夜光虫の神秘

　真っ暗な海の波間に光が揺らぎます。
初めはそれが何であるのかわからなかったのです。
見たことがありませんから…。何と表現していよいのかもわかりません。
時計の文字盤が暗闇で発光する、それが全くの水色と思ってください。
　船が入ってきます。船の先端、そして尾を引く船尾の波がこの真っ青な光で染まるのです。「トロロの世界だ…！」訳のわからない表現を使いました。
　夜光虫が出現する気象状況が少しわかってきました。
海岸に急ぎます。案の定、寄せる波が発光しています。砂を握ると夜光虫が星くずのように輝いて指から流れ落ちるのです。

	波が揺れると波頭が発光する。左肩は高知屋造船所からの明かり。
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