東京国立近代美術館工芸館
(旧近衛師団司令部庁舎)



 もとは皇居を守るための陸軍近衛師団の司令部庁舎でした。明治43年に建てられた煉瓦造りの 2階建洋風建築で、関東大震災や第2次世界大戦によってもびくともしていません。昭和38年ごろ、 一旦は解体されることになったのですが、関係者の努力により保存されることなって現在は美術館として活用されています。

 終戦前夜に近衛師団の一部将校による降伏阻止、玉音放送阻止のクーデターがあったのですが 未遂に終わりました。
 皇居北の丸公園の千鳥ヶ淵側にあり、国の重要文化財に指定されています。

 工芸館の前の道を一番町方面に歩いていくと、千鳥ヶ渕との間の一段高くなった土手の上に高射砲の 台座跡があります。少し飾られてはいますが全部で七座、皇居の守りについていたことを静かに示しています。


(2006年6月)





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