【多摩のちょいスポット:015】
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野猿街道は由木側から緩やかに登って峠を越え、北野へと下っていきます。昭和のはじめころ、
由木から八王子の街中に出るにはこの野猿峠を越えるしかなかったようです。
当時の道はもっと狭く急だったと思いますが、馬や牛を利用して荷を運び、
峠にたどり着いて一息入れたことでしょう。峠の左側の隅のほうに当時の水のみ場があります。
馬や牛も利用しました。山から湧き出した水が溜められていたそうですが、今のものはたぶん水道水だと思います
(水の出ているパイプの下に水栓があったので)。それと、当時のものとされながらも猿の親子のレリーフが
見られるのもなんとなく違和感があります。(何年か前に見たときにはただのゴミの浮いた水槽だったような
気がしますが気がつかなかっただけかもしれません。)
いずれにしても馬や牛と一緒に一息入れる人々の姿を思い描くため、いつまでもきれいに保存されることを 願うものです。 ちなみに「野猿」は「やえん」と読み、「のざる」ではありません。 (2009.6) |