8日目(9月19日・前編)

今回の旅のメインの目的の一つ、ブダペストの市内観光です。そして、とうとう最後の観光日になってしまいました。
まずは、今日も1日券を買ってしまいましょう。市内の乗り物の切符は全て共通ですが、種類や使用方法がややこしいので、旅行者にはこの方が便利です。

「ドナウの真珠」と称えられるブダペストは、ドナウ川を挟んで西岸の王宮がそびえる丘陵地帯のブダ、東岸の市街地が広がる平坦なペストから成ります。
最初に向かったのは、ブダペスト観光のハイライト、王宮の丘です。
行き方はいろいろあるようですが、とりあえず地下鉄でモスクワ広場駅まで行き、そこからバスに乗ることにしました。城バスというのがあり、王宮の丘だけを回っています。最初乗り場を探してウロウロしてしまいましたが、無事乗車。ほんの数分で王宮の中へと入って行き、マーチャーシュ教会の前に広がる三位一体広場でバスを降りました。

おまけ:王宮の丘への行き方
ペスト側からくさり橋を渡ったところにある、クラーク・アーダーム広場からケーブルカーを利用する方法、また丘の麓から王宮へ登る階段もいくつもあるので、のんびりお散歩しながら上ることもできます。多分、ホンとはこのいずれかの方法で行くほうが、雰囲気もあって気持ち良いでしょうf(^^;)


広場にある、
三位一体の像聖イシュトヴァーンの騎馬象を眺めた後、教会の裏手にある漁夫の砦へ。砦といっても戦いで使われたものではなく、また名前の由来も、かつてこの城塞付近は漁師たちが守っていたことからつけられたといわれています。ここの回廊からは、ドナウ川と対岸のペスト地区がとても綺麗に見渡すことができます。まだ朝早いせいか、全然人はいなくてのんびりとドナウ川の景色を堪能しました。

ちょうど
マーチャーシュ教会が開く時間になりました。最初にこの教会が建てられたのは13世紀半ば。時代ごとに建築様式を変え再建、改築されたり、モスクに改装されたりしました。現在の姿は、第二次世界大戦後に、19世紀後半に14,5世紀のゴシック様式を基本に改築した時の姿に復元したものです。
また、19世紀後半には、オーストリア帝国のフランツ・ヨーゼフ皇帝と皇妃エリーザベトが、ハンガリー国王、王妃となる戴冠式も行っています。
教会内には宝物館もあり、王冠のレプリカなども展示されていました。教会内部の装飾は、モスク時代の名残でしょうか、他のヨーロッパの教会とはまた少し違った雰囲気がありました。


マーチャーシュ教会 三位一体の像 漁夫の砦
木が邪魔で分かりにくい・・・


教会からでてくるといつの間にか人が増えていて、日本人、外国人、様々な国の団体さんがいました。
その中を逆行し、先ほどはバスで通り過ぎてきた所を少し歩いてみます。バスがくぐってきた王宮の丘の北にある
ウィーン門、戦争で教会が破壊され鐘楼だけ残っているマーリア・マグドルナ塔の写真撮影。人が増えてきたとはいっても、この辺をぶらぶら歩いている観光客はほとんどいませんでしたf(^^;)

さてさて、今度は
王宮を目指しましょう。王宮は、丘の南方に位置します。
最初にこの地に王宮が建てられたのは1242年と、大変歴史のある王の居城ですが、その後戦争や火災で崩壊し、3度建て直されています。さらに第二次世界大戦でも大打撃を受け、現在の建物は戦後修復され、1959年に完成したものです。
現在王宮は、美術館や博物館として公開されています。

まずは、国立美術館として利用されている建物の外観を。建物に背を向けると、ここからのドナウ川の眺めもとても素晴らしく綺麗でした。



国立美術館の前から見た
ドナウ川とペスト地区の眺め


全部の建物に入っていたら、とても1日じゃ足りなそうなので、今回あっちゃんはブダペスト歴史博物館に入ることにしました。王宮南端の建物です。
かつて王宮を飾っていた装飾品や彫刻、古い柱や壁などが展示されていて、また古い地下室や洞窟も展示室として利用されています。

多くの観光客は外観だけの観光なのか、それとも国立美術館の方を観るのか、外の賑わいに比べると、人も少なくとても静かでした。

(写真:ライオンの門)


そろそろお昼の時間です。
お昼も、このまま王宮の丘ですませてしまいましょう。
皇妃エリザーベトの愛称と同じ名前のレストラン、シシィで
ホルトバージ・パラチンタを。
クレープでひき肉を包み、パプリカソースをかけたもので、とても美味しかったです。
あっちゃんはテラス席で食べましたが、店内にはシシィの肖像画なども飾られているようです。
お値段的には、ちょっと観光地価格かな?


食後は、このまま丘を下っても良かったのですが、なんとなく後1ヵ所。王宮地下迷宮へ行ってみることにしました。
王宮の丘の地下には洞窟が縦横無尽に走っていて、深さは数十メートルにおよび、二層三層にもなっているといわれているそうです。もともとはワインセラーや祈りの場、監獄などに使われていて、生活空間の一部であったようですが、第二次世界大戦当時は軍の秘密施設として利用されたとか。また、洞窟の奥は緊急時のVIP専用非難場所になっているという噂もあり、未だ謎に包まれている部分も多いようです。
現在、その一部が観光客向けに公開されているわけです。

入り口はごく普通の建物を入り、地下に降りて行くとチケット売り場があります。そこまでは良かったのですが・・・。
最初、あっちゃんの前後に人は見当たらず、また暗くて道順も分かりにくい。ドン、ドンと洞窟の奥から響いてくる効果音。
暗所、閉所恐怖症ではありませんが、ちょっぴり怖くなり、くじけそうになったところで、にぎやかな男の子が3人。
彼らについて行くことにしました(笑)。きっと彼らは、変な日本人が後ろくっついてくるなぁ、と思っていたことでしょう(笑)


薄暗い内部には、なんだかよく分からない像が置かれていたり、壁画のようなものがあったり。
本物のワインが湧き出ている泉もありました。
途中彼らは休憩に入ってしまったので、そこからは近くにいた女性二人連れくっついていくことにし、
なんとか迷子になることなく、最後まで観光を終えることができました(笑)
ちょっと過剰演出?という感じでもありましたが、普通はなかなか行かないでしょうし、これはこれで面白かったかな。でも、もう絶対一人では入らないだろうな(笑)
(写真:ワインが湧き出る泉
衛生状態がどうなのか分からないので飲んでいませんが(男の子たちは飲んでたけど)、この周囲はすっごくワイン臭かったですf(^^;))


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