指導を細分化して全員に同じ要約文を書かせる

 

1 教材 光村図書 国語2 「比喩の世界」森山 卓郎

2 指導計画    

1 全文の範読 形式段落番号振り 音読練習 4 前文 本文1の要約
2 三分の一の音読練習 語句調べ 5 本文2 本文3の要約
3 構成をとらえる 前文 本文 後文 6 後文の要約

3 構成のとらえ方  第三時     

ポイントは 後文から探すである。  
指示 15段落を読みます。先生の後について読みなさい。
発問 ここまでで何種類の比喩について見てきたのですか。  

 はい,一つの人,二つ,三つ,四つと挙手して聞いていく。正解は三つである。続いて聞く。

発問 一つ目の比喩はどんな比喩ですか。  

「すでに定着したもの」同じように三つ目まで聞いていく。   

次にそれぞれの比喩に線を引かせる。わきにABCと順に書かせる。隣と確認させておく。これで全員が同じレベルまで到達する。

発問 ではABCはそれぞれどこからどこまでですか。  
指示 教科書に切れ目を入れて上にABC と書いて持ってきなさい。  

生徒は次々と持ってくる。「合格」と言ってサインをしていく。終わった生徒にはワークを進めるように指示する。半数ができたところで「わからない人は人に聞いてもいいんですよ。」と言い全員終わったことを確認する。  

3 キーセンテンスの見つけ方 第4時   

音読練習を三回した後で,キーセンテンスの見つけ方を教える。 この図を板書した。  

キーセンテンスになれない

理由 詳しい説明 前提

                                                  まずモデルとして形式段落の6だけをいっしょにやってみせる。     

発問 形式段落6にはいくつの文がありますか。  

3文である。この中で例は何段落かを確認していく。2文目には「例えば」とあるので キーセンテンスになれないとすぐわかる。
問題は3文目である。「例」と書いてはいないが「もみじのような手」と書いてあるので2文目の例の話題が続いているとわかる。残った1文目がキーセンテンスである。

同じように7段落から9段落までキーセンテンスを見つけさせる。線を引かせ持ってこさせて確認する。  

4 本文1の要約文の作り方 第4時   

前時でキーセンテンスはわかっている。    「これらの比喩表現の中には,日本語でよく使われる表現となっていて,イメージが多くの人々に共有されているものがある。」 56字である。

すでに「これらの」などの指示語の処理の仕方は指導済みであった。

指示語は「代入」するか,「カット」する。  

そこで次の三条件をつけた。

@指示語を処理すること
A最後を「〜比喩表現」で終わらせること
B全体を35字以内にすること    

その結果ほとんどの生徒がほぼ同じ要約文になった。    「日本語でよく使われ,イメージが多くの人々に共有されている比喩表現」32字     

5 今後の課題    

指導を細分化することで多くの生徒が要約文を書くことができた。しかし実はまったく書けなかった生徒が3人いた。できた生徒から写させてもらい点検した。今後は全員をできるようにする方策を見つけだしたい。

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