特別座席券

昭和35年に登場したパーラーカーに乗るための切符がこの特別座席券(☆☆☆)。
大きな大きな窓と座席数わずか18の超豪華車輌に乗るためには、特別座席料金1500円+物品税2割の1800円と、1等運賃(こちらにも贅沢税の物品税が2割もかかった)が必要だった。当時、東京〜大阪間の普通車(2等)運賃が990円だったので、東京から大阪までパーラーカーに乗るためには4180円も払わなければならなかった。

労働者の月給が1万円の時代に、この超高額な料金では乗る人は皆無と思いきや、政治家や大金持ちのステータスシンボルとして、大変な人気だったとか。

パーラーカーに乗るには、この他に1等の特別急行券(600kmまで1600円)が必要で、これにもまた、強者にだけ痛みを伴う物品税2割がおまけに付き、しめて6100円なりだったのだ。