JR奥多摩駅

 東京都で最も西にある駅というこの奥多摩駅は青梅線の終着駅です。そして当然ながら駅のある地点の標高は 434mということでやはり東京都内でもっとも高いとのことです。
 もともとは氷川駅といっていた記憶がありますが、1971年(昭和46年)に奥多摩駅に改称されました。 駅の開業は1944年(昭和19年)、つまり終戦の一年前です。
 駅開業の主要な目的は小河内ダムの建設資材を運搬するためだったようです。当時、東京都水道局小河内線 という資材運搬用専用鉄道も開通し、氷川駅からダムの下までを結んでいました。 ダムの竣工とともに役目を終え運行休止となったものの、休止後の路線は現在でも残っています。
 (詳しくは“廃なもの”のページ:水根貨物線跡 を参照してください)

 小河内ダム完成後は石灰石の運搬が主要目的となりましたが、これも現在は廃止されました。 2番線の先は今は行き止まりとなっていますがかつては奥多摩工業鰍ヨの専用線が続いていて、 右手の現在駐車場になっているところには貨物ヤードがあったのです。電気機関車EDに引かれた 石灰石専用貨物列車が南武線経由で浜川崎まで頻繁に運転されていました。

 そんな無骨な感じの駅ですがそれに似合わず、山小屋風の駅舎が開業当初からありました。 「自然豊かな奥多摩に似合っているロッジ風の山小屋駅」ということで「関東の駅百選」に認定されているとのことです。
 建物の特徴の一つに丸窓があります。全部で3箇所あります。1階の正面と、 小さいながらも待合室のようなところ、そして2階のステーションギャラリーを兼ねた食堂に上がってゆく階段先です。
 
(2010年 7月)



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