LPガスについて(その他のエネルギーとの比較)
****LPガスはエネルギー利用効率が良い****
日本は化石燃料の約97%を産油国から輸入しています。
そのエネルギーを電力として利用する場合と
ガスとして利用する場合の
トータルの利用効率を比較すると
下の表のようになります
電気、ガスのエネルギー利用効率を比較
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電気 |
ガス |
1次基地 |
炭酸ガスを排出 |
炭酸ガスを排出しない |
第1次基地より第2基地へ |
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第2次基地 |
変電所 |
貯蔵所(LNGタンク、充填所等) |
第2次基地より各家庭へ |
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各家庭 |
炭酸ガスを排出しない |
炭酸ガスを排出 |
上の表から製造時の効率
電気は・・・35% |
ガスは・・・100% |
発電ロス 60% |
製造時のロス 0% |
炭酸ガス排出400g/1KWh |
製造時の炭酸ガスの排出はない |
電気は製造時にロスが大きい |
ガスは製造時のロスはない |
消費機器の効率
電気 |
35% |
× |
IHコンロ |
75% |
= |
26% |
電気温水器 |
90% |
31% |
||||
400g |
+ |
炭酸ガス排出量 |
0g |
400g |
||
ガス |
100% |
× |
ガスコンロ |
45% |
= |
45% |
ガス温水器(給湯機) |
80% |
80% |
||||
0g |
+ |
炭酸ガス排出量 |
280g |
280g |
例)20度の水2リットルを100度にする時
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効率 |
1次エネルギー使用率 |
炭酸ガス排出量 |
IHコンロ |
26% |
80℃×2L÷0.26=616Kcal |
287g |
ガスコンロ |
50% |
80℃×2L÷0.5=320Kcal |
104g |
注:上記は火力発電所のみの計算です。
****IH コンロについて****
最近CM宣伝しているIHクッキングヒーターというのはご存知でしょうか?
CMでは高火力、省エネ、(台所と環境に)クリーンと宣伝していますが、
実際はどうなのでしょう?
IH(電磁)調理器とは
IHコンロもガスコンロも鍋を加熱させ調理する点では同じですが、過熱する原理に、磁力線を利用する点に違いがあります。
IHコンロに内蔵された加熱コイルに電流を流すと磁力線が生じ、この磁力線が鍋底を通るとき鉄などの磁性体の中に誘導電流
(うず電流)が発生。誘導電流と金属鍋の抵抗により鍋自体が発熱します。
高火力について
確かに加熱効率から言うとガスコンロ50%に対しIHコンロ75%、しかしガスの火力は大きいものなら、4.65Kw(4000kcal)
IHコンロは2.0Kw(1720kcal)程しかなく、計算しても下記程度しかありません
注:最新式のものでは 3.0Kwのものがあるそうです。
ガスコンロ |
4.65Kw×0.5 |
2.33Kw(2000kcal) |
IHコンロ |
2.0Kw×0.75 |
1.5Kw(1290kcal) |
省エネについて
上の項目で説明したとおり火力の違いから使用した時間によりガスも電気も課金されるのですから、電気のほうが多少
割安になります、ただしそれでは比較になりませんので、実際のデーターとして、下記にリンナイさんのデーターを載せます。
水2リットル |
時間 |
燃費 |
ガスコンロ |
5分18秒 |
11.8円 |
IHコンロ |
6分50秒 |
11.08円 |
しかもイニシャルコスト(最初の設置費用)がとても高額であることをつけ加えておきます。
例) 物件おすすめ商品にて
ガスコンロ(¥61.800円) IHコンロ(¥175.000円)でした
クリーンについて
台所に
IHコンロの換気扇は汚れがつかないとのことですが、これにも理由があります、先ほどの燃焼効率でも触れたとおり、
ガス50%、IH75%、これはそのまま鍋の脇から逃げる上昇気流になるのでガスは逃げが大きい分
上に上がるわけです、IHのほうは逃げが少ない分周りに油汚れ等が着いてしまいます。
結局、IHの換気扇が汚れないと言うのは、「周りが汚れますよ」と言っているのです。
環境に
「IHコンロは炭酸ガスを排出しません」との事ですが、実際は上の消費機器の効率でも触れましたが、最初の製造段階で排出
される炭酸ガスはガスの消費段階の排出量より多く、これもクリーンとは言えないのではないでしょうか?
その他の点
以上IHコンロについてかなりガスに偏った事を書きましたが、すべて否定するわけではありません。が、宣伝では余りにも良いことしか言わないので、少しでもガスの良いところを書いたつもりです。