湾岸方言編 レッスン 1

〜ラブラブカップルの電話での会話〜

女:アロー もしもし
男:ヤ ハラ ハビービー チェーフ ハーリッチ? ああ、ハニー 元気かい?
女:ハムドゥリッラー ウ エンタ ハビービー? ええ、元気よ。ダーリン、あなたは?
男:タマーム シャハバーリッチ? 僕も元気だよ。 何かあった?
女:ゼーナ ううん、大丈夫。
男:シュ ティサッウィーン ヤ ハロワ? ハニー、今何してるんだい?
女:アファッケル フィーク、 エンタ シルーン? あなたのことをかんがえていたのよ。ダーリンは
何してるの?
男:アナ バラー  出先だよ。
女:ムシターグティリック アブギーアシューフィック 淋しいわ。。。会いたい。。。
男:フェデーティッチ。。。ガルビー  愛してるよ。。。

解説ですが、これは訳すの難しくってかなり意訳になってしまいました。まず日本語でハビービ
あたる言葉はないので(直訳するとマイラブ)英語風にハニーと訳しました。ところでどうして男性
から女性へもハビービ?と思った方もいるでしょう。他の国では男性から女性へはハビブティー
(ハビバティー)なのですが、UAEでは男性から女性へもハビービなのです。それからアラブポップ
スの歌詞でもバンバン出てくるガルビー(マイハート)もハビービと同意味です。他にはアユーニー
(マイアイズ)、オムリー(マイライフ)、ハヤーティー(マイライフ)なども恋人や親しい人へのよびかけ
に使います。ちなみにハビービは恋人や親しい間柄以外にもお店の店員などの見知らぬ人にも使っ
たりします。ハロワはかわいこちゃんという意味です。

2行目のチェーフはケーフと同じです。男性へ尋ねるときはチェーフ(ケーフ) ハーリック?になります。
典型的な答え方はタマームもしくはハムドゥリッラー(正確にはアルハムドゥリッラーだがこのように
聞こえる)またビヘールゼーン(女性はゼーナ)などの答え方もあります。レバノンのようにムニーハとは
決して答えません。4行目のシャハバーリッチ(シャハバーリック)も2行目のチェーフ ハーリッチとほぼ
同じ意味です。(厳密に言うとシュ アハバーリック)こういった元気?どう?というのを何度も繰り返すのが
アラブ風挨拶なのです。

6行目のシュ ティサッウィーンもかなり使用頻度高いセンテンスのひとつ。
7行目のアファッケル フィークはあなたのことを考えていたの。シルーンはケーフ ハーリック、
シャハバーリックとほぼ同じ意味です。シュ ルーナック、エーシ ルーナックとも言えます。
8行目のバラーもよく聞きますね。バラーは外という意味で例えば今どこにいるのと聞かれたときにあまり
詳しく場所を言いたくないときなんかバラーを使ってるようです。とりあえず外にいるときはバラーと言っとけ
といったかんじでしょうか。ちなみに家にいるならビルベイトです。

8行目のムシターグティリック…(男性からはムシターグリッチ)これも定番のI miss youですね。エジプト
なんかではワハシティーニー!とよく聞きますが。アブギーは湾岸特有の方言でI wantという意味です。
レバノン方言で言うバッディですね。これ以外だとアリードアビーもよく使われます。

9行目のフェデーティッチはUAE特有の方言で他の湾岸の国ではあまり言わないようです。直訳すると
I will die for youという結構すごい意味でアハビッチ(愛してる)の代わりに愛してるの意味でよく
使われてるようです。