今だからこそ感じるFTOの存在意義
テイボン・トランピオFTOというマシンを覚えているであろうか?
98、99という2年間GT300を戦い抜いたマシンである
現在はその姿を見ることができないが、最近になって非常に価値のある参戦であったと思えるようになった
まずは簡単にテイボン・トランピオFTOの概要をみてみよう
ベース車はカーオブザイヤーにも輝いたミツビシFTO
FFという駆動方式はそのままにターボに換装
エンジンはWRCのランサーの4G63ターボといわれるものを搭載
エンジンチューナーはHKS
タイヤはトランピオ
ボディ設計はノバ・エンジニアリング
ボディデザインは市販FTOのデザイナーによるもので、
チームテイボンはラリーアートとドッキング・・・
ドライバーはFF乗りの原貴彦、
中谷塾でもおなじみ中谷明彦、
2003年にはF1までのぼりつめたRファーマンである
FTOを取り囲む環境は、すばらしく豪華でした
今、考えるとある意味、GT300ワークスの駆け出しだったのかもしれません
当時のFFというとセリカ。
こちらは同じFFでもNAということでまさにFTO好敵手(と書いてライバルと読む)にふさわしかった
ターボでいうと、当時最強を誇ったMR-2
ラリーカーつながりということでインプレッサとのバトルも
まるで土俵を変えたWRCのようで見ものであった
同じく孤軍奮闘するハチロクとも車種のバリエーションをアピールした
そもそもトランピオやミツビシが孤軍奮闘する姿は、見るものを感動させたのであります
GT300に参戦する車種の豊富さやメーカーの多さ、タイヤメーカー競争を語る上ではなくてはならないものであります
なんといいますか・・・
FTOがいるからこそ、GT300は面白い!といえるような部分もありました
手元にある98シリーズ第4戦の予選表を見てみると
MR-2
FTO
MR-2
RX-7
ポルシェ911
セリカ
シルビア
BMW
1秒半の間に8台7車種がつまってるという・・・
今では当たり前の光景になりつつあるけれども、当時はこれが新鮮だった
う〜ん、FTO予選2番手です。すばらしい。
ちなみにFTOは最高位は決勝2位。
タナボタ的に与えられた部分での2位なので、ぜひとも自力でのポジションゲット
あるいは
優勝してほしかった、、、
FTOの特筆すべきは、そのカラーリング!
特に99モデルの絵の具を垂らしたような無造作なカラーリングが超カッコよかったもんだ!
ホワイトボディにワンポイントのブルーがかっこええ!
あれほどかっこよいマシンは、あれ以来、見たことがない!
一時はレーシングオンで連載なぞしていましたが
そのFTOも99シリーズをもって撤退
FTOはおろかミツビシ・トランピオともにGTに戻ってくることはなかった・・・
GTOでもランサーでもなくFTOがGT300で戦っていたということにも深い意義があるのでしょう
またいつかの再参戦を希望する声も少なくないのではないでしょうか
戻って来いFTO!