毛虫切符のご先祖様は赤帯切符?

以前ご紹介した 毛虫切符 が誕生したのは 三丁目の夕日の時代らしい。左は 昭和35年7月に南武線の向河原(むかいがわら)駅で発行された東京電環内駅ゆき通過連絡乗車券。手持ちの毛虫切符で一番古いもの。実は、毛虫やゲジゲジが大嫌いな人も、この毛虫切符だけはダイスキだったという。
それでは、ここで問題です。三丁目の夕日の時代の毛虫切符が大人気だったのは何故でしょうか?

左は 三丁目の夕日の時代の4年前に南武線・向河原駅で発行された東急東横線経由渋谷行き連絡乗車券。通過連絡切符ではないけれど、この赤帯切符が毛虫切符のご先祖様かも。で、毛虫切符問題の答えは一目瞭然。
だって、同じ30円で 毛虫切符は池袋まで行けるのだ。なんと、4年前よりも10円値下げの25%オッフッフッ。ボンビーな平民にとっては、すっごくお値打ち! 三丁目の夕日の時代ならではの、弱きを助ける思いやり切符だったのだ。

南武線の駅から私鉄を使わずに東京電環内の各駅に行く場合、向河原よりも川崎に近い尻手(しって)駅から乗っても、30円では品川までしか行くことができない。
格拡(格差拡大!)と軍拡を目指して、大儲けの強き○金には大減税を施す一方、物価高騰に苦しむ弱き平民や漁民には重き税を課す構造改革の御世にあっては とても信じられないことだが、強きも弱きも、自由で平等で平和な社会を目指した希望に満ちた素晴らしい時代が昔々の日本には確かにあったのだ。
あれから ちょうど50年。やりたい放題無駄遣いができなくなる減税なんてもってのほか。なんとしても これまで通りの無駄遣いをしなくっちゃ。が、しかし、御用商人には減税しなければならず...
で、「競争力強化」と「負担平等」という摩訶不思議な錦の御旗の下、増税は、ワーキングプアや生活保護世帯や年金生活者を地獄に突き落とす消費税アップアップ、減税は、○金を天国に導く法人税廃止+累進税率撤廃+相続税廃止の大合唱となってシマッタシマッタ。