記事タイトル:千里眼の瞳 


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千里眼の瞳
 正月休みに、中国の江南を旅してきました。その時この本を持っていきました。
そして7日間をこの一冊だけで過ごしました。

 感想というほどのものではありませんが、いくつかの疑問があります。

 初めに2人の4年前の回想がありますが、少しずつ切る必要が全く感じられませ
ん。読みにくいだけで、切る位置も必然性がないように思います。

 李秀卿は日本語も英語も達者ですが、それなのに社会認識がかなり遅れて(狂っ
て?)います。言葉はその社会と密接に結びついているので、これはありえない状
況ではないでしょうか。
 つまりSFとして設定された部分はかまわないのですが、それ以外の部分で矛盾
があると、違和感が生じます。特にこのシリーズは、そのような心理の微妙さを題
材にした話ですから。

 題名の「瞳」はどこからきたのでしょうか。

 勿論こんなことばかり考えながら読んでいたわけではありません。それどころか、
おもしろくて同行者が呆れるほどに夢中で読みました。よくできたおもしろい話ほ
ど、僅かの欠点が気になります。例の事件からそれほど時間が経っていないので、
完璧とはいかなかったのかもしれません。
 
 かなり前ですが、某氏の黒豹シリーズをたまたま手にしたときのことです。
 暗闇でも敵の気配を感じ取れる主人公が、なんと、しーんとした真夜中に、頭上
50メートルでホバリングしているヘリコプターに気がつかない、というシーンが
ありました。呆れてそこでその本を読むのはやめましたが、実はその前に、あちこ
ちに同じようなミスがありました。いい加減な本は小さなミスは気にならないもの
です。

 ところで、その前の「洗脳試験」も読んでいません。 今日本屋に走ったのですが、
ありませんでした。くやしいーー。

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