東京都復興記念館

 東京都復興記念館はその名のとおり、まさに関東大震災からの 復興を記念して建てられました。
 この地はかつて陸軍被服廠(本所被服廠)のあった場所ですが、関東大震災の折、 被服廠移転後の更地となっていたこの場所に多くの被災者が避難してきました。 あまりに多すぎて周囲からの火の手が家財道具に燃え移ったり火炎風が起こったりして多くの犠牲者 をだしてしまったのです。これは関東大地震を象徴する惨事であり、現在は横網町公園 となっているこの場所に慰霊堂が建てられ、そしてまたその隣に復興記念館(旧防災資料展示館)が建てられたのです。


 内部に震災時の資料が多数展示されているほか、外庭にも震災により焼け爛れた機械 などが展示されています。ちなみに慰霊堂には東京大空襲の際の身元不明のご遺骨も納められているとのことです。 


 慰霊堂、復興記念館ともに伊東忠太の設計によるもので、 復興記念館にはそれらしい動物の彫刻が見られます。慰霊堂は1930年(昭和5年)に、 復興記念館は1931年(昭和6年)に完成しています。
 
(2008年11月)



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