「のの字橋」(ループ橋)特集


 とある三浦半島の紹介サイトで「のの字橋」なるものの存在を知りました。つまり、ループ橋のこと なのですが三浦半島は起伏が多く、坂道やトンネルとともにこういった珍しい橋が多いのだそうです。 道路が“の”の字を描くように一周していて、急坂を車が登るのに都合のよいようにとられた手段だそうです。 なお、線路や道路を跨ぐための「弧線橋」などは「のの字橋」とは言わないようです。

(画像をクリックすると拡大できます)



 まず初めは、江ノ島の近くで、湘南モノレールの片瀬山駅を降りて住宅地を下ること約5分、 東レ鰍フ社宅に通じる坂道にあります。
 腰越に近い津西2丁目ですがこの付近に東レ鰍フ社宅は多く、この「のの字橋」の上にもテラスハウス風 の建物が10棟ぐらいありました。つまりその社宅のためだけの道路ですが、そのせいかきれいに整備されています。
 直径約40m、1回転と1/4位まわっています。
 (H15.3.8)

 つぎはJR横須賀線の田浦駅を下りて国道を横切り、まっすぐに山に向かって歩くこと約5分、 田浦の「のの字橋」があります。
 ここは山の上にも住宅がかなりあり、けっこうな交通量があります。直径40m位で、 輪の中心は児童公園になっていました。1回転半以上まわっていて、ここを登った先は十三峠となり ハイキングコースにもなっているようです。
 (H15.3.8)

 三浦半島の最南端に毘沙門という場所があります。野菜畑の高台から、房総、大島そし て富士山と遠望できる実に気持ちの良いところです。
 京急の三崎口駅を降りて松輪というバス停から県道を離れて毘沙門に向かいます。農道を2km弱進んで 集落をはずれたところを下っていくと「のの字橋」があります。この場所は極めてわかりにくいのですが、 風力発電設備の見える谷あいにあります。
 直径約20m、ちょうど1回転ですが交通量は少なそうです。
 (H15.3.8)

 さて、実は上の3ヶ所を一気に見たあとで、ループ橋のストックがいくつかあるのを思い出しました。

 これは埼玉県大滝村国道140号線にある巨大ループ橋です。愛称を「雷電廿六木橋 (らいでんとどろきばし)」といい、ダムの建設に伴いできたもので比較的新しいものです(H10年10月開通)。 開かずの国道といわれた雁坂トンネルにつながりました。楕円形ですが長いほうの径で約250m、1回転です。
 (H12.9.15)

 これもかつて林道探索で見つけたものです。山梨県中富町にあり、国道52号線の役場前から夜子沢、 矢細工方面に向けて細い道を入って行きます。道は途中から太くなるのですが、間遠トンネルの手前が このようにループになっていました。正しくは間遠跨道橋といい、直径は20m程度です。 1回転して間遠トンネル(手前)に入っていきます。
 (H13.8.10)

 そしてこちらはかなり有名な伊豆半島河津町のループ橋。伊豆の真中を通る国道414号線の天城トンネルを 抜けて下田に下る途中にあります。「河津七滝ループ橋」といい、直径80m、二重構造できれいに2回転しています。 制限時速は30km/hとされていてこれを越えると目がまわるそうです。河津七滝(かわづななだる)へは この画像の右側に折れて橋の真下を通ります。ちなみに荻ノ入林道はその先です。
 (H11.2.6)

 意外とご近所にもループ橋はありました。
 神奈川県津久井町、津久井レイクタウンの中にあります。津久井湖側から上ってひと回りして 登りきったところで住宅地になります。橋の名前が「見晴橋」といって、きれいに彩られています。 直径約50m、1回転ちょっと。
 (H15.3.23)

 武蔵野線北府中駅の近くで線路を跨いでいるループ橋があります。線路と並行して走る府中街道との距離が 狭いのでこのようにしたのだろうと思われます。手前が府中街道、ループの向こうが武蔵野線です。 直径約30m、きれいな1回転です。ただし1回転するのは車道だけで、歩道はたったの1/4回転です。 ループ自体に歩行者は入れません。
 (H15.3.15)

 山梨県白州町のすずらん大橋です。中央道小渕沢ICと、国道20号線を結ぶ比較的新しい道にあります。 やや楕円形ですが直径は100m程度。山の形をうまく利用して1回転しています。 甲州街道側からは田園と釜無川を挟んでいるため見通しが良いです。
 (H15.4.29)

 山梨県白根町のループ橋で、その名も「桃花橋(とうかきょう)」といいます。曲輪田新田から 大和川沿いの山側にある平成10年3月にできた新しい橋です。直径100m、空中を1回転しています。 橋の上の行く先は長峰林道と交差しますが、その先は未開通でたぶん芦安方面にぬける予定と思われます。 そのためか交通量は極めて少ないところです。
 (H15.5.24)

 南武線府中本町の駅の北側で、歩行者と自転車専用に設置されているものです。線路を跨いで近道が できるようになっています。目隠し板で囲まれているためつまらない橋です。直径10m位、2回転しています。
 (H15.5.25)

 筑波山に向かう途中の有料道路、筑波スカイラインで見つけました。料金所から登っていくと1回転して その先がロープウェイの乗り場になります。(厳密には3/4回転位)
 残念なことに写真に撮りにくい位置にあるためいかにもループしているという様子が表現できませんでした。
 (H15.9.6)

 ぼんやりと地図を見ていて偶然見つけたものです。中央本線相模湖駅の東側の斜面を登っていくと、 中央道を跨ごうとする橋に向って1回転しているループがあります。直径20m程度、奥にある住宅とお寺さん用の 橋で1.5車線幅です。
 (H15.11.15)

 長野県上伊那郡高遠町の高遠城址公園近くにあります。「花の丘ループ橋(エスカルゴ)」といい、 平成12年8月の竣工、直径100m、1回転です。この場所から桜で有名な高遠城址と花の丘公園は近いです。
 (H16.5.1)

 山梨県韮崎市、中央道韮崎ICから甲州街道に下る七里岩トンネルの真上にあります。直径40m、 1回転ちょっとです。この道は七里岩ラインといい交通量も多いところです。
 (H16.5.2)

 (注:2012年3月、このループの手前から韮崎中央公園方向にバイパスが完成し、 このループ橋は廃道になりました。)

 伊豆の大仁町で見つけたものですが、サイクルスポーツセンターへのアプローチになっています。 直径が100m以上あり、画像に入りきりませんでした。3/4回転というところだと思います。
 (H17.11.19)

 意外な近場に存在しました。多摩市の、とある病院の敷地内であることから一般には通行しないため 気がつかなかったものです。しかもこのループ橋の全景をうまく捉える撮影ポイントがないのです。 直径約50m、1回転です。車専用で自転車、歩行者ともに通行禁止となっていました。
 (H17.12.3)

 東京湾の芝浦からお台場間にかかる「レインボーブリッジ」(東京港連絡橋)は1998年8月に 開通しました。長さ約800m、東日本では最長のつり橋といいます。海面からの高さは50m以上になるため、 芝浦側はループになっています。ループの直径は270mで4分の3回転。 海上にループ橋ができるのは初めてのことのようです。ちなみにお台場側は土地が広いためか ループにはなっていません。
 つり橋部分は二重構造で上が首都高台場線、下が東京港連絡橋(臨港道路)と新交通システム(ゆりかもめ) となっていて、ループ橋は下側部分への接続ルートになっています。この下側部分には歩道も設置されているのですが、 芝浦側ではエレベータで歩道まで上がるためループの部分は通行できません。通行料は無料。
 (H17.12.10)

 江東区塩浜の越中島貨物駅を跨ぐ歩行者自転車専用の橋で、しおかぜ橋という橋のアプローチ部分が ループになっています。直径30m程度、2と1/4回転。じつは越中島貨物駅から晴海方面にかけて存在した 貨物線のあとを探していて見つけたものです。
 (H18.3.21)
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