「 小学校から大学まで行っちゃった 」
■その13

 新郎の卒業した高校の校長
 
  新郎の弟の通うダッカ大学 芸術科の授業
         
     今回、バングラデシュ帰郷訪問のテーマの二番目に新郎が卒業した高等学校を訪ねることがありました。バングラの教育制度ははっきり言って、今ひとつわかりません。今度、改めて聞かないといけないと思っています。
 
一つ目。新郎の高校は、チュアランガという場所でした。連絡をとらずに驚かせる魂胆でした。案の定、校長は卒業生の新郎と奥さんとお父さんと日本の教師の訪問にビックリしていました。卒業生が訪ねるということは、まったくと言っていいほどないそうですから。居合わせた生徒、先生は上へ下への大騒ぎでした。校長室は、6畳ほどの広さ。印象的なことが四つありました 日本と同じにトロフィーが飾り棚の中に飾ってあったこと。
 日本から贈られたソニー製の放送機がぶっこわれたまま9年前のまま、置いてあること。 校長の机の上に、召使いを呼ぶときに使う(これは私のイメージ)呼び鈴が置いてあったこと。この校長は、新郎の高校生の時から代わっておらず、自分の給料から不足しているものを学校に買っていること。足りないものだらけの感じです。窓の鉄格子には、顔…顔…顔です。
 
 二つ目。新郎のおじいさんが資産家で村に小学校の土地と校舎を寄贈したということを日本で聞いていました。それを実際にこんなところまで来て見ることが出来、何とも言えぬ感情がこみ上げました。その上、おじいさんの功績を讃えて、村の入り口に石碑が建っていたのを見たのもなんだか不思議な思いを持ったものです。その感情がいったいどんなものなのか、今でもピントきません。立派な小学校でした。
  
 三つ目。新郎のおじさんの家から散歩に出かけたときに出会った小学校です。ガイドは、そのおじさんの息子=ムフティ。狭い校庭に生徒が集まっています。女の先生がバングラの国旗(日本とデザインは同じですが、モスグリーンにダークレッド=恵みを与える大地と人民の革命の血)です。ただ、黙ってあげただけです。朝のことです。校長室に挨拶。聞くと校長は私財をなげうってこの小学校を建て、自ら校長となっている。先生は、アシスタントの女性を数人雇っているとのこと。二部制をとっているとも言います。教科書を見せていただきました。算数と理科。貸し出して
使うとのこと。教室に入って生徒とも写真を撮らせてもらいました。黒板、机、イス。教室の明るさ。どれも宮沢賢治の記念館のもののように思いました。明治、大正の日本の小学校の教室です。でも、何をどう学ぶかですから、道具の是非ではありません。机に座って、生徒に囲まれて、ここでは生徒は誰一人、喋りませんでした。黙って私のすることを見ていましたね。
 
四つ目。新郎の弟=インドの大学に留学してコンピューターの専門家。彼の高校時代の友達は、みんなダッカ大学の芸術学部に入学したのです。その友達が大勢集まり、ダッカ大学に私を連れてってくれました。美しい人と美しい庭。ダッカ市の真ん中にあります。そこの教授、3人に紹介してくれました。日本との交流もあり、日本語を達者に話す方が一人。武蔵野美大に居たと言います。名刺をくれE−mailのアドレスを持っています。そうとうなインテリということになります。バングラデシュ・レポートの終わり頃には、バングラデシュとメ−ルのやりとりができたらまた、世界が広がりそうです。忙しいです。
 
 五つ目突然だったのですが、新郎の親戚の伝で私がこれから日本に留学したいという27歳の男性(もう、バングラデシュの大学院で経済学部を卒業)の日本での身元保証人になってくれと依頼され、バングラデシュ航空の貨物部の部長とやらがバングラデシュの保証人。その人にバングラ一のタイ料理レストランでごちそうになっってしまった。新郎を信用しての結論とした。拓殖大学の留学生の書類を英語と日本語で読まされた。必死で読んだ。自分のサインが居るものですから。幸いお金の保証人ではないので、ホットしたものです。審査に合格すれば今年の9月頃日本にやって来ることになっています。バングラデシュのおみやげは、この留学生のこと、ダッカ大学の教授とのメールの交換でしょうか。それとダッカ大学の構内で絵を描いていたピンクの民族衣装を着ていた女性のことです。美しかったですね。美しい風が吹いていました、という印象です。


  ★ひとまず知った教育制度

 新郎の尊敬する叔父さんの家の側にあるモンゴバリア・プライマリ・ハイスクール校長に聞いてわかったことですが、校長と教員はそのコースと資格試験が異なっていて校長になるには校長としての課程を大学院で学び、政府のテストにパスした人が、最初から校長として着任するのです。ですから、よっぽどのことがなければ校長は変わりません。この校長は、ここで20年間校長をしているのです。日本の場合を聞かれました。
 50人で1クラス。
 45分授業。
 教室は12室あります。
 500人の生徒で男女共学。
 2部制
 教科は、5教科…バングリィ(国語)、英語、数学、理科、社会です。
           
                        KEN