korori-no

当時、akyaのクラスにいたyu-naちゃんが仲良しのmiyukiちゃんと一緒に、
「先生、箱ちょうだい」
って言ってきた。
ゴールデンウィークの前日の朝。

見れば小学生のかわいい手の中に、これまたかわいく収まっている白い子猫
それがこの猫の赤んぼの頃。

かわいそうに、田んぼのわきに、ビニール袋に入れられ、捨てられていたのだって…
教室につれてきたその猫に、
「プリン」
と、子どもたちが名付けた。
でっかい箱の隅っこに、ちんまりと座ってこっちを見上げるブルーの目。
yu-naちゃんが段ボール箱のふたに大きくマジックで
「プリン」
と記名。教室中の子どもたちがわいわいのぞいていました。
「ちっちゃーい!」「かわいーいー!」おおさわぎ。

ところが、この「プリン」という文字がずいぶんかわいく書けていて
「プ」の○がちょいとでっかく
「ン」の点がすこおし横長だったために…

「何?こいつ、『コロリーノ』って言うの?」

takaちゃんの一言に、一瞬、教室中がシーンとなりました。
「え?コロリーノだったの?プリンだよねえ…?」
思わずひそひそと言い合う子どもたち。
「だって、ここに書いてあるじゃん、『コロリーノ』って」
takaちゃんが指さす先には、あのかわいい「プリン」という字が…
???
何のことやら分からなかったのが、
じっと見つめるうちに、おお!そうか、そう言われてみれば…!!
あ、そういうことかと分かったときのあのどよめき!!

「違うよ、プリン!プリンって書いたの!!」
いくらyu-naちゃんが言い張っても、もう後の祭り。
takaちゃんの勘違いがおかしくて、みんなも
「コロリーノだ!コロリーノだ!」

だからこいつはkorori-no。
やすちょとakyaが4時間ごとにミルクをあげて
tiguriがお尻をぺろぺろなでて育てました。

食いしん坊のやんちゃ坊主でのんきもので
毎日大好きな虫たちと戯れていた。
けれど、ある日のこと…変わり果てた姿で車道に倒れていた。
korori-no…愛すべき永遠の子猫。

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