2003年 6月 1日(日)
これから夏、BBQ、花火、昆虫採集など夜の活動も増えてくると思います。
こんなときに欠かせないのが懐中電灯ですが、最近では白色LEDを利用したライトが結構売り出されております。
電球の光とは違い、本当の白に近いため照らした時、対象物の色の再現性は白色LEDの方がいいようです。
この白色LEDは20世紀中には開発できないだろうと、言われていた青色ダイオードの応用品です。
青色LEDは日亜化学工業株式会社と中村修二さんが開発されたそうですが、特許関係でもめているようです。
白色LEDはこの青色LEDにYAG系蛍光体をコーティング(クリーム色)して白を発色しているそうです。
LEDとは(Light Emitting Diode)電気を光に変換する半導体です。
最初に開発されたのが赤で引き続いて赤外線、緑、黄色(順序不明)と、最近になり、青が開発されたことにより、
白、紫外線なども出てきました。まだまだこれからの光です。
YAGとはイットリューム、アルミニューム、ガーネットの頭文字を並べた人工宝石です。余談ですが、
YAGの固体結晶はレーザー光線を発生させるときにも使用します。強烈な光アーク光をYAGロッドに照射すると
ロッド中央にレーザー光が発生します。これを発振させるとレーザー光線となります。
LEDのメリット
@前記の通り、純な白である事(ものによります。)
A電球よりかは消費電力が少ないこと。
B球切れが無い事。
LEDのデメリット
@高価。電球(明るさ/個数)対比
A供給電圧によってはドライブ回路が必要。
B供給電圧によっては電流制限抵抗が必要。
何でもデメリットはありますが、よい所を引き出すことが重要で今回は白色LEDを3Vの電池で定格ドライブする回路の製作をしました。
昨年製作したもの「こちら」は、
横着をして3Vで何とか点灯しておりましたが、白色LEDは3.6V/20mAがもっとも輝くように出来ており、
通常の電池1.5V2本では少し暗くなってしまいます。従って電池3本(4.5V)と抵抗器で3.6Vを作り出すのが
一番簡単な方法です。しかしながら、今回は市販のライトを改造する為、どうしても電池は2本となってしまいます。
そこで電池2本3Vを最大で35V(出力開放時)/40mA程度に昇圧する回路が必要となりました。これにより、
LEDの電圧降下もありますが8個のLEDを直列接続でドライブできるようにしました。この回路にはブロッキング発振を採用し、
コイルには一次、二次ともΦ0.26mmの銅線(ウレタン被覆)を40回巻き、出力には定電流回路を構成し常に20mAが流れるように
しました。又、白色LEDは6000カンデラ級のチャンピオンLEDを高価ながら採用しました。ちなみに一個200円です。
部品含む材料費はLEDを除いて300円ほどです。今回は試作品なので、次はライトへの内蔵用に小型化を進めます。
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