JR三鷹駅の南東、玉川上水に沿った閑静な場所に作家・山本有三の記念館があります。
1936年(昭和11年)にこの場所に移り住み「路傍の石」などの作品を残しましたが
1946年(昭和21年)には進駐軍に接収されてしまいました。返還後は東京都に寄贈され、
その後三鷹市に移管されて記念館として残されているものです。
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門前には山本有三が中野区内の道端で見つけて運び込んだものという大きな石があります。 「路傍の石」と呼ばれていますが頭の中でイメージしていた大きさとは少し違っていました。 |
建物は1926年(大正15年)に建築されたヨーロッパ風の外観で、 三鷹市の有形文化財に指定されています。特に暖炉の外側にあたる煙突の下の石積み部分はいたって 珍しいものということです。 |
2階建て(一部3階建て)の2階には有三が執筆活動に使用したというここだけは 畳敷きの部屋がありました。 |
「真実一路の旅なれど真実、鈴振り、思い出す」 著書「真実一路」の表題の横に書かれた白秋のこの句、この本を読んでから何十年たつだろう。 ストーリーなどすっかり忘れてしまいました。「偽り」のうらには「事実」がある。 そして「事実」を越えた「真実」がある。「事実」を語ることと「真実」を押し通すこと。 「真実を尽くす」とは何か? 秋の夜長に思い出し読書をしてみたのですが、それにしてもかつての全集本を虫眼鏡片手で見るようになるとは・・・。 |
(2007年10月) |