教室清掃を早くする方法 〜教室を縦に割れば叱る必要がなくなる〜                      

1 はじめに   学級経営の基本は,清掃指導と給食指導である。この二つがしっか りしているクラスは,たいてい他のこともできる。学級担任ならまず この二つを時間内にやれるクラスを目指す。



 

清掃・給食指導は,学級経営の基礎学力である。
 


 

  いろいろな生徒がいる。今のクラスの生徒は,「掃除はイヤだけど 自分がサボれば人に迷惑がかかるからやっている。」という子がほと んどである。立派である。ならば




 

自分の分担をきっりやれば,あっと言う間に終わるシステムを
作り,その気持ちをなくさせないようにしたい。
 

   2 人数配分  
「教室清掃は大勢いてもダメ。少ない人数の方が一生懸命やるから いい。」と言われる方がいる。私は反対である。なぜならそうすれば 他の場所に大勢を当てなければならなくなるからだ。教室清掃の担当 は学級担任だ。他の場所は他の方。大勢いるとじゃまだというなら, 学級担任でない方に迷惑をかけることになる。それは甘えだ。



 

学級担任の目の届く教室清掃に,大勢を当てるべきだ。
 

  勤務校では,自教室の他に2ヶ所が割り当てられる。さらに学年内 の輪番でトイレか外清掃のどちらかが割り当てられる。一クラス計4 ヶ所の割り当てだ。   そこでまず



 

生活班の数と分担場所の数を一致させる。
 

 その際には必ず他の場所の監督の先生にこの二点を確認しておく。




 

どんな仕事をするのか。
最高何人,最低何人必要か。
 

 コツはどんな仕事をするのかを先に聞くことである。場所や先生によって「必ず雑巾二度掛け」とか「モップがけでよし」と方法が違う。それを先に聞いておけば「それならたっぷり二班は必要ですね。」「一班で充分ですね。」と目安がわかる。  
今年の清掃分担表である。教室は3班18人。雨天時はさらに1班 増え24人となる。細かな分担がなければグチャグチャになる。
生活班は6班   1班6人    一週間交代 

外・トイレ 集会室
教室右 廊下黒板 ゴミ
教室左 二棟階段

     しかし逆に言えば



 

一人一人の仕事がはっきりしていれば,大勢いても大丈夫だ
 


 

 ということだ。分担はこうなっている。  
@教室左の仕事分担・・・ ほうき2人 雑巾2人 机運び2人
A教室右の仕事分担・・・ ほうき2人 雑巾2人 机運び2人
B廊下・黒板・ゴミ捨て仕事分担・・・廊下ほうき1人  廊下雑巾2人 黒板2人 ミニ黒板・ゴミ1人(ゴミ捨ては週3回)                 
C雨天時・・・外清掃の6人は一列ずつ担当を決め机運びの手伝いをする。  

3 教室の分け方   早く終わらせるなら断然この分け方である。        



 

教室を縦に分ける。
 

 このシステムの最大の利点は,



 

教室の左右の進行状態の違いが一目瞭然な点だ。図3
 


 

 教師は教室に入るやいなや「おっ,右側早い」「さすがリーダーがし っかりしている班はすごい」と誉める。遅れている左側も焦って必死 になる。



 

まったく叱る必要がないのだ。
 


 

   しかし気になる点もある。境界線の掃き拭きが手抜きになりやすい点だ。そこでこう指示する。



 

雑巾の後の線が境界線を越えるまで拭きなさい。 図2
 

 また時々こう言う。「境界線の上を縦に拭きなさい。図3」 こうして今では,選択教科の後でみんながバラバラの移動教室であってもいつでも時間内に終わるようになった。

図がうまく載せられません。詳しく知りたい方はHOMEからメール下さい。ファクスまたは添付で送ります。

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