2002年4月20日(土)

本日のテーマ
・自由課題 ショートシナリオ  1   ストーリー 1


出席者: 女  3   男  2 オブザーバー 3(Kさん一家)

   桜のない4月というのは妙なものである。早くもツツジが花盛りで、季節感がすっかり狂ってしまった。すっかり初夏の様相を呈している。花々の色は赤っぽい色合いが多くなり華やかになった。おかげで、やはり心は弾む。しかも、実るべき果実は着実に実っている。
 今日のゼミはもちろん、アフターゼミは、そのことを目のあたりに見せてくれたのだった。

○自由課題(ショートシナリオ)


1 小沼作品「楽しかった後の事」



 前回に続いての連続登板。しかもなかなか刺激的な作品で、おおむね好感をもって迎えられた。
 20代半ばのOL。男のプロポーズを受け入れたとたんに、男は交通事故で死んでしまう。指輪を貰ってけだるい日常から抜け出せると思ったのだが、あてがはずれて、ものすごい喪失感に襲われる。発作的に風俗店に勤めようかとも思うが、踏み切れない。だが、そこで出会った風俗嬢となぜか通い合うものがあって、一人で生き直そうと思う。
 小沼作品にしては、意外に抒情的なところがある。虚無的なところはあっても退嬰的ではないのがいいと、ちょっとむつかしいほめ言葉もあった。
 男が自分の意思で死んだのだとしたらどうか。そうなると、ショートシナリオではすまなくなるだろう。「何で死んだのか」をキイワードにして長編シナリオにするのがいいのではないか。



〇自由課題(ストーリー)


1 小沼作品「乾いた春」



 二つ目も小沼作品。以前に提出されたものだったが、作品ラッシュで後回しになっていたもの。
 ウエットになるなといわれて、Kさんを意識して乾いたのを書きたかったという。後に残らない意味のないもの。これもまた難しいねらいだ。
 彼女に振られたフリーターは欲求不満のかたまりだ。あっちでもこっちでもぶつかってボコボコにされる。無銭飲食の男と意気投合するが、裏切られる。自殺しようとするが死ぬことも出来ない。彼は意味なく生き続けるしか手はないのだった。
 不条理マンガのような面白さがあると評されていた。作者の気分は十分に出ているのだが、これだけではドラマにはなりにくい。
 そろそろ、コラージュではなく、筋の通った物語を書くようにした方がいいだろう。





 小沼シリーズのあとは、恒例の「ロジエ」でのアフターゼミ。
 Tさんから未完のストーリー「傷跡」についての意見を求められたので、その進め方について両師がそれぞれアドバイス。
 ここからUさんが二人の子連れで参加。Wゼミの先輩でカナダ帰りのK夫妻の女の子と一緒になり、賑やかであった。
 Uさんからも「絵の具の匂い」の改定稿が出たが、次回までに時間があくので、両講師が個別に対応することとした。
 その後、Wゼミのほかの先輩たちも現われて合同の新学期会をやるため、恵比寿ガーデンに向う。宴も和やかに進行し終わりに近づいたときに、驚くべき事件が発生した。おかげで、今日のゼミの余韻は完全に吹っ飛んだ。
 その詳細については、「喫茶アシモフ」に詳しいので、そっちをご覧あれ。

次回は、両講師の都合で、
5月25日(土)のみとなります。
変則続きですが、悪しからずご了承ください。

基礎コース 12:00〜14:00
  上級コース 14:00〜17:00 
6月からは、元の通り、第1、第3土曜日です。
←Click Here
上記作品のディスカッションはこちらで!!
ゼミで話し足りなかったことや後から思いついたこと
また、改めて作者に聞きたいことなどがありましたら
どんどん書き込んでください!
今までにみんなの書いたシナリオのリストを整理してありますので、
それもご覧ください。
←Click!!(.xlsFile 8KB)
※上のアイコンをクリックすると、脚本一覧ファイルをダウンロードできます



[ HOME ] [ BACKNUMBER ]

このページの無断転載・複製を禁じます。
Copyright(C)asimov. 2001 All rights reserved