花模様

夢と愛…メルヘン…の若葉



葉「セピア色したページ」

              by 青いリンゴ

 忘れかけていた歌が
 どこからともなく流れて来た
 あれは卒業式の帰り道…
 あなたが口ずさんでいた歌
 ただひたすらあなたと歩きたかった
 どこまでも
 どこまでもあなたの歌を聞きながら…
 黙って聞いてるだけで
 胸がいっぱいになっていた
 あなたと過ごしたキラキラときらめいていた日々が
 走馬燈のように心の中をかけめぐってた
 二人で見た風景…
 二人で読んだハイネの詩集…
 雪の降る凍てつく日に
 二人で一緒にした長いマフラー…
 語り合った夢や理想…
 なにげないことで
 無邪気に笑ってばかりいたこと…

 いつのまにか
 あなたは口ずさむのを止めていた
 二人とも明日から会えなくなるって
 わかっていたのに
 ただ黙って歩き続けてた
 あなたの精一杯の優しさ…
 わかっていたのに
 でも何かひとこと言ってほしかった…
 今も口ずさむことがあるのでしょうか?
 あの歌を…

 きらめいた日々が
 今はもうセピア色したページ
 過ぎ去りし思い出…
 鮮やかによみがえる
 青春の一ページ


葉「ただそれだけで…」
              by 青いリンゴ


 淋しくて…
 悲しくて…
 押しつぶされそうになった時
 あなたのことが…
 ふと心に浮かびます
 あなたがそばにいてさえくれたら…
 それだけで私は幸せなんです
 言葉なんて何もいらない
 そばにいてさえくれたら…
 あなたの優しい笑顔さえあれば…
 ただそれだけで…


葉「魔法にかけらて…」

              by 青いリンゴ

 あなたは魔法使いなの?
 知らない間に魔法をかけられてた私…
 あなたの姿が目の前でシャボン玉のように
 フワフワと飛んで離れないの…
 胸の中はあなたへの熱い熱い思いで燃えてるの…
 まるで激しく燃える炎のように…

 魔法をかけられて…
 朝も昼も夜も夢の中までも
 切なくて切なくて…
 苦しくて苦しくて…
 心が張り裂けてしまいそうなの…
 生まれて初めての出来事…
 どうすればいいの?
 何も分からないの…
 本当に分からないの…
 ただ分かっているのは
 あなたが私に魔法をかけたってことだけ…
 もしかしたら気まぐれに
 ちょっとした遊びのつもりでかけたの?
 机の上の写真のあなたに問いかけても
 優しい微笑みしか返ってこない…
 気まぐれでないのなら…
 私にも教えて下さい
 その魔法のかけ方を…
 そしてあなたにもかけてあげるの…
 愛の魔法を!


葉「この曲が終わるまで…」
              by 青いリンゴ

 何も言わないで下さい
 この曲が終わるまで…
 覚えていますか?この曲…
 あなたと初めてこの茶店に入った時にも
 流れていたことを…
 愛の序曲になぜだか聞こえて
 幸せ感じてた…
 講義なんて忘れて
 ただひたすら語りあってた二人…
 いつまでもいつまでも
 この幸せが続くと信じてた…
 いつまでもいつまでも
 同じ夢追いかけられると思ってた…
 あれは蜃気楼だったんですね

 お願いだから…
 何も言わないで下さい
 せめてこの曲が終わるまで…
 さよならの言葉だってことは
 わかっているから…


葉「もっと二人が大人だったら…」

              by 青いリンゴ

 疲れ切った身体をソファに凭れながら
 窓にかかった闇のカーテンを見つめてる
 独り聞く真夜中のラジオからは
 突然懐かしいアリスの歌
 あなたの好きだったアリス…
 テーブルの上には同窓会の通知…
 まるでドラマのように偶然が重なって
 私を包んでる…
 ふと、気がつけば
 思い出という時の忘れ物の中に引きずり込まれて
 ソファを涙でぬらしてる…

 卒業して毎日少しずつ、少しずつ
 心の奥底へと閉じ込めていったあなたへの想い…
 やっと消し去ったと思ってたのに…
 また思い出してしまった…
 あの頃、もっと二人が大人だったら
 きっと今頃アリスでも聞きながら
 あなたはウイスキーのグラスと通知を手にして…
 私はアルバムのページをめくり、めくり…
 一晩中語りあかしていたのに…

 悪いのはちょっとしたすれ違い…
 でも、もっと二人が大人だったら…
 きっと…!


葉「淋しさつむいで…」

               by 青いリンゴ

 どうしようもない
 淋しさを引きずっていた
 めぐり逢った頃の二人…
 めぐり逢いは
 キューピットのいたずらだったかもしれないけれど
 心のふれ愛は
 誰のいたずらでもなかった
 気がつけば…
 いつの間にか二人で
 淋しさつむいでいた
 必死になって…
 お互いの心の傷口をふさごうととてた
 二人幸せになりたくて…

 淋しさと淋しさをつむいで…
 愛色に輝いた幸せを織りあげようと
 ただひたすら夢中になっていた
 例えどんなに風が吹いても…
 例えどんなに季節が流れても…
 変わらぬ一つの真実を追いかけて…



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