東京大学農場博物館

 れっきとした東京大学の施設です。西武新宿線の田無駅北側に広い農場と演習林があり、 「東京大学大学院農学生命科学研究科附属 生態調和農学機構」となっています。 正門から300mほど入ったところに本館があり周囲には農場の古い建物もあります。 その先はポプラ並木もある広い農場です。とても都内とは思えない雰囲気です。
 本館の西側には農場博物館があります。1934年(昭和9年)に乳牛舎として建築されたものでひところ (昭和40年代半ば)は60頭もの乳牛が飼育されていたそうです。

 やがて周辺地域の都市化の波に押され、1974年(昭和49年)に乳牛舎としての役割を 終えたあと風雨にさらされて崩壊寸前の状態だったそうですが、実はこの建物、 建築学上貴重なものであることがわかり修復工事が行われ、農機具などを展示した農場博物館 として生まれ変わったのです。
 天井トラスの構造が特徴的で、柱が一本もありません。

 牛舎には飼料や糞尿を運搬するためトロッコレールがひかれていたとのことで、 今でも牛舎の外にその一部がターンテーブルとともに残されています。
 農場博物館は「東大フィールドボランティア」の皆さんのサポートによって運営されていて 建物の歴史や展示物について説明が受けられます。このときは手動サイズ別選果機について丁寧に 解説していただけました。
 
(2010年 8月)



戻る