2001年11月17日(土)

本日のテーマ
・自由課題 シナリオ2        
出席者:女 5名  男 2名 先輩・男 1 

 今日もあったかい小春日和。物語を紡ぐには、とてもよい日だ。シナリオラッシュの迫力ある作品を読むことになった。すでにメールで読み合っている人もいるが、その積極さがうれしい。もちろん今日初めて読む人もいるので、しばし回し読みに時間をさく。その沈黙の間が、作者にとってはうれしいようなおそろしいような落ち着かないものだ。はたしてその間に何を考えて待っているのだろう。
  


○自由課題 
1.辻口作品「ひとりごと。」



 いろいろと迷いが多かったようだが、ある日、なぜか想像の泉が涌き出でてきて、その勢いで完成した。作者の体験を生かした設定で、ラブホテルのフロントやテレクラのアルバイトをしている女主人公が、そこで出会った16才の女の子とのいきさつを軸に、自分の行く末を見つける話である。普通では分からないテレクラなどの内幕がなかなか面白いし、30才を過ぎた女主人公のゆらぎがいい。
 破綻してはいるがパワフルなのがいいという南部講師の評が一番的を射ている。人間が深刻でなく、じれったいのがいいとも評された。
 ただ、年齢を30直前にした方が、主人公の焦りや惑いがはっきり出ていいのではないかという意見もあった。少女も14〜5才の中学生にした方がいいように思う。
 それと、題名が地味すぎるのではないか。内容にはあっているのだが、アピールという点では、弱いと思う。もちろん賛否両論であった。



2.阿部作品「教師のススメ」


 母校の中学の教育実習にきた大学生と生徒との交流という着眼がいい。今、教師が主役のドラマが盛んだが、それらに比べて遜色のないできである。旅行の費用を消費税で捻出して少女を救うというアイディアは、作者ならではのものである。
 登場人物が少なすぎるという意見があった。これは、ラストの消費税仕掛けから逆算してドラマを創ったからだと作者が種明かしをしたが、物語世界を豊かにする意味でも、考える余地はあろう。
 ただ、舞台は地方都市の方がいいのではないか。ちょっと甘美な思いを漂わせているのがいい。
 作者は、「いばら姫」に刺激されて書いたという。いわばアンサーソングというべき作品である。お互いが響きあって新しい作品が生まれるというのは、うれしいことだ。他人の作品に素直に感応できるというのも、優れた才能の一つだと思う。切磋琢磨という以上のものだ。


○課題 なし




今日は、シナリオ2本で一杯になってしまった。ほかにもシナリオ1、ショートシナリオ3、ストーリー2、とたくさん提出されていたのだが、次回にまわすことになった。

 終わって、「ロジエ」へ。ここへ、仕事を終えての神山さんが駆けつける。ショートシナリオ「月の山椒魚」が提出されていたので、それについていろいろと話す。OLの積もり積もった憤懣が怒涛のごとく吐き出されていて、その勢いに圧倒される。何より題名がいい。こういう怒りが創作の基になるのだと思う。


次回のゼミは  12月1日(土)  です
基礎コース 12:00〜14:00
上級コース 14:00〜17:00

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