前夜のうちに白馬村から林道黒菱線を登り、標高約1500mの黒菱駐車場に入りました。
ここのリフトの運転開始は朝の7時15分です。そんなには待てるはずもなくゲレンデを登って
長野オリンピックのときのダウンヒルスタート位置を通過し、
さらにまだ止まっている次のリフトを見ながら石畳の道を登ります。
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30分ほどでリフトの上にある八方池山荘の第一ケルンに着きます。
続いて木道まじりの整備された道を登るのですが、右手に白馬、杓子、鑓ヶ岳の白馬三山が、
また左手に五龍、鹿島槍が見えるようになります。
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ここ、八方尾根では高山植物が多く見られます。八方池までの岩稜帯では赤いシモツケソウ、
涼やかなハクサンシャジン(上)、ダイモンジソウ(左)、ニッコウキスゲ(下)などです。
第二ケルンまで来ると前方にあの難所といわれる不帰の嶮が見えます。
そして第三ケルンの手前で八方池への下りに入ります。ちなみに途中にあるやや大き目の八方ケルンは
逗子開成高校の遭難碑でした。
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この時期、八方池では今ひとつクリアな空気ではなく、ガスが上がってきていました。
ここから先の登りは岩盤の違いらしく、なぜか樹林帯になります。
雪渓の脇にシラネアオイを見つけました。丸山ケルンのあたりでは見晴らしも良くなるはずですが
すでに右も左も真っ白で、近場の植物だけが目を楽しませてくれます。
そしてほぼ平坦になってちょっとしたガラ場とクサリ場を越えたところで
突然小屋が目の前に現れました。
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唐松岳頂上山荘は混雑しているようで、この日は四畳相当のところに6人ということでした。
新しそうな小屋で、部屋が両側に上下2段ずつ並んでいて最奥がトイレになっています。
ガスはかかっていますがたまに晴れることもあるので唐松岳頂上までアタックします。
かなり粘ってみたものの晴れることはありませんでした。
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翌日、朝食をすませ小屋を出て元来た道を下ります。クサリ場を越えたところで親子づれの
雷鳥に出会いました。こんなに近くで見られてラッキーです。
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チングルマの花バージョン(左)と
花の終わったバージョン(右)です。
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山頂側からだと不帰の嶮と、天狗、白馬方面は山が重なってしまって見栄えがよくありませんが、
少し降りると正面に不帰の嶮のⅢ峰、Ⅱ峰とキレットの先の天狗までが間近に見られます。
これは五竜と鹿島槍をバックにしたシモツケソウです。
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そしてこちらは白馬三山をバックにしたマツムシソウです。
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何とかガスがかかる前に八方池に到着できたのでここで大休止としました。
水面も澄んでいてきれいに映っています。前日には見られなかった白馬三山と天狗、不帰の嶮のⅠ峰、
Ⅱ峰、Ⅲ峰、さらには不帰キレットがはっきりと見えました。絵葉書のようです。
その後、下りにかかると、ケーブルやリフトを利用してきた人たちにより混雑してきましたが、
すでにガスが湧き上がってくるようになり、八方池山荘につくころには真っ白になってしまいました。
今回のお花見山行はこれでおしまいです。
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