11:36 第3ウェーブスタート
YAYAさんとひとしきりおしゃべりしてから、入水チェックのために、スタート地点に向かう。
ゲート前で、足首に装着する計時バンドを受け取り、スイムスタート地点へ入る。
一旦ここに入ると、もう引き返せない。
試泳のための行列ができている。
わたしも、体慣らしに、一回は海水に漬かっておきたかったが、行列が長かったので、パス。
そうこうしているうちに、各エイジグループのスタートが迫る。
この大会のスタート方式は、フローティングスタート。
つまり、スタートライン近辺で、浮いて待ち、合図でスタートする方式。
まず最初に、第1ウェーブ(20歳代男子)が海に飛び込み、スタート地点に向かう。
スタートラインは、ライフセーバーの2艘のレスキューボードが結ぶライン。
皆準備が整い、水面からときの声を上げる。
「ウオォォ!!!」
11:30、プワァ〜ンというホーンの音で、第1ウェーブスタート。
間髪いれず、3分後のスタートに備えて、第2ウェーブ(30歳代男子)が、次々に海に飛び込み、スタートラインに向かう。
11:33、第2ウェーブスタート。
いよいよ、私の参加する第3ウェーブのスタートが迫る。
海に脚からドボンと飛び込む。
うわぁ、冷たい!
濁って暗い海から浮かび上がる。
心臓がドキドキするのが分かる。
いやな感じ。
水はお世辞にも綺麗とはいえない。
スタートライン後方まで泳ぎ、後ろの方で海面に顔を出し、不安な気持ちを抑えつつ、プカプカ浮いてスタートを待つ。
11:36、間髪いれず、ホーンの音で、スタート!
顔を付けてクロール開始。
予想通り大混雑。
しばらくクロールで進むが、息が苦しい。
冷たい水と、大混雑の中で、心臓のドキドキが納まらない。
200mほど泳いだところで、クロール中止、顔を水面から出して深呼吸する。
コース上のブイにつかまって息が落ち着くのを待つ。
再び泳ぎだすものの、やはり、ドキドキが納まらない。
仕方がないので、またクロールを止め、平泳ぎで、コース脇でレスキューボードに跨って浮いているライフセーバーのもとまで平泳ぎ。
お、女性のライフセーバーだ・・・。
「つかまって休んでも、失格にはならないですよね?」
「なりませんよ。大丈夫ですか?」
「大丈夫。ちょっと休ませてください。」
以前にも、ドキドキが納まらないまま、全コース平泳ぎした苦い経験がある。
あれは本当にキツカッタ。
今回は、平泳ぎはイヤだ。
とにかく、一旦、息が落ち着くのを待ってから、クロールで泳いだほうが絶対に楽なはず。
休んでいると、私の3分後にスタートした第4ウェーブ(50代男子、全年齢女子)の集団が、ドンドン泳いで追い抜いていく。
そして、そんな第4ウェーブの集団からも、一人、ゼイゼイと息をしながら、わたしのつかまっているレスキューボードに避難して来る男性が一人。
息が物凄く荒い。
わたしよりも、重症だ。
こりゃ、危ないなぁ・・・などと、ヒトゴトながら、思っているうちに、自分の息が整った。
さぁ、そろそろ行こう!
泳ぎだす。
心臓のドキドキも納まり、息も苦しくない。
自分のペースをつかみ、泳ぎに専念する。
前方に大きな白い塊が一瞬見える。
クラゲだ。
バタ足するつま先に、フニャっとした感触を残して、クラゲは後方へ去っていった。
右腕の方が強いので、ついつい、コースを右側に外れがちになる。
分かっているが、なかなか真っ直ぐ泳ぐのは難しい。
多分、フラフラと蛇行しながら、一周目を終了。
ブイを回って二周目に突入。
先ほど休ませてもらったライフセーバーの脇を順調に通過し、進む。
コース上、途中で水温が暖かくなったり、冷たくなったりする。
淡々と腕を回して進むと、スイムゴールが見えてくる。
ブイを右手に左ターンすると、スイムゴールの浮き桟橋が正面に見える。
浮き桟橋には、タラップが2本。
周囲の泳者を確認し、右側が空きそうなことを確認して、全力で右側のタラップに向かって進む。
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