INTERVIEW VOL.3 「ローコスト住宅」2003/01
　 　
− ローコスト住宅に取り組んでいると聞きましたが。
倉田　 はい、ローコストハイセンスがアトリエ71のポリシーですから。
− 具体的にどんなことをやってますか？
倉田 今、鉄筋コンクリート造で22坪の住宅を設計しています。
− 鉄筋コンクリートって費用がかかりそうですけど。
倉田 坪70万を目標にしています、建築費1500万です。
　 建物が小さいと割高になりますし、木造でもそのぐらいかかるんじゃないでしょうか。
− どういうところでコストを押えるのですか？
倉田 内外装、最低限の仕上げしかしません。
− 打ち放しですか？
倉田 そんな感じには見えないと思います。
　 外壁は着色撥水剤、内壁はけいそう土を塗ります。
− それから？
倉田 屋根は防水をしません、雨どいも付けません。
− 雨漏れしないんですか？
倉田 コンクリートは水を透さないんです。
　 ただ、ちょっと工夫と、施工技術は必要ですが。
− コンクリートの住宅は冬寒かったり結露したりすると聞きますが。
倉田 コンクリートは熱を伝えやすい材料ですが、
　 中に入れる石を軽量のものにすると、熱伝導率が半分になります。
− 断熱性が高まるという事ですか？
倉田 はい、その上建物が軽くなるので基礎が小さくて済みます。
　 内装のけいそう土は調湿機能があるので、結露防止になります。
− 地面からの底冷えとか無いんですか？
倉田 １階床のコンクリートに温水チューブを打ち込んで床暖房をしようと思ってます。
− 床暖房は維持費がかかりませんか？
倉田 電気で、深夜電力を利用しようと思っています。
　 それもヒートポンプで。３倍の熱効率なのでコストは1/3です。
− 床暖房といえば今はガスが主流ですが。
倉田 この建物にガス設備はありません。　
− と言いますと？
倉田 オール電化住宅です。ガスの設備費用は0です。
− ハイセンスのところでは何かやってますか？
倉田 ウーム、何もやってません。
　 何もやらないハイセンスを見て欲しいと思います。
　 　
− ありがとうございました。見積が出たら教えて下さい、クスッ。

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