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※R15 ※ヤンデレ注意 母の再婚によって出来た年の離れた弟は、来日してひと月たってもこの国には 慣れないようだった。言葉もまだうまく話せないし、同じ年頃の子供より頭ひとつ 高い背は嫌でも目立ち、異なる顔の作りを強調するかのようであった。その弟が 謂れのないいじめを受けていると知ったとき、菊は泣こうともしない冷めた表情を して遠く祖国の方角を見つめるその小さな背中を抱きしめて、私だけはあなたの 味方ですからねとささやいた。アーベイ(兄さん)と菊を呼んで縋ってきた幼い 手がはじめて菊を兄と認めたのはそのときのことだ。それから十年の月日が 流れ、双方両親はすでに亡く、菊とサディクはこの世にたった二人だけの兄弟と なった。大学生となったサディクは今は立派に日本語も達者で、教材がてらに 見せていた時代劇が原因だろうか、身についた独特の訛りが周囲にも受けて 今では友人もたくさんいるようだ。学業だけでなく兄だけ働かせるのは嫌だからと 高校時代からはじめたアルバイトも順調で、菊は弟の将来について心配の種に なることは何もなかった。ただひとつのことを除いて。その日、菊は定時に仕事を 終えて夕飯の買い物を済ませてまっすぐに帰宅するつもりだった。それが、休み だったサディクに今から帰ると電話したあとに運悪くトラブルが起きて一時間ほど 会社に足止めを食らってしまった。あたりはすっかり暗くなり、スーパーの買い物 袋を手に菊は家路を急いだ。家の電気はついておらず、真っ暗だ。弟は出かけた のだろうと鍵を開けようとするが玄関は鍵がかかっていなかった。「サディク?」と 声をかけると奥からばっと何かが飛び出す。それは男の影だった。暗くて、誰の ものかはっきりとは見えない。男は菊の背に回り、利き手を後ろにひねり上げると 廊下に菊の顔を押し付けた。「遅かったじゃねェか」男が背後から言った。それは サディクの声だった。俺がどんだけ心配したと思う?とぎりぎりと腕に力を込めて いくと菊の作りの細い華奢な肩や肘が悲鳴をあげる。「ごめ、ん、なさい、あの あと、トラブルが、あ、アア」それでもサディクは止めない。「嘘言ってんじゃねェ、 誰かと寝てきたんだろ、そうだろ?」そう言って苦痛に歪む菊の顔を見ようとも せずに容赦なくその骨や筋を断とうとする。「本当です、本当だから、やめて、 サディク…!」痛みに震えるか細い声が限界を訴えてようやくサディクは少しだけ 力をゆるめた。しかし信じたわけではなかった。本当かどうか確かめてやると 言ってその下半身に手を伸ばし、濡らしてもいない太い中指を後穴に挿入して 無遠慮にぐりぐりと中を探るように動かしたのだ。「ああぁああぁあッ」反り返る 背中と率直に激痛を表す声と、確かに嘘を言っていない内部に満足して引き 抜いた指をサディクは舌を出して舐め上げ、冷たい目で見下ろした。「アンタ だけが俺の味方だ…アンタだけは誰にもやらねェ…アンタは俺のだ、俺の モンだ、俺の、兄さん」そうして力なくうずくまる菊の背をかき抱き、放り出された 手を口元に持っていくと手のひらにくちづけて、べろりと舐めた。いつから自分 たちの関係はこんなにゆがんだものになってしまったのか。もう涙も流れない 菊をサディクは寝室に運んでいき、無抵抗の体を満足するまで貪った。 土日義兄弟ネタのご本家はこちら! |