【 宇宙の果物 】

星の存在が宇宙のことであるなら
星々は宇宙の記憶を語る種
地球の種を守る私たち地球の果肉は
いい栄養を地球に
与えられているだろうか・・・




【 緑のサイクル 】

森の樹々は若葉
爽やかなオゾンが降りそそぎ
川も海もすべて命がハミング
星々とつながる地中のマグマが
宇宙のサイクルに応えた




【 夏にて 】

青い空
樹液が降っている
木々の高いところから、糸あめのような光る線が
流れ星のように シュ シュ シュ と
森のシャワー




【 その後、君は咲いた 】

3、11 息をのみ言葉を失った。
亡くした者たち、降りかかる放射能
前を向くことさえ出来なくなった。

でも、傷ついた心と体をたずさえ合って
少しづつ立ち上がり始めた
そして、花を咲かせた・・・
私たちはこのことを決して忘れない
・・・一針一針に心をこめて・・・




【 森 影 】

木々が表す縦じま模様。
異なった太さや間隔は遠近感を感じさせる。
こんなストライプ模様のシャツ・ブラウスほしいなア




【 自画像 】

糸を通した針を持って布に向かう。
チャレンジと感動が針を動かす。
そんな瞬間に出会うため
   針を糸を布を手に持つ。




【 バラの気持ち 】

私は1本のバラ
私の恋人は Le Petit Prince

あなたは私をこの小さな星において、
満天の星空へ旅立ってしまったわ。
私の涙が星の雫と一緒に大地を濡らしているの。

       さ・み・し・い

朝日がまぶしい!
私は大きなバオバオの木のてっぺんにいるわ。
一晩でびっくりするほどの巨木に育ったのね。
太い枝にヒツジもいるわ

       ど・う・し・よ・う

私の花びらがはがれて空へ舞い上がりだしたの。
心もフワフワ浮かんできたわ。
心も体も宇宙へ広がって行くみたい。

       Mon Petit Prince

いつか また あなたに出会えたのなら、
私があなたを私の宇宙へお招きいたしますわ!




【 沈黙の種の語ること 】

すべての種は無限の語り部 沈黙の中のあふれる記憶




【 回る回る宇宙は回る 】

喜びも悲しみも、愛も憎しみも、うなぎもうさぎも、
あなたも私もすべてをのせて宇宙はまわる。




【 星のはじまりと終わり 】

恐竜が姿を消したように、人もいつそこに帰って行くのだろう。
『あった』と言う記憶の種はすべてこの宇宙の闇の中で、宇宙風に乗って流れている。
ある時小さなつむじ風がおきた。
そして、それはわたあめをからめとるように小さなかすみ玉になっていった。
その時、記憶の種と種はすれあい、ふれあい、お互いの存在を感じ、自分自身の存在を知った。
感覚と感覚は共鳴し合いながらだんだんと大きくかすみ玉に育っていった。
これが星の始まりっと真夏の砂浜で太陽が私のおでこにギラギラと語ってくれました。




【 愛情連鎖 】

世界中に愛が伝染してしまいますように




【 星のない夜 】

ある星のない夜、涙が大地をぬらした。
涙は河の流れにのって海へと広がった。
涙に濡れた海で、クジラが悲しい歌を歌った。
暗闇の海
そして・・・。
星が満天に輝くある夜、
星の雫が大地をぬらした。
星の雫に濡れた海で、クジラが喜びの歌を歌った。
輝く海
朝日が昇った。




【 La Vie 】





【 古道 (こみち)】

黒ゆりの回りで小スミレがささやく。
そんな秘密の場所。
でも、ある日その上をアスファルト道路が走りぬけてしまった。
わずかに残った古道で宵待ち草がお月様を見上げていたわ。




【 低木ということ 】

北風だけがわがままに走り回っています。
なんにもない雪原、何にもない雪原。
遠くに見える低木のしげみから不思議なけはいが伝わってきます。
それは、北風の音さえ ソプラノの歌声のように美しく、ふぶきの雪けむりさ えわたげのようにあたたかく、そして、枝々のすきまに休む小さな命たちのぬ くもりが、ゆっくり伝わってくるのです。
強風にねじ曲げられた枝の先々は、その情熱をおさえきれず 真っ白な雪原に真っ赤にもえていました。




【 もうひとつの宇宙 】

屋根裏部屋におばけがいる、と信じ込んでいた幼いころ
夜空を見上げながら「今夜の星は随分大きくまたたいているなあ」と思ってい ると、星ぼしの間からかすかな光りが影のように目をひきとめました。
それはまるで青い瞳が涙をいっぱい浮かべながら
揺れているようにみえました。

瞬間、私はその光りに心を奪われてしまいました。
すこしでも目を離すと見失ってしまいそうな、
その光りの影を私はまばたきもせず
いつまでも、 いつまでもつめていました。

それ以来あの星を見つけることは二度とありませんでした。
でも、私の心には小さな宇宙が生まれました。

星ひとつぶの宇宙

それは私の感動、私の想像、私の表現。      そしてそれは私の記憶。




【 高貴なるものたちよ 】

若木まで凍裂をおこす2月は最高にぜいたくな季節。

スキーにシールをはり、トコトコ山を登って行くと
左斜面に白骨化した大きな木が光っていました。
冬の乱光にすっかり皮をはがされ空に向かって立って いるのです。
銀色に反射したその木はまるで巨大な魚が氷のあわつぶをまきあげながら
真っ青な空に向かって登って行くように見えました。

あー 高貴なるものたちよ あー 高貴なるものたちよ
2月は最高にぜいたくな季節




【 記憶 】

宇宙が時間と空間と沈黙でできているのなら、
記憶はその空間に漂うちっぽけな心。
忘却の船に決して乗ろうとしない沈黙の光。
冬の嵐に言葉をなくした人形の鱗片




【 春のめまい 】

まだまだ春は遠いと思っていても、陽ざしはずいぶん強くなっていまし た。
木々の陰が雪のうえにくっきりと映ってなんとなく心がうきうきしてきま す。

散歩の帰り道このへんに来るとなぜかめまいを感じるのです。
雪が水蒸気になって空中をぬらしているせいなのか、
森の木々の吐息のせいなのか。
私は、目から頭にかけて大きくゆがんで
足元が1ミリくらい浮かんだ気分になりました。




【 成熟した君が貴腐するまで 】

成熟期、人は小魚の群れのように大洋を泳ぎ回り、
森のキノコのように胞子をばらまき、
回転する独楽のように思索するのです。
でもすべては終わりを告げ小魚は目と骨だけの化石となり
キノコは落ち葉の中に融けこみ
独楽は大声で笑いながら動きを止めるのです。
そしてこれらのすべてを飲み込んだ土は
ふっくらと甘酸っぱい香りを広げ次の命を育むのです。
私は貴腐することができるでしょうか。




【 そんなカップル 】

北の海は冷たく納戸色。
人を寄せ付けようとはしない。
無力な私はただ背をまるめて見つめるだけ。
でもある日、写真家中村征夫さんがファインダーを通して
こっそり海の中を見せてくれました。
それはあざやかで豊かな色彩を三次元の中で広げていました。




【 あずき畑の秘密 】

収穫期、殻からはじけ落ちたあずきは
うぶな、紅色が黒い土の上で恥ずかしそうで、
とってもいとおしいものなのです。
でも手のひらにのせるともうおしまい。




【 金色の粉の降る夜 】

満月の夜、月影で影ふみをするのが好きです。
月が降らす金色の粉は、麦畑を銀色に浮かび上がらせるのです。




【 緑の音色に蝸牛がとける 】

その迷いのない君の耳もとにささやく音色。
若草の香りのするその音は
君の耳の奥深くに落ちて行き小さなしみを広げた。




【 心もよう 】

感情と言うゼラチンに理性と言う貝をかぶせ、
理性と言う貝に感情と言うゼラチンをからみつかせる。
心はいつも、きままな蜃気楼。




【 川は海から山へと流れるものなんだよ 】

アイヌの人達の生活をイメージしました。
「川は海から山へと流れるものなんだよ
。 そうでなければ神を迎えにいくことができないから。」
と言う言葉に恋をし、どこまでも、どこまでも流されて
銀河までたどりつきました。




【 野蛮なダリヤ 】

ピアノの音より少し高めの声で彼が歌う
その声に魅せられて彼女の指がもっと激しく鍵盤に踊る
こんな二人は野蛮なダリヤ
激しく強く姿を変える。




【 夕暮れの海に浮かべて、

あん あっぷる あん あっぷる。】

英語を習いはじめたころ、井戸水くみをしながら
..an apple…an apple…
と、何度も声に出して唱えるのですが、なかなか覚えられず
うんざりしていると、海が夕日を受けて金色に輝いていました。
まるでチアガールのポンポンのように。



【 ぼくの日記で君はダイヤモンド 】

夕日を受けて彼は線路をななめに横切っていく。
その時線路は彼のためにあり
機関車のように力強く
「うおっ、うおっ」と叫びながら走って行く。
「私ものせてえ・・。」心の中で願っていた。




【 風がとぶ 光が追う 】

秋は川と風と光がじゃれあう
ハミングしながら歩く川を風が背中から押したり
前に回ってつむじをつくったり
すすきの穂を金色の産毛にかえた光は
水の流れを虹色にそめて遊んでいる。




【 蜘蛛(薔薇)】

その美しい花弁と甘い香りの中に広げた網で
君は何を待っているのだろう。
君のその美意識と残酷さが私は好き。







【 甘いかおりに満たされて、愛はキス(クリムト)】

クリムトの「接吻」
この絵に会っただけで言葉は消えてしまいます。
ただ見つめるだけで愛に包まれてしまうのですから。




【 えぞの蕗は、みちばたで笑っている 】

雨の日の蕗はカエルや虫たちの雨宿りになるのですが、
風の吹く日はその大きな葉が右に左にゆれ、
笑って歌っているみたいなのです。




【 もみじ 】

まだまだ未熟な私は・秋のもみじ・に力をかりました。
毎日針と糸で同じステッチを、
毎日針と糸で同じステッチを・・・。
もみじの赤は私に毎日新しい感動をくれました。