迎賓館(赤坂離宮)

 普通では入ることのできない代表的な建物ですが、「天皇陛下御在位20年 記念迎賓館赤坂離宮前庭公開」といういうことで一般公開される機会がありました。 ただし前庭だけですがいつもは高いフェンスの中で遠くに見えるだけの建物を間近に 見ることができました。(平成21年11月28日)
 明治42年に東宮御所として建築され、現天皇陛下も皇太子のときに一時期 お住まいになられたことがあります。とても重厚な建物ですが、日本における唯一の ネオ・バロック様式(厳格な左右対称、角型ドーム、マンサード屋根、付け柱などが 特徴)の洋風建築物です。

 終戦後一旦皇室の管理をはなれて国立国会図書館や東京オリンピック組織委員会 などに使用されたこともあります。やがて諸外国の賓客をお迎えするための迎賓施設 として改修され、昭和49年(1974年)に完成しました。以来、各国の国王、 大統領、首相などの国賓に対する歓迎行事などに使用されています。
 芝生に挟まれた石畳の前庭を進むと建物の正面になります。左右対称で中央には バルコニーのついた玄関があり、屋根には日本の甲冑を形どった装飾が左右にあります。 そして上部中央に菊の紋章が飾られています。

 前庭は建物の北側にあたり、秋の低くて弱い日差しのためにこのような画像しか撮れませんでした。
 建物内部には豪華絢爛な何々の間というものがいくつもあるのですが入れません。 また、南側の面や噴水のある庭も見られません。この広い土地は紀州徳川家のお屋敷が あったところでした。
 なおつい最近(2009年12月8日)ですが、旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)として 国宝に指定されました。
 
(2010年 3月)

 
 実はその後、この迎賓館の中に入る機会がありました。毎年夏の一時期、 総務省による迎賓館赤坂離宮参観の募集が行なわれます。1日2,000人、10日間 で計20,000人ですが運よく抽選に当たり参観してきました。

 入口で手荷物検査とボディーチェックを受け、中に入ります。西側の入口から 入って二階に上がり、彩鸞(さいらん)の間から花鳥の間へと進みます。大理石や金箔 が使われていてきらびやかでした。そして中央階段から続くホールへと進みますが 赤じゅうたんが敷きつめられています。続いて朝日の間から羽衣の間へと進みました。 天井に描かれた絵、ノルウェー産大理石の柱、大きな絨毯そしてシャンデリアほか 学芸員の説明によって素晴しいものを見せていただきました。

 そして今回は南側にある噴水池のある主庭が拝見できました。内部は撮影できませんでしたが 外に出たことでまた撮影可能になります。前回の秋の陽射しと違って色彩も鮮やかです。
 噴水池から南側にはさらに広大な御用地が広がっているはずですがそこからその様子 は全くわかりませんでした。
 
(2010年 7月)



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