君が望む永遠
2001年アージュが空前の完成度で送り出した恋愛AVG

あらゆる面において高い完成度を持って生まれた超大作。
ヒロインは魅力的でシナリオは秀逸。
グラフィックもかなりのレベルで背景CGも豊富に用意されています。

登場人物はキャラが立っていて役所がはっきりしており、とてもわかりやすいです。

シナリオは二人のヒロインを中心にそれ以外のキャラのシナリオもよく練られています。
これほど多くのヒロインに、これだけのシナリオを用意するのは大変だったでしょう。


シナリオ
第一章と第二章に分かれています。
一章は選択肢がほとんどなく、プロローグのような感じですね。
主人公と遙は恋人同士なのですが、二人が付き合い始める過程が描かれています。
しかしこの一章はかなり長く、一章が終わるとき「これでENDINGか」と勘違いしてしまったほどです。
二章の開始時点でオープニングテーマが流れますが、ゲーム開始からオープニングテーマが流れるまでの時間は史上最長なのではないでしょうか。

二章からが本当のゲーム。

まずメインのヒロインである遙、そして水月のシナリオは泣きました。
二人は親友同士、そして同じ人(主人公)を好きになってしまった。
そして主人公がどちらを選んでも、二人はずっと親友なんですね。
とくに水月シナリオ後半で遙の一生懸命で健気な姿は見ていることが出来ずメッセージスキップで飛ばしたくなりました。

それから蛍のシナリオも最後にグッと来ます。
詳しいことは書きませんが・・・。
でも最初は蛍が攻略対象キャラだとは思いませんでした。
「こんなチビッコイ看護婦さんがいるわけないじゃん。」と。
でもちゃんと理由があったんですね・・・。

あゆは普段はお笑い担当ですがシナリオに入れば、しっかり恋愛AVGです。
「すかいてんぷる(ファミレス)は、こんなウェイトレスを雇っていてよくつぶれないな。」という疑問も解決されます。
ありがちな設定ではありますが。

まゆシナリオは「もどかしさ」がテーマでしょうか。
好きな人が自分を恋愛対象として見てくれない・・・という。

愛美のシナリオもちゃんと作られていますが、他のシナリオと比べてかなり異質です。


グラフィック
かなり美しいです。
800×600サイズなのできめ細かく非常になめらか。
立ちキャラのパターンは豊富で状況に合った表情が用意されていて良いです。
会話の途中で主人公と相手の距離が近くなったときは、アップになったり
最大3人の重ね表示で手前にいるキャラ、その後ろにいるキャラ、一番遠くにいるキャラ、と遠近感が表されています。
この「仕掛け」は初めて見ましたが好印象ですね。


システム
SOUND
BGM、効果音、音声をゲーム上で個別に変更可能で
音声再生中はBGMを小さくする機能を使用することもできます。

フォント
OSにインストールされている物は全て使用可能。
アンチエイリアス、太字、影、縁取りの効果をつけることができ、表示サイズも5段階で選べます。

テキスト表示
ウィンドウの位置、サイズが自由に変更可で、透過率を変えたりグラデーションをつけることもできます。
またキャラごとにセリフに個別の色が付けられていますが、これを変更することも可能です。
さらにウィンドウ縁マージン(テキストとウィンドウの縁の間隔)、テキスト表示速度、テキスト自動送り時の待ち時間、行間マージンを変更する機能もあります。

まさに至れり尽くせり。
これらの機能のおかげで全くストレスを感じることなく、自分好みの設定でプレイすることができます。
これは非常に重要なことだと考えています。
どんなにシナリオのよいゲームでも、システム面で不備があるとやる気がそがれてしまいます。

以上書いてきたようにあらゆる意味で高い完成度であり、文句無く2001年BEST GAME大賞に推します。
ただし初期ロットには倫理上不適切と思われるCGがあり、その修正のために一時的に販売が中断されたことから販売本数がマイナスしたと思われ、残念でした。



Jan 12,2002 雨音