2005
 

 2005/7/30(土):FUJI ROCK FESTIVAL 05!

駐車場に足を下ろして目の前にひしめき合ういちめんのテントを見やった。ああ、帰ってきた。フジロックだ!
深呼吸して見渡す風景は、1年ぶりに帰郷したふるさとのにおい。おなかの底まで吸いこんだ。こぶしを突き上げて、ぐーんとのび。
「ただいま」
苗場の山につぶやいた。
入場ゲートまでのじゃり道。
通りすがりPalace of WonderのScrap Monsterたち。
やあ!みんな元気だった?
雨もカッパも田んぼみたいな泥道もみんな、大好きだよ。だから帰ってきたんだ。
ちょっぴりスキップ。泥水とばして。だってしようがないんだよ。フジロックだからさ。
まずは会場イチ冷たくひえたHeinekenで乾杯。天国バーガーで腹ごしらえ。Board WalkをたどってOrange Courtへ。
フフ。雨だってのに、カッパ着て芝生で熟睡してるコがいる。イエイ。来いや、雨!大歓迎だよ。
だってフジロックだからさ!

夜。雷鳴は轟くしWhite Stageの照明にCats and Dogsの太い筋がいくつも照らし出されるし。舞台効果は満点を通り越してやりすぎの感。でも、知ったことか。じっと待つ。
薄手のrain coatは既に肌にはりついて離れない。それでもなお雨粒が耳元にバチバチとはじけて暴れまくる夜。

来て。早くここに来て。
流れ続けるガムランに背中がじりじりと熱くなる。
照明が落とされスクリーンがするすると引き上げられた。
くっきりと映し出されたBRAHMANのロゴ。
SEがガムランからブルガリアン・ポリフォニーにかわる。
私の中で何かが激しく、けれど音無く砕けた。
始まる。

彼らの音楽は私の到底辿り着けない場所にある。それががらんどうな哀しみを美化しているように聞こえてならないこともある。空しさを激情にすり替えて祭り上げているような…でもきっと、誰もが叫ばずにはいられないそれはあるいは出口のない理想郷なのだ。痛々しく激しくその中を渦巻きうねり続けるけれど…どこへも行かない。行けない。

BRAHMANの音と世界観。遠くに暗澹と雷雲の蹲る夜のWhite Stageに泣けるほど美しかった。
嵐よりも激しかったStageを後にしたら、背後の森には静かに夏の雪が舞っていた。
濡れたからだと、言葉にするのも惜しいくらいに満ち足りたこころと。フジロックな夜。


2005/7/31(日):PEACE!

フジロック最終日。今年は仕事の都合上2日しか滞在できなかったので、テントには1泊だけ。何となく物足らない。やっぱり前夜祭から3泊4日(または翌日までと決め込めば4泊5日!OH!)を満喫して初めてフジの醍醐味を味わえるのではないかと思う。何となく時間がないとあれもこれもと詰め込みたくなってしまって結局リラックスできない。それじゃあ、苗場に来る意味がないんじゃあないかな。フジロックは、単に音楽を楽しむイベントとは全く異なる場所だ。ロックというジャンルを中心に据えて、だだっ広い野外に、ピースとアートと祝祭と多国籍な文化とが織りなす異空間がそこにある。フジロックという世界が、1年のうち、たった数日だけここ苗場に出現し、ぽっかりと口を開けて待ちかまえているのだ。

ホラ、来テゴラン、ナンニモ考エズニサ、タダタダ楽シメバイインダヨ。

今年出現したところ天国の水車では、ヒモパン一丁(!)で水浴びしてるおっさん(兄ちゃん?)がいた。勿論、「中に入らないで下さい」の貼り紙があったがそんなものお構いなしだ。規則的にばしゃっばしゃっと瀧のごとく落ちる水を受けて、気持ち良さそうに体を洗ってる。で、ややあって彼はやおら立ち上がり、脇を流れる小川(これがまた透明に澄んでいてみごとに清らかな流れなのだ)をばしゃばしゃと縦断して川岸にまとめてある服のところへどっかと座り込んだ。「あーいい風呂だった」って感じで。まわり中でその一部始終を眺めていたロッカーたち、思わずやんやの喝采。「やーるなー」って感じ。
そんなまったり空間が当たり前に横たわるロックフェスティバルなんて、いったい日本中のどこにあるっての?むしろ、私はフジロックのメインディッシュは音楽じゃあないって気もしてしまう。最高の音楽「も」聞けるアートなバカンスだよ、いかが?って感じかな。
だから、がつがつと時間を気にして次々ステージをはしごするようなイベントとは一線を画しているのだ。イヤ、勿論、それもありだけれど、どうして私が毎年フジに行くのかって言ったら、リーズナブルにビッグアーティストの音楽を腹一杯平らげたいなんてことじゃあなく、最高の音で、開放的なステージならではの上質なアクトを楽しみつつ、その祝祭空間で存分にリラックスしたいから。そんなフジロックが、既に私の1年間のバイオリズムにおける重要なセクションを占めている。まわり中にはやたら若いヤツらがうじゃうじゃいて、おそらくは同年代の人なんか数えるほどしかいないんだろうけどね。そんなことどうでもいいの。フジの空間が好き。

今年のステージを振り返ると個人的にはグリーンを縦横に闊歩してたエゴはすごく楽しかったし、オイオイ、ホントかよ、のビーチ”ヤング”ボーイズにはあきれるほどのせられてしまった。よっ、イロオトコ!じいちゃん、あなどれじ。
スカパラやブラフは言わずもがな。ジュリエット・ルイスやあふりらんぽにはもう完全に理性のやわらかくて太い部分をわし掴みにされ引っこ抜かれた気分だった。よくやるよ、まったく。
でも、自分でも意外なことに、私が今年のフジロックで一番感動したのはTHE PEACE IN LOVE PERCUSSIONS。民族舞踊団なのだ。え?ロックフェスで民族舞踊?

セネガルからやって来たと自己紹介する彼らの楽器はタムタム、バラフォン、ジェンベ、カラバス、フルート、チャカレ等々。全部手作りの民族楽器。バラフォンは大きな木琴のような形をしていて、おじいちゃんがあぐらをかいて座り、ぼんぼんと叩く。井戸の底から響くような深い音。今でも耳の奥にこだましている。彼らは世襲制の音楽家でアフリカの歴史と共に数百年という歳月を駆けて代々演奏技術を磨いてきたのだそうだ。彼らにとって音楽とは職人の為せる技だという…

うん。まさにその通り、みごとに磨き抜かれたリズムと鍛え上げられた肉体が繰り広げるパフォーマンス。あっけにとられてしまった。跳び、回転し、逆立ちしてブリッジして踊りまくる。うわあ、でたーって感じのファイヤーショーあり、アクロバットの連続技あり。そこがオレンジコートであることをすっかり忘れて魂を抜かれたように見入ってしまう。
そしてなんつっても彼らの笑顔!この世で一番上手に笑う人たちだと思うな。ひとつの演技を終えてパッと両手を拡げると、人間の一番ピュアな部分に丸ごと飛び込んでくるような掛け値無し本物の笑顔で笑う。拍手する私たちの表情も、きっとそんな笑顔に感化されていたと思う。そしてまた彼らも笑う。天真爛漫な笑顔。うわーすげえな、どっからこんなの捕まえて来ちゃったんだよ。と思わずつぶやいた。背中がびりびりと痺れてきた。おそらくただのパフォーマンスではこんな感動は訪れない。が、なぜそんなに感動してしまうのか、その時はわからなかった。

演奏が終わり、英語であいさつをしてくれた。「日本とセネガルとが手を取り合ってパレスチナにも世界中にも平和をもたらそう」たぶんそんな内容。べつにこの言葉の尊さに心打たれたんじゃあない。ただ、その瞬間の彼らの眼差しと笑顔と褐色の肉体とがものすごくまぶしかった。涙が溢れた。止まらない。すごい。混じりっけのない純粋な文化であることの強さに打ちのめされた。フジロックに来てこんな種類の涙を流すなんて思っても見なかった。ただひたすら涙しながら、彼らの平和への思いが私のそれとは全然違う切実なものだということに静かに衝撃を受けていた。

今日、彼らを紹介するウェブサイトを開いてみた。

飽食といわれる現代社会だが、地球のいたるところで私達の同胞は、内戦、飢餓、貧困、テロなどで苦しんでいる。そして戦争こそが最大の環境破壊であり、人類の乱開発によって地球上に存在するすべての生命が危険にさらされた最悪の状態である。戦争のない平和な世界にするために、日本とセネガルが手と手を繋ぎ、音楽を通して世界中に平和のメッセージを強力に発信していくしかない。

胸が痛い。そんなメッセージを携えて世界中を音楽し、旅する彼ら。あの笑顔は苦しみを知らない者には真似できない笑顔なのだ。だから私はこんなにも打ちのめされてしまったんだ。なぜこんなにも感動してしまったのか、今はわかる。彼らこそまさにロックだ。躍動し全身でリズムを刻み魂の歌を歌う彼らの存在こそロックそのものなのだ。

ああ、フジロック!今年もありがとう。たくさんの想いを抱えて家に帰ってきたよ。

 
2006

2006/7/31(月):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その1

…てなわけで今年も苗場からただいま。みしぇる、元気だった?お部屋のライムポトスさんパキラさんシャコバサボテンさん、すみませんねえ、お喉は渇いていませんか?
ああ!帰ってきていつもの我が家も嬉しいんだけれど、その一方で、ずっとあの祝祭空間に身を委ねていたかった私がいる。最高!フジ!

というわけで、今日からまたバリバリシゴト!エアコンの効かないコンピュータ室で意識不明に陥り、その後医者で点滴してもらったことはナイショです。

 さて総集編その1。前夜祭の苗場探検〜2006/7/27〜

今年のフジロックはyasuちょとmikiちゃんと3人で前夜祭からノリ込んだ。駐車場ゲートオープンは12時という事だったけど10:15に余裕の到着。で、予想通り、R17から見下ろす会場には、もうキャンプサイト入場待ちの長蛇の列。すげぇ〜。ってことで、作戦通り、yasuちょとmikiちゃんがテントを持って降り、列に加わる。私は車と一緒に12時にのんびりと入場。国道から見下ろす会場は苗場の山がずどんと横たわって見えるだけなんだけど、もうマイクチェックやリハーサルが始まっていて、胃袋がでんぐり返ししそうなほどの爆音が聞こえる。
いえい♪キタキタキタ♪
 FUJI ROCK FESTIVAL '06!★★★★★

いよいよゲートイン!まだこんなに駐車場もがらがら。雨雲帽子をかぶった山に、カランカランの快晴気分で声を掛ける。
ただいま!苗場!ただいま!FUJI!
今年も帰ってきたよ!!

キャンプサイトにテントが並びはじめてる。yasuちょたち、どの辺りに建てたかな?いいとこ確保できたかな?ああ!ワクワクするよぉ〜!!!

すっごくいい立地のとこにテントを建ててくれたyasu&mikiに感謝感謝しつつ全て荷物も運び終えて、3人でお約束のプロスペリタへ。毎年、フジロック前の腹ごしらえは、ここのお店に決めている。素敵な笑顔のマスターと、お母さん。モッチモッチのピザと、ナッツとバジルの香ばしいジェノベーゼソース。今回はフジロック期間中2回足を運んじゃった。すっごくお忙しそうだったけど、ちょっぴりマスターとおしゃべりもさせてもらって、特製のタケノコやイタリア土産のオイシイものまでごちそうになっちゃって感激…!で、この写真は、なぜかプロスペリタへ行く途中に見かけた猿!見事な離れ業で電線に飛び移り、するするするとどこかへ去っていったのであった。いやあ。お猿さん、いつもの静かな森がフジロックの大騒ぎになっちゃって、びっくり仰天逃げ出して来ちゃったのかな?  

テント建てと荷物運びで疲れて昼寝…してる内にすっかり夕闇が迫ってきた。わおぉ!前夜祭!
慌てて身支度を調え、とっくに開場したオアシスエリアへ。うわあ、いったい何人くらい入ってるんだろう。オアシスの広場はもう人人人。年々人が増えてる気がする…前夜祭。
ワールドレストランでは迷わず今年もパエリアセットをいただきに。お昼にあんなに沢山食べたのに、不思議だなあ、もうおなかすいてるって…。で、FRF'06のフェスめしハジメ。
いやあ〜サングリア最高!パエリアうまし!

ワールドレストランにはJuneさんのキャンドルが並んでた。大きなボウルに、粉雪のようなキャンドルがしつらえてあった。するすると、Juneさんが灯りにそって指を滑らせる。その不思議な儀式のようなひとときを息を呑んで見つめていた。FUJIの夜を幻想的に彩る灯りたち。
あ、広場がにぎわってきた…櫓から声が聞こえる。もうじき前夜祭名物の苗場音頭が始まるんだ。いろんな顔がひとところに同居している前夜祭。FUJIのエッセンスがひとしずく、ここに零れているみたいに。

♪すぅ〜きぃいじょうおぉ〜♪ちょちょいのちょい、ふぉー!”日本一の盆踊り”♪苗場音頭で、もうみんな汗だくだし笑顔だし楽しくってたまんないし。って、花火が終わったら、このテープ切りますからねの声にスタート準備バッチリ。歓声上げて一気にレッドマーキーはいつものお気に入りの場所へダッシュ!Get!いえい♪
前夜祭LIVEではDJでレッチリやケミカルが流れてのっけから大合唱!跳ねまくり暴れまくり!
でもなんつっても圧巻はFLOOGING MOLLY!あのお祭りさわぎなアコーディオンやらバイオリンやらマンドリンやら、もう反則だよぉ。まだ前夜祭だってのに、この熱気。ふう。
ふと見上げたミラーボール。なんだかとても親密な気分になった。さ、始まるんだ。今年も。


2006/8/2(火):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その2

あたりまえの顔して、出張に行ったり、研修したり。こんなクソアツイのにネクタイ絞めたお兄さんがいる。クールビズとかって言っちゃってるのに、無理しなくて良いんじゃない?…日常の方にこそ不思議を感じてしまう。

自然の中で雨に濡れたり陽に焼かれたりくたびれて座り込んだり楽しすぎてジャンプしちゃったり。フジにいる時間はすごく自然に流れていく。あまりにもゆったりと。私に正直に。自然に。

 総集編その2。大好きな音楽たち〜2006/7/28-30〜

今年のスタートはOrange Courtから。わたしはFUJIの沢山のステージの中で、ここが一番好き。ワールドミュージック有り、アコースティック有り、ジャズテイストの音楽もブルースもぴったり合う。FUJIの最奥の会場。ボードウォークをトコトコと歩いていく。WhiteとHeavenの音を楽しみながらそれが過ぎると鳥のささやきも楽しみながらOrangeに到着。土手でのんびりしたり、グラウンドに座り込んだり。
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDはMARTINのお茶目なMCに笑いながら、「モウイッコノ、ウルサイバンド」のTOSHI-LOWの綺麗な顔立ちを突っ立ったままじっと見つめるという希有な体験に感動しながら、きれいな旋律に身を委ねた。んーバイオリン、いいなあ。

わぁー!いっぱいいる!いる!いる!Avalonから下ってくる小高い丘から見下ろすWhiteでは、地鳴りのようにロッカーたちの歓声。お騒がせヒロトとマーシーのクロマニヨンズだ。それこそもうお皿から溢れてこぼれるポップコーンのように人が跳ね、アツアツの湯気か砂埃かが蜃気楼を作りそうに立ちのぼっている。やったぁ!ナツだゼ!
「いっぱい楽しんでねー」って、ヒロトのMC。相変わらずピースフルでちょっぴり哀しく明るい声。いいな。彼は本当に、いつまでもアオイ。Blue HeartsだろうがHigh-Lowsだろうがcro-magnonsだろうが、なんだっていいの。そこにヒロトがいて、マーシーがいて、いつまでも青春を歌い続けていて欲しい。そうさ、いっぱい楽しませて!

二日目の29日ヘッドライナーは、もうこんなのあり?の電気グルーヴとRED HOT CHILI PEPPERS!卓球の着ぐるみ「富士山!富士山!たかいぞたかいぞふーじーさん!」には正直泣いたし、彼等の音があまりにcleverでお茶目なので私は ずっとこのままでいたい、時なんか止まっちゃえ!って思った。心から。
けれど、続くレッチリのアンソニーの声を聞いた時、フリーのベースを聞いた時、もう全てが消え、今この瞬間を生きていることに感謝しないではいられなかった。miracle!正に。世が世なら彼等は宣教師にだってなれたに違いない。宗派なんかなんだっていい。ひれ伏す、という感覚はこういう心理状態を言うのかな。涙が止まらない。奇跡を体験した。

今年のフジロックのテーマは「おいしい物をおなかいっぱい食べること」って、決めていた。もちろん、そりゃま、一種のフェイクで、本気で食べることを中心課題にしていたわけじゃない。ただ、あのバンドを、あの音楽を…と、欲張って、自分をがんじがらめにするのが私はイヤだったから。けれど、そこはやっぱりフジロック。音楽がメインディッシュなのは当然のこと。今年も人生観に触れるような素敵な音楽を沢山、それこそ浴びるようにいただいて参りました。う〜ん。ごちそうさまでした。
今年楽しませてもらったアーティストは…
28日:OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND→ザ・クロマニヨンズ→A HUNDRED BIRDS ORCHESTRA→
    加藤登紀子→GANGA ZUMBA→OOIOO→矢野顕子→ハリー・ホソノ・クインテット→FRANZ FERDINAND→
    勝手にしやがれ(泣!
29日:ザ・キングトーンズ featuring ジミー入枝&ナンシー→THE HIVES→電気グルーヴ→
    RED HOT CHILI PEPPERS(あ!全部Greenだ…
30日:鼓童→THE REFUGEE ALL STARS OF SIERRA LEONE→KT TUNSTALL→rinocerose→
    THE STROKES→MOGWAI(衝撃!


2006/8/4(金):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その3

今日でようやく1学期が終わった、って子も、今年はいたかも知れない。私の勤め先だけじゃあなく、今年は県内のあっちこっちでサマースクールとか、補習授業とか、まあ、呼び名は色々だけれど実施していたようだ。その是非をここで問うつもりは毛頭ないけれど、ごく個人的な感想は、正直なところ「?」ってカンジだ。一体、このコ熱い時期に、扇風機回しながら勉強させることになんか意味があるの?補習補習って、今の子どもたち、そんなに学力に問題がある?そうかなあ。まあ、いいや。よい子の皆さん、おつかれさま。ようやく普通の夏休みが来たね。今までの年より短いけれど、満喫しておくれ。長いお休みだからこそ、夏だからこそ出来ること、いっぱい、いっぱい体験してね。

さてと。

 総集編その3。番外編〜2006/7/28-30〜

笑っちゃうんだけど、今年はなぜかFUJIの初日、いま正に入場ゲートがオープンして、リストバンドをピッとチェックしてもらって、会場に走り込むフジロッカーズのガッツポーズに笑顔がキラキラしたであろうその瞬間…………………私は沼田駅にいた。おい。
前夜祭から乗り込んでいたにもかかわらず、なぜ、こんな大事な時間に沼田駅?ん?
ま、人生にはそんなこともあるって事で。別に良いの。私ってばそう若くもないしガツガツも出来ない性分だし。ふん。

で、笑っちゃうと言えば、もう一つ。2日目の朝、キャンプサイトのトイレにおりていったら、こんなものが。トイレットペーパーにレッチリマークのラクガキ。本日のトリ、レッチリの出現を今か今かと待ちわびているコアな人々がいると言うことか、それともスタッフのオアソビか。いずれにしても、初日、へとへとになるまで遊びほうけた私のオツムのやあらかい神経の一本が、これ見てぐにゅあん〜と緩みまくりだったことは言うまでもなすぃ〜ってカンジで。
ええと。RED HOT CHILI PEPPERSならぬRED HOT CHILI PAPERSってこと?…やるなあ。イヤ、わりと感動。 

なつかしいBoard Walkを今年は2回しか歩かなかったのだけれど、ちゃんと今年も見つけてきました。私の名前。となりのとなりの、The Musicのサインはとうに消えて見えないけれど、あの日の思い出とともに、私の心からは消えない。永遠に。またいつか参加したいな。Board Walk作りはフジロックと親密な関係になれた貴重な体験だった。FUJIを他のフェスと同列に考えようがないのは、ひとつにはここに私の一部がそっとひそんでいるからかも知れない。

雨が降ったりピーカンだったり、今年のFUJIはまるごとすっぽり楽しめた。雨が降ればレインスーツに長靴、晴れればTシャツ1枚にスニーカー、お天気がどうでアレ、一番大事なのはここがFUJI ROCK FESTIVALだって事なんだって実感した。沢山のスタッフ、あきれるほど様々な人たち、磨き抜かれたパフォーマンス、自然、その中に作られた利便性…ある意味、人間のエゴイズムの塊が、ここにある。
そうさ、ダイスキだ。ニンゲンヂカラ。 


2006/8/6(日):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その4

今、合唱団では次の公演に向けた練習がいよいよ本腰になってきた。次回公演は子どもたち中心の合唱劇のような舞台になる。「ピカドンたけやぶ」っていう合唱組曲を歌うんだけど…「せんきゅうひゃくよんじゅうごねんはちがつむいか…1945年8月6日」…歌詞にも出てくるこの日。今日からきっかり61年前の、ヒロシマのお話し。

私はたまたま、今のこの時代にこの国に生まれて、たまたまこのまちでこんな人生を送っているんだけれど、それは全くの偶然に過ぎないわけで、その全くの偶然が、あの61年前のヒロシマだったとしても全然不思議はないはずだ。うーん。いつもそれを考えるとぐるぐるな気分になっていく。

偶然にも今、この人生を送っている事への感謝を。
 総集編その4。FUJI ROCKな夜〜2006/7/27-28〜

 
 

   

大人になるのなんか嫌だった頃があった。きっと良いことなんか何にもない。責任と評価と孤独としがらみと。そんな世界に生きることが嫌だった。いつまでも可能性と我が儘と幻想の子ども時代を生きていたかった。
けれど、とっくに大人になってしまった今、つくづくと思うのは、大人には大人の感動や幻想や自由があるんだなって。

FUJI ROCKな夜。そんな思いを包含した闇と光。
やさしい怪物がそこここから顔を覗かせていた。

 というわけで、また新しい一年が始まった気持ちになる。See you next year! FUJI!またきっと、来年ね。

 
2007
 
 2007/7/26(木):フジロック’07作戦決行!

 フジロック’07前夜祭。
 今年もここにきた。
 足裏からちいさく震えがのびあがってくる。
 明日がどこにあろうとも、私は必ずここに帰ってくるのだ。

 今日から4日間、私の家は苗場です。

 

 

 

 

 

 

 

前夜祭 。何はともあれ、私は今年もここにいる。P1駐車券がとれなかったので、湯沢町のホテル「丁」の駐車場を4日間お借りし、また、そのために、かえってゲートオープン前の早い時間にリストバンド交換ゲートに並ぶことが出来た。
1kmをてくてく歩いて会場へ。まだ静かなフジロック会場。お祭り前のうごめく熱気を秘めた静けさ。

行列はそれでもかなり長く続いていたので、思わず「遅かったかなぁ」とため息をついたが、昨年もオープン前から並んでくれたヤスちょ曰く、
「早いさ。去年はもっとずっとあっち」
あごをしゃくって教えてくれた。

 

というわけで 今年のテントは今までで一番ゲート近くに建てられた。雨が降ったりやんだり。でももちろん驚かない。雨なんかどうだっていい。ここがフジだって事が大切なんだ。
さあ、今日から4日間はここが私の家。ちょっと東に首をかしげた、居心地のいい、ピースフルでハッピーな我が家。

 

さて、ゲートイン!行くゼフジロック!!
前夜祭のこの時こそが、一番フジロックな瞬間だと思う。
ガッツポーズして、小走りで、満足げに一服つけて、記念撮影して…それぞれがゲートをくぐっていく。みんな笑顔。

 
 

 JUNEさんの キャンドルが灯ると、もうじきやってくる。ほら
 もうそこまで近づいてる。だから、どきどきする。

 紅いほのおとわたし、かすかにゆらめいている。

 さあて、あっちの方へ。 そろそろ爆裂の気配。

   
 
2007/7/27-29(金−日):苗場伊勢崎苗場伊勢崎苗場高崎苗場前橋…フジロックのある生活

この二日間は苗場−伊勢崎を2往復。苗場−高崎を1往復。苗場から出勤。苗場に帰る。
片道約1時間半。なんだそれくらい。たいしたことないや、と私は思うのだが、
「何でそこまでしてフジロック?普通行かないでしょ。」
と言われ、はた、と気付いた。そっか。「行かない」って選択肢があったか。おお〜!!
驚いた。「仕事があるからフジに行かない」なんてこれっぽっちも考えなかった。そして、「フジロックがあるから仕事を休む」なんて発想も皆無な私。そうかぁ。ふつう、こういう時は敢えてフジに行こうなんてしないもの?ふーん。そうなんだ。

ま、いいや。人はそれぞれ別の世界を生きてるって事で。フジのない夏?それって何さ?

 

朝ご飯にネイサンズのチーズチリ。場外エリアの空き地によっこらしょと腰掛けて、キャンプサイトに満開のテントを眺めながら快晴の苗場の空を仰ぎ見ながらの朝ご飯。
こんなモン朝から喰ってんのかよ…!な朝食だが、否、否、これがサイコーなんだって!あっつあつのコーヒーに、思わずほぉっと…。

 

ここ数年で初めてというくらいに晴天続きのフジロック。空が青い!あおい!いえい!

テントの中はめちゃくちゃ暑くて、それでも夜通し遊んで午前中はぐっすりのヤスちょは真っ赤な顔して寝てた。
私は仕事もあったから日中の一番アツイ時間はさらにアツイ下界にいたわけだが、いやぁ、ウエルカム太陽!!でしょう。イイヨ晴れたフジ!さいっっっこうです!!
 

   
 

今日の仕事を終えて夜のフジを楽しみに来た。何度もゲートを入ったり出たり、せわしなく行き来した3日間だったけれどそのたびに新しいワクワクがやってきた。REDから聞こえる爆音。GREENから聞こえるサウンドチェック。心がけてのんびり歩こうとしないと、つい小走りに進みたくなってしまう。

焦るなって、まだまだたっぷりたのしめるんだから。

自分に言い聞かせながら、ちょっと足を止める。空を仰ぐ。あ!星!フジロックでこんなにきれいな星空を見たのって初めて!

 

 
  

たった1本の小さなウクレレが奇跡のような響きを紡ぎ出す瞬間魔法にかかった。大好きなJakeを最前列で見つめた。

圧倒的な音のうねりと光と数万人の咆吼に脅迫されて酔い潰れてしまう。chemicalには何度も深呼吸をしてもやっつけられちゃった。

排気ガスがつうんと耳の後ろをひっかいていった。wheel of deathの球体が怪しく光ってるのが、不思議、なんだかあたりまえの輝きに見えてしまう。

何もかも超一流で本物ばかりがひしめく舞台。FUJI ROCK FESTIVALの魔術。ここで息をしてここで踊ってるとね、一年間で過飽和になった澱たちがぶくぶくと泡だって消えていくんだ。

フジロックの魔法が私の中の「生活」という皮をくるくると剥き取っていく。そうするとね、びっくりするくらい、空っぽになるんだよね、本当に。 

 


2007/7/28-29(土−日):FUJI ART FESTIVAL

どうしてフジじゃなきゃあだめなのかって、そんなこと聞く人にはいくら説明しても無駄だけれど、フジはあまりにもFantasticなので、ART好きには強烈に効く中毒性があるんです。これは本当だからね。

  

木漏れ日が愛おしいboardwalk。ねえ、そこにもほら、その木立の陰にも。一日中小さな妖精が飛び跳ねてる。

 夜がくると怪しげなフラミンゴたちが踊り出す。紅い息を吐きながら。小声でくすくす笑いながら。

 

夜のフジはどこにでも魔法が隠されている。だから、ほら、すぐに虜にされちゃう。簡単なんだよ。ね。

 

  

さてと、それでは、またちょっと、出かけてきます。私、一年後に帰りますから。苗場の我が家に。

 

FRF TOP