その他の失われた駅の追加修正バージョン

駅員配置駅(追加・修正) 鉄道統計年報 停車場変遷大事典他より 鑑定結果
S26 S27 S28
小野田線・西沖山 3672 350 ・18.5/1宇部鉄道買収、停留場→停車場。旅客に限り取扱を為す。旅客は宇部西線内発着のものに限る
・24.3/1手荷及び小荷の取扱を開始する。但し、配達の取扱はしない。なお、旅客取扱区間の制限は、廃止する。
・27.4/20廃止
営業記録から見る限り、そんなに不人気な駅ではなかったらしい。もしかして、かなりの枚数の赤線5円入場券が発行された可能性は高い。がしかし、入場券の発売と回収が特に厳しかったこの時代なれば、殆んどが焼却処分されてしまったかも。持ち帰ることが出来た鉄の古老はいたのだろうか?
小野田線・助田 307 45 ・18.5/1宇部鉄道買収、停留場→停車場。旅客に限り取扱を為す。旅客は宇部西線内発着のものに限る
・27.4/20廃止
西沖山より不人気な駅だったらしい。がしかし、この時、もっと不人気だった他駅でも、入場券は発行されていたわけだから、発行された可能性は高い。入場券回収が非常に厳しかったこの時代、没収を免れた切符は存在するのだろうか?
宇部線・藤曲 5436 1420 ・T3.1/9宇部鉄道開業(藤山駅、一般旅客営業)
・18.5/1宇部鉄道買収。改称(藤山→藤曲)
・27.4/20廃線
軽便鉄道時代の常備片道乗車券が残されているくらいだから、開業当時から藤山駅(藤曲駅の前身)は商売繁盛の立派な有人駅だったようだ。旅客雑収入金額からすれば、かなりの枚数の赤線入場券が発行されたものと思われるが、しかし、果たして絶滅を免れた券は存在するのだろうか?
可部線・上八木 300 155 130 ・11.9/1広浜鉄道買収、停留場→停車場。改称。厳島町及山陽本線尾道小郡間、呉線、可部線及柳井線内各停車場に発着する旅客に限り取扱を為す
・18.10/1可部線内各停車場に発着する旅客に限り取り扱う
・29.12/1旅客取扱区間の制限廃止
45.11/1無人とされているが、旅客事務用鉄道路線図(1964年)では駅員無配置であることから、S29年からS39年までの間に無人化された可能性がある。S28年度の鉄道統計年報には定期運賃も記録されており、信号場並みの不人気な駅だったけれども、入場券は売られていたと考えるのが合理的。なお、中島、河戸、今井田、毛木、坪野、筒賀(旧)、津浪の各駅は鉄道統計年報の駅別旅客取扱収入表に記載されていないので、開業以来の無人駅と思われる(旅客事務用鉄道路線図(1964年)でも駅員無配置である)。
可部線・安芸亀山 517 540 775 ・11.10/13厳島町、山陽本線尾道小郡間、呉線、可部線及柳井線内各停車場に発着する旅客に限り取扱を為す
・18.10/1可部線内各停車場に発着する旅客に限り取り扱う
・29.12/1旅客取扱区間の制限廃止
45.11/1無人とされているが、旅客事務用鉄道路線図(1964年)では駅員無配置なので、S29年からS39年までの間に無人化された可能性がある。S26〜28年度の鉄道統計年報には定期運賃も記録されており、上八木ほど不人気な駅ではなかったので、かなりの枚数の赤線入場券が発行されたと思われる
岩日線・北河内 ・35.11/1旅客取扱開始
鉄道入場券図鑑では開業以来の無人駅とされているが、旅客事務用鉄道路線図(1964年)では駅員配置となっているので、赤線入場券が発売された可能性は否定できない。
中央本線・東塩尻(信号場) 42 4 20 ・24.10/1旅客乗降取扱開始
・58.7/5旅客乗降取扱廃止
・58.10/12廃止
新府や羽越線・今川ほどではないけれど、信号場としてはそれなりに3等乗車券が売れていたようだ。赤線入場券が売られた可能性は低いが、常備3等乗車券が売られたことは間違いないかも。
東海道本線・荒尾 844 632 520 ・8.12/1東海道本線東京、京都、大阪、美濃赤坂、彦根熱田間及北陸線長浜停車場に発着する旅客の取扱を為す
・29.12/1旅客取扱区間の制限廃止
開業以来の無人駅と言われているが、S26〜28年度鉄道統計年報に3等運賃と旅客雑収入が計上されていることから、開業からその頃までは切符が売られていたかもしれない。1964年の旅客事務用鉄道路線図では駅員無配置になっているので、S29年からS39年までの間に完全に無人化されたと考えることもできる。
東海道本線・袖師 889 1530 2695 ・T16.7/3興津江尻間に停車場を設置し毎年必要の時期に限り旅客、手荷及旅客附随小荷の取扱を為す。開閉期日及取扱区間は関係停車場に之を掲示す ※海水浴客
・17.4/1旅客手荷に限り取扱を為す。配達の取扱を為さず
・44.10/1仮停車場→臨時乗降場
・46.10/1廃止
天下の大動脈ともなれば、海水浴客のための臨時駅といえども商売繁盛していたようで、赤線入場券もかなりの枚数発行されたらしい。
函館本線・北豊津(信号場) 235 145 851 ・19.7/1旅客の乗降を取り扱う
・62.4/1廃止→駅
他の信号場と同様、鉄道統計年報には3等運賃と不足賃と旅客雑収入のみが記録されている。S26、27、28年度と年を経るごとに旅客取扱収入が上昇したこの信号場の商売繁盛ぶりには、北海道の不人気な駅の駅長さんは真っ青だったかも。
根室本線・浜釧路 6294 ・T6.12/1釧路を移転し現在の釧路は浜釧路と称し一般大貨物に限り取扱う
※実態はM34.7/20開業の釧路(初代)の改称・貨物駅化
ミスプリか、S26年度鉄道統計年報の駅別旅客取扱収入表に浜釧路なる駅が登場する。それも、2等運賃(86,590)、定期運賃(55,690)、手小荷物運賃(175,935)、荷物雑収(13,620)を含む合計3,086,591円也の大繁盛ぶりとはこれ如何に?

上表は、参考文献に記載された内容に基づいて、忠実に鑑定したものです。邪馬台国論争の時のように、文献の内容を意図的に偏向解釈(?)したものでは決してございません。が しかし、いつものように chabin の 実にイイカラカンな鑑定であることを謹んでここに白状します。