二人のマスター
side:ルーファス〜生徒会室前〜 「う〜っ、入り難い〜〜」 うろうろ 「絶対、何か言われるし〜〜(汗)」 うろうろうろ< 「ああっ、胃が痛い(涙)」 ふらふらふらふら 「よお。不審人物」 「誰が不審人物だって?」 「どっから見ても不審な人だぞ」 「うぐぅ」 チャンチャンチャ〜ンチャンチャンチャ〜ン♪ 〜〜〜〜BGM「風の辿り着く場所」〜〜〜 「「・・・・・・をぃ。」」 「お前、それで良いのか?」 「最初のSSだったよな、これ?」 ・・・ゴメンなさい(涙) 「・・・ところで本当にどうしたんだ、ルーファス?」 「あ、ああ、エリアスか実は・・・。」 俺は生徒会に呼び出しをくらった事、 今までの前歴から中に入り難い事を話した。 ちなみにコイツは『エリアス・エレサール』 俺のクラスメイトでファイターズ・アカデミーのマスターをしている。 「まあいい、さっさと入るぞ」 「え”っ、だから俺は・・・。」 「俺もここに用があるんだ、付き合ってやるから覚悟を決めろ」 そう言ってエリアスは生徒会室のドアを無造作に開けてしまった。 コイツにとっては生徒会室に入る事は何でも無い事のようだ。 ・・・いいよな成績の良い奴は(涙) 「おい?」 俺だってデイル先輩さえ居なければなぁ(涙) 「おいってば?」 「る〜るるる〜(泣)」 「おい、ルーファス!!」 「はっ、ここは一体??」 「やっと気がついたようですね、ルーファス」 「うぉおおっ、悪の女幹部〜〜!!!」 「誰が、悪の女幹部ですかぁ〜〜!!!」 スパァ〜ン☆ 「・・・今のは全面的にルーファス、お前が悪いと思うぞ(汗)」 「ううっ(涙)」 「はぁはぁはぁはぁ」 ちなみに、ハリセンで俺を叩いて肩で息をしているのが生徒会長だ。 どうやら他に生徒会の人間は居ないようだ。 やっぱり、友達少ないんだろうなぁ、彼も居ないようだし(笑) 「をひっ(汗)」 「・・・・(怒)」 「はっ、何か??」 「・・・口に出てた」 「ぐはっ」 しばらくお待ちください・・・・。 「ぐをっ、痛い(涙)」 「「自業自得だな(です)」」 「と、ところでエリアス先輩は何故ここに?」 俺の時と口調全然違うし(涙) まあ、確かにそれは俺も気になっていたが、一体? 「ああ、この間受けた依頼の報告書とアカデミーのメンバー表だ、 遅くなってすまない、色々あったもので」 「いえ、こちらこそ何時も助かります。 でも、報告書でなく口頭でも構わなかったのですよ。」 「いや、うちは、こういうのこだわる奴いるから(汗)」 「あはっ、あははっ・・・あの人ですね(汗)」 「そっ、あの人(汗)」 「「あははは・・・はぁ〜」」 疲れたような顔してるけど、何かあったんだろうか、あの二人? しかし、それよりも・・。 「おい、エリアス」 「何だ、ルーファス」 「報告書とかメンバー表って何の事だ?」 「うん、知らないのか? 学園内の色々なトラブルなんかの解決を生徒会からアカデミーに 依頼されるだろう、その報告書だ。 それとメンバー表ってのは、アカデミーの構成員の名簿だ。 確か、明日までに上げる事になってたろう?」 ・・・まったく知らなかった。 生徒会から依頼なんて受けた事無いし名簿?何それ?? 「知らないのも無理は無いですね、ウイザーズ・アカデミーには依頼した事 無いですから」 「何故?」 「トラブルの発生元って大半がウイザーズですから」 「・・・確かに」 否定できないのが悲しいけど、そこで冷静に納得しないでマイブラザー(涙) 「コホン、ところでルーファス先輩、ここに来てもらった訳ですが」 「・・・告白?」 スパァ〜ン☆ 「あぅ(涙)」 「そんなに照れなくても(笑)」 「照れてません(赤)」 ううっ、何も顔を赤くしてまで怒らなくても、軽い冗談じゃないか(涙) (気づいてないらしい) 「とりあえず、気を取り直してウイザーズアカデミーは・・・」 「アカデミーは?」 「廃部です。」 「「廃部〜〜!!!!」」 廃部?アカデミーが??嘘だろ??? こっ、こんな事がデイル先輩に知れたら〜〜〜!!! side:エリアス〜生徒会室〜 「おい、ルーファス、フーファス!!」 「猫〜猫だよ〜可愛いよぉ〜」 確かに現実から逃げたくなるかもしれないけどな 「朝〜、朝だよ、朝ご飯食べて学校行くよ〜」 やっぱり恥ずかしいな、これは(汗) 「けろぴ〜☆」 駄目だ、コイツ完全に逝ってる(汗) 「せ、先輩・・・・。」 「あっ、悪い、又逝っちまったらしい」 「こ、告白の方はやらないんですか?(赤)」 「「それは絶対にやだ〜!!」」 あっ、戻ってきた(笑) 「ちょっと残念です。」 「だから、止めとけってこういうの(--)」 ・・・反省してます。 「ま、まあ、お約束の冗談はこれぐらいにして」 「お約束なのか?」 「気にしたら負けだ。 それより何故廃部なのか教えて貰えないか?会長」 やっと本題に戻れたな。 いかに問題のあるアカデミーといえ、 廃部にするには正式な手続きが必要な筈だ。 あのルーファスの反応からして、正式な手続きを取ったとは思えない。 まあ、単に忘れてただけってのも考えられなくも無いけどな、こいつの場合< まあ、今回はそのことは考えないとして(汗) 何とか、対抗する方法はあるはずだから考えなきゃな。 もっとも、手段を選ばないってのなら今でもあるけど、流石にな。 「もちろん、学園の正式な規則です。」 うんうん、やっぱり・・・って 「「なにぃ〜い!!」」 「あの、エリアス先輩は本当に知らないんですか? ル−ファスはともかくとして」 「詳しく教えて欲しいんだが」 「どういう意味だ?」 「はい、実は・・・。」 「お願い無視しないで(涙)」 いじけているルーファスは無視して俺は詳しい説明を受けた。 あっ、地面に『の』の字書いている。しかし似合うな、こいつ(汗笑) 実際に詳しい話を聞くとこんな内容だった。 発端としては、やはり昨年のデイル先輩がマスターを勤めた ウイザーズ・アカデミーの暴走が原因だった。 デイル先輩に付いていくことが出来ず、部員はルーファスだけになっていた。 2人所属しないアカデミーにたいして、部室等の提供があっては個人活動の サークル等に不公平との事で最低人数を設ける事になったらしい。 それがマスター及びサブマスターを含めた6人という基準らしい。 この事自体に問題は無い。俺も実に妥当な規則だとは思うのだが・・・。 「本当に期限切れなのか?どうやっても無理なのか?」 「いえ、本当は明日のメンバー表の提出期限までです。」 もはやこの時点で俺は人事では無くなっていた。 どうやら会長は俺のメンバー表は余り良く見なかったらしい。 「明日までに5人も〜(涙)」 「それでも厳しいな。何とかならないのか?連絡ミスもあったようだし」 「エリアス先輩まで、どうしたんです、そんな真剣な顔をして・・・まさか・・・」 どうやら気がついたらしい、慌てて俺たちファイターズ・アカデミーの メンバー表を確認している。 「・・・何故です。何故なんですか、エリアス先輩?(涙)」 「規則上の盲点だ。アカデミーの兼用とアカデミーの役職についてのな」 「盲点?何ですかそれは?」 それは、冒険活動主体のアドベンチャー系と研究活動主体のアカデミック系の アカデミーに関しては、掛け持ち可能という事。 又、その条件としてマスター、サブマスターの役職にある物は認められない との事。その為、マスターやサブマスターが中々決められず、 この時期まで掛かる事もそれ程珍しくない事。 それらの要因が重なる事で・・・。 「現在、俺たちファイターズ・アカデミーは、2人しかいない」 「冗談だろ??」 「どうしてですか、エリアス先輩。ファイターズは確か10人近く・・・」 「掛け持ちしてるアカデミーのマスターとサブマスターになっちまった。」 「「嘘だぁ〜(でしょう)!!」」 「本当(マジ)です」 「ううっ、判りました。こちらの連絡ミスもあった事ですし、 今年からの規則である事も考慮し、1週間の猶予期間を認めます。 それまでに部員を補充して下さい。それでよろしいですね?(涙)」 「もちろん」 「助かった〜(涙)」 本当に助かった。 ファイターズ・アカデミーの廃部って事にでも為れば、あいつらの事だから 今のアカデミーの辞めて、こっちに戻ってこようとするはずだ。 そうなれば、折角決まったばかりの他のアカデミーに混乱が起きるのは必然。 場合によっては多くのアカデミーが廃部の危険にさらされる。 そんな事は誰も望んではいないはず、誰もね。 「本当に助かったよ、君のような人が会長でね」 「なっ、何を言い出すんですか急に・・(赤)」 「じゃあ、そろそろ帰ろうか。ルーファス」 「そうだな、エリアス」 こうして、俺たちの新しい、そして最後の年のSkill&Wisdomでの生活が始まった。 ・・・あんまり幸先良くみたいだな(苦笑) |