常備片道乗車券の巻


明治30年頃から大正中期まで、ほとんどの常備券は「表は日本語、裏は英語」だった。左の切符は、ひらがな右書き券(大正5年発行)で、裏面の英文は明治30年から同じ構文。
通行税表記は、この頃から内税になり、その後の増税の布石になっていたのが見て取れる。


明治末期の様式を残す院電区間用の常備片道乗車券(大正2年発行)も「表は日本語、裏は英語」。戦費調達のために明治38年から始まった通行税入り。最初のうちは外税だった。

その後、皇国日本では、敵国語はご法度となり(?)、常備片道乗車券の裏面に英語が使われる事はありませんでした(敗戦後、進駐軍用乗車券の裏面には、通用期限などに英語表記が使われましたが、大正時代までのように全文が表現される事はありませんでした)。