椿色のプリジオーネ
ブランド アハン声 ちゅぱ音 運命
ミンク 有り 残留

咲き誇る椿と散り逝く花よ、館探索アドベンチャー。

椿色した血色の良さそうな馬でもこれにかかるとちと厄介な病気、
別名蜂窩織炎とも呼ばれる症状ですが、それはフレグモーネであり、
椿色した馬って時点であんまりな前振り文だと自分でも思います。
さて実際の「椿色のプリジオーネ」とは、
メイドさんがいっぱいいるからこりゃお気楽極楽ゲームなんだ、と思うとちと違う、
プッスリサックリメイドさんが逝かれちゃってアラ大変な、
ダーク寄りのメイドゲームとなっています。

メイドが出てくるということで、当然お金持ちなハイソサイエティー文化溢れる舞台が基本にあり、
そのお金持ちな主人公が、親父が唯一残した遺産、
というか謎である「鍵」を巡って、すったもんだの人間模様が繰り広げられます。
「鍵」と言っても、
これさえあれば俺のサイキックパワーが目覚める!みたいな精神的意味でのkeyではなく、
開かずの間を開ける為の、単なる物体としての鍵ですんで。

早速ゲーム内イメージをダークと感じさせない文章書いておりますが、
俺はエロゲーで人、特に女が死ぬのは嫌いでして、
物語の必然だろうが感動させちゃるなんておこがましい理由だろうが、
一発やっちゃって情の移った女が死ぬのは見るに耐えません。
それも、陵辱ストーリーでの必然ならまだしも、
このゲームに流れるダークさとは、陵辱には通じてないんで困っちゃいます。

主人公やメイド達それぞれの事情を抱えたまま、ゲームは進んでいくのですが、
その事情、いわゆるキャラ立ての中に鬼畜的要素はありません。
主人公が謎を解く、というのが大前提のストーリーがあり、
謎を解くからってコナンや神宮寺三郎とは訳が違い、
少年探偵やハードボイルドの権化といった、ある種特化されたキャラクターではなく、
ちょっと大人で母の愛に飢えてるけどただのお金持ち、というキャラ立て。
メイドのキャラ立てもそれに準じており、
色々な事情を抱えるけれど、一応主従関係なんだと立場がわかっているうえでのメイドという、
特に淫乱や色魔が出てくるわけじゃありません。
でも死ぬ、
これはメインストーリーが「鍵の絡んだ関係」という、
ミステリー仕掛けになっているからでして、
それに絡んだ各キャラクターの事情を紐解くにつれ、
またその紐が絡んださまが上手く書かれている点もあり、
俺の死の描写に対するわだかまりは解けましたとさ。
とまあ、これがあくまでトゥルーエンディングを迎えての話、
ここは実際面白かったんですが。

先に述べたように、主人公が謎を解くというのが大前提のストーリーでして、
その前提があるせいか、
謎を見つけられなかった時のストーリー、トゥルーじゃない各ストーリーの描き方が、
時間軸の流れを無視してしまったり、死んだキャラクターを補うのがおざなりだったりと、
なんだかご都合主義を思わせる展開なんですが。
これはメインのストーリーを不動にしたせいでもあり、
そのストーリーから離れると物語の整合性が無くなってしまう辺りに、
パッケージ裏に書いてある「全ての時間軸に沿ってイベントが起こる」という基本設定が、
スタミナ切れで守られてないように感じます。
「痕」のように、展開が違うストーリーを描いた方が結果良かったんではないか、
なんて失礼なことを考えたりも。

さらに、主人公が謎を解くという大前提のストーリー、
ようするにお金持ちというだけでそれほど特殊じゃないキャラクターのところへ、
突然メイドが奉仕しに来るというエロ設定も、結構無理を感じます。
メイドものエロの中には、「主従関係」と「奉仕の精神」というキーワードがあり、
確かにそれはストーリー上では守られていますが、
主従関係であるというだけのゴリ押しエロじゃあ、
今までのテキスト等で演出したダークさを、全て台無しにしてるんじゃないでしょうか。

エロへ突入するシチュエーションに問題はあっても、
エロシーン自体はなかなかの出来です。
それぞれのキャラクターに基本となるプレイ、本番及びフェラを置いてるのは二重丸、
なにより奉仕の精神であるところのメイドに、
奉仕プレイ、要はフェラを忘れてないという憎いまでの心遣い。
勿論メイドである記号的意味のメイド服も、
エロシーンのほとんどが着たままプレイだし、
白いストッキングが、清楚なエロスという難しいエロを演出してます。

また、このゲームはメッセージの表示が独特で、
左半分を使って、横よりも縦に長くメッセージを表示させる仕様でして、
テキストが段落ごとに上手く切り替わる表示方法は、テキスト切り替え時のエフェクトと相俟って、
ゲームのイメージを、不思議な雰囲気へとより盛り上げてます。
白いストッキングもこのテキストも些細なことかもしれませんが、
その些細な気遣いが大事なんだと、改めて教えてくれます。

そしてCG、
まあミンクの塗りは淫靡というテーマになんと似合う事か、
全体的に白っぽいものの、それはゲーム内イメージの延長であると考えれば、
全然許容範囲の塗り効果です。
白ということで忘れちゃいけない精液描写も、
ほぼ全てのテキスト精液描写ときちんと合った所で発射されるとは、
本当にユーザーのことを考えてエロシーン作ってるな、と感心させられました。
後はワンシーンごとのCGを多くするだけですね。

と、ストーリーでもエロでも部分部分を取り上げてみれば、
完成度が高いゲームと言えるんでしょうが、
全体として捉えた時に、どうにも決定打に欠けるゲームでありました。
まこの辺の創り込みの甘さがミンクがメジャーメーカーと言うに及ばないとこであり、
そんなミンク的典型ゲームなんで、
ミンクが好き!とおっしゃるような、いも虫より蝶よりさなぎが好き!とおっしゃる方なら、
買ってもいいんじゃないでしょうか。

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