国語の基礎学力をつける方策私見版

                     

1 国語の基礎学力とは何か?   

平成13年「学校教育の重点」によれば、学力はAからCの三つに分類されている。今まで私は基礎学力と基礎・基本をゴチャ混ぜににしていた。それが、

B学力「学習指導要領の内容」、A学力「そのためのベースとなる基礎学力」=「読み・書き・そろばん」とある。 

これで大変すっきりした。初めてこれを知ったとき、学習指導担当と「うちの学校は、基礎基本の前に基礎学力からやらなきゃ。」と言い合ったものだ。

では国語における「読み・書き・そろばん」とは、何か?

まず各校でこれを決めなければならない。とりあえず私見を述べる。各担任で受け取り方にばらつきが出ないように、客観的な数字を使うことにする。全ての生徒にこれを保障できた時、本校においては国語の基礎学力が身についていると言えると考えた。
最低限レベルとして    

@新出漢字が8割程度書ける。
A教材文がすらすら読める。  1分   文字。    
B正確に教材文を視写できる。 1分   文字。

 ABに適する数字のデータを収集中。

U 次のレベルとして    

Cバラテストが8割程度できる。
D期末テストが7割程度できる。
E小学校6年間の漢字が9割程度書ける。書き順を正しく。
F名文の暗唱、年間10個。    
G百人一首の8割程度を暗唱できる。
H200字程度の作文が難なく書ける。
I進んで音読や発表をする。

  2 そのための方針   

@全て授業中に扱う。(生徒が家庭学習をしてくることは期待し ない。)  
Aスキルや学習システムを教える。  
B易から難への誰でもできる組み立てにし、できたら誉めまくる。
C学習規律やていねいさを身につけさせる。(ノート指導) 

 3 具体的方策  

@新出漢字が8割程度書けるようにするために

  A  普段の授業の取り組み   

  ・自作の漢字スキルを使う。(全書き順、総画数、部首名)   
  ・毎時間新出漢字 練習の時間を5〜7分間とる。  
  ・1週10個の漢字練習とテストを行う。  
  ・時々国語便りに結果を載せる。
























 




1時間目



 

新しいプリントを配布。
教師の後について読みを追い読みする。三回。
3つ目まで画数を言いながら指書き空書きをする。 
隣同士やグループ、教師のいずれかが書き順をチェックをする。
鉛筆を持って書いてみる。
書けない字があったり終わらなかった場合は宿題にする。

2時間目

4つ目〜6つ目まで同様にやる。

3時間目

7つ目〜10つ目まで同様にやる。





4時間目




 

1つ目〜10つ目までノートに一回ずつ書く。
1分間間違った字を練習する。
テストする。
隣と交換して採点する。
点数を自己申告する。
間違った字を練習する。
間違った字だけ再テスト。
再テストで満点になったら先生に見せる。
1度目で満点の生徒は、不安な字の練習をする。
 

  B 長期休業中の取り組み

  ・ワークの新出漢字から100問の書き取り練習を課題とする。   ・休み明けの授業で課題と全く同じテストを行う。追試あり。    

A教材文がすらすら読めるようにするために

  ・授業だけで最低10回以上は音読させる。
  ・家でも音読練習したくなるように仕組む。  
  ・古文や詩、俳句、短歌は基本的に全て暗唱させる。     

B教材文を正確に写せるようにするために 

    A 普段の授業の取り組み

・ノート点検をまめにする。1時間に三回を目標に最低1回。
・ページ、日付を最初に書く、1行ずつ 空けて書く、定規を使って線を引くを徹底する。(やり直しさせる) ・筆圧の強い、楷書で書くように指示する。(やり直しさせる)    

C その他

・5〜10分間程度のパーツを組み合わせた50分にし、飽きさせない。(10分を越えるものは、複数のバリエーションで構成する。)


順番

 パーツ

所要時間

   留意点・改善点

@
 

漢字練習
 

  8分
 

チャイムと同時に各自で始めるよう徹底させ、5分以内で終わらせたい。

A
 

音読練習 
 

 15分
 

新しい教材に入った1時間目は、本時の展開まで含めて行う。

B

本時の展開

 14分

漢字テストの有無などで変動あり。

C

百人一首

 10分

3分×2回戦 順位表、席の移動含む。

D

 

次時の連絡

 

  1分

 

合計が50分にならないのは、教師が少し遅れてしまうため。要改善。
 

 

D国語便りで意欲を喚起する。

   4 今後の課題

  先に述べたように現在のところ、これは私見の範囲である。早急に教科部全体で取り組むもの、取り組まないものの取捨選択を議論する必要がある。       

  5 実物資料

4以降は未完成である。

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