記事タイトル:不敗の魔術師の伝説 


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お名前: 史仙   
>海燕さん

書き込み、ありがとうございます。
めっきり寒くなりましたが、そちらはどうですか?

ヤン・ウェンリーについてのご意見。
同感というか、ぼくの云いたいことを過不足なくコメントしてくださいました。
実在の人物以上に私淑した人物、ヤン。
もし彼に不満があったとするなら、あまりにもあっさりと暗殺されたこと!
先輩であるキャゼルヌも指摘してましたけど、自身の保全にあまりにも無頓着すぎました。
そういえば、シェーンコップも同じことをいってましたっけ。
(そうしたヤンの欠点を克服した存在としてナルサスがある?)

ですが、やはりヤンを知らないでいるのも、また自由。
いろんな人の、いろんな見方。
ヤン・ウェンリーも望んだ異なる価値観の共存。
現在の世界にとって、これほど重要なテーマはないと感じます。

N.Yの自爆テロで犠牲になった方々はお気の毒です。
が、だからといって他国にその報復攻撃と称してその国の歴史に介入していく
そんな暴挙が赦されるハズもない。

ヤンがどんな感慨をもらすものか、聞いてみたい。

お名前: 海燕    URL
19日の日記を読んで笑いました。そうか、ヤン・ウェンリーを知らない人間もこの世に
はいるのか! あの不世出の不敗の魔術師を知らないとは! いや、当たり前といえば当
たり前の話ですが、僕にとってかれは「知ってるつもり」でその生涯が取り上げられてい
てもまったく違和感がないだろう「歴史上の英雄」ですからね。

おそらくそういう人間はたくさんいることでしょうが、僕もかれの言葉、かれの生き様、
かれの人間性には僕も多大な影響を受けています。実際、なんというキャラクターだった
のでしょう。たかが小説の人物!しかし、これほどその死を悼まれた虚構上の人物もほか
にはいないのではないでしょうか。なぜかれはあれほど魅力的だったのだろう。かれの名
言は数知れないし、そのなかには「人間の社会には思想の潮流が二つある。生命以上の価
値が存在する、という説と生命に勝るものはない、という説だ。人は戦いを始めるときは
前者を口実にし、戦いをやめるときは後者を理由にしてきた」というような歴史的な名台
詞もありますが、ヤンが魅力的なのはそれと同時に「世の中は、やってもだめなことばか
り。どうせダメなら酒飲んで寝よか」などというどうしようもない迷台詞も残しているか
らでしょう。しかしそれすらも「魔術師、還らず」までを読んでから思い返すと、哀しみ
のヴェールにつつまれて見える──

「あなたのせいなのよ、ヤン・ウェンリー。全部あなたのせい。私が軍人になったのも。
帝国軍が軍事拠点として作ったイゼルローンが、いつの間にか民主主義の最後の砦になっ
てしまたのも。皆がいつまでもそこにいのこって、祭りの夢を追い続けているのも。ご自
分の責任を自覚なさったら、さっさと生き返ってらっしゃい。自然の法に反したって、一
度だけなら赦してあげる。そうなったら、今度は、私が死ぬまでは死なせてあげないから」

だれの台詞かはいうまでもないと思いますが、これこそすべてのヤン・ウェンリー・ファン
の心の叫びでしょう。「魔術師、還らず」は、何度となく読んでいるにもかかわらず、読
むたびに今度だけは奇跡が起こってヤンは助かるのではないかと思ってしまいます。いや、
やはり、ヤン・ウェンリーを知らずして生きているひとは不幸としかいいようがない。か
わいそうに。

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