interview vol.15  「ブレンドけいそう土?」  2007/04

   
−  けいそう土が自然素材で体にいいと聞いたので使いたいのですが。
倉田 ここ10年ぐらいでかなり一般的に浸透してきました。
実際はどうなのでしょう?
倉田 けいそう土自体は藻が固まった土で小さい穴が沢山明いていて、
  そこに水分等が吸収されたり発散されたりする事で、
  調湿、消臭の機能があり、藻の成分が油を分解したりほこりを付きづらくするようです。
なかなかいいみたいですね。
倉田 ただ、体感として認識しづらいので評価がなかなか難しいのです。
  気持ち悪いのは気になりますけど、心地良いのは意外に気が付きません。
  心地良いという事は体への負担が少ないので体にいいという事になるのですが。
なるほど、でも心地良ければ評価の必要ははいかと・・・。
倉田 それが建材となると多少話しが違ってきます、
  こしひかりでもそうですが。
ブレンドけいそう土があるという事ですか?
倉田 そう言うと誤解がありますが、けいそう土そのままでは建材としては成立しづらいのです。
  けいそう土の性能は十分認められていますが実際には、
  施工性や下地への接着力、ひび割れの防止や擦れや削れを防ぐ表面強度など問題もあり、
  メーカーはいろんな混合物で調合を行なっていますし、
  生産コストを押える工夫もしているでしょうから、
  結果、いろんな性能のけいそう土が流通しているという事です。
そうなんですか。
倉田 しかしそれを生活レベルで実感としてどのくらい違うかはなかなか分かりません。
  塗る厚みにもよると思います、
  通常けいそう土は2回塗りで2mm厚ほど塗りますが、
  当然コテ等で塗る湿式の作業になるので養生も含め時間も掛かれば費用も掛かります、
  また壁の場合、通常床の面積の2倍以上はあるのでどうしても高額になってしまいます。
ちょっと今回は無理でしょうか?
倉田 いえいえ、全ての壁を塗る必要はありません、
  キッチンや洗面室などちょっとした壁でも使えます。
  キッチンで油の飛ぶような所には有効です、全然シミになりません。
  また、塗り壁にはたっぷりした質感があるので、
  必ずしも機能目的で使う必要もありません。
そうですか、自分なりの使い方でいいんですね。
倉田 ぜひ試して下さい。


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