LOVERS〜恋に落ちたら…〜
ブランド アハン声 ちゅぱ音 運命
Jellyfish 有り 残留

アニメーションアドベンチャー、背信の超大作。

そろそろ俺的エロマンガの種も尽き、
じゃあ同じ二次元ならエロゲーでもと蓋を空けてみますれば、
いつのまにやらリリースされてた期待の大作「LOVERS」が。
名前だけでも2003年ベストエロゲーにノミネートされそうな本作をプレイすることに、
ベストエロゲーって響きと全く噛み合わないワタクシとしては一瞬の躊躇がありましたが、
“GREEN”並みのポテンシャルっていう期待が持てるのであれば、
ベストエロゲー=「愛&感動」な図式も覆されると思いつつ、レッツプレイ。
要するに俺の購入動機とは、何となく手に取ったエロビデオと変わらない、
+αで二次元への日和見ってなとこなので、
2002年ベストエロゲーはこれだ!と期待なさった方々よりも、
平たい感情でプレイ出来たと思うのですが、ハテサテ。

“LOVERS”はとある学園を舞台に、
タイトルそのものな恋愛ドラマが繰り広げられていきます。
んまあ繰り広げられるなんて大層な物言いしても、そこは学園ドラマ、
登場人物にはおおごとでもハタから見れば心底しょうもない、
思春期ならではの葛藤が延々と垂れ流される訳ですが、
こういった物語はシンクロ出来るか出来ないかで評価も変わってくると思います。
だからシナリオ自体の評価は置いといて、
俺の購入動機を満たす為のシナリオだったか?に焦点をあてたいんですが…
延々と続く乳繰り合いに、青臭いからこそ拙い感情表現(文章が拙い訳じゃない)、
まるで“ときめも”の藤崎詩織ルートを文章化したような、
何処かで見たよなデジャブを起こす、学校内の日常の日常。
そして文章になったからこそ起こる弊害、
愛じゃ抜けないんですよ。

フルボイスでメッセージカット無しのぶっ続けでやれば1クリ10時間はかかるであろう本作、
その全てが高校生の恋愛模様、しかも優等生的女の子一人に捧げられており、
想像力の入る余地を無くしています、
これで“シチュエーションの積み上げによる萌え”は不可能になりました。
かと言って、メイドやウェイトレスといった“即物的な萌え”が入ってる訳でもなく、
他人の恋愛を覗くだけで、エロゲーのエロって部分を成立させようとしてます。
これにはまいった、だってSEXに至る過程において「愛」以外の要素があり得ないという展開は、
エロビデオがとっくに通りすぎた道なんだもの。
そりゃ若い頃には桜樹ルイの拙い愛演技でもすることはしたが、
主人公にシンクロすんじゃなくて、昔の有り余ってた俺にシンクロしろと?
萌えでは抜けるけど愛では抜けないの、俺動機によるラバーズストーリーの総評です。
これが学園恋愛モノのリアリティと言うならば、
仮想の中でのこんな現実感は全力否定しますわ。

本来なら、愛じゃオナニー出来なくとも、萌えでオナニー出来るはずなんですが、
日常の中の日常を重視する余り、萌えさせる為のものを忘れてしまったこのゲーム、
作中であまり語られる事の無いSEX対象サブキャラの方が、
決して優等生ではないキャラ立てや、規格外のボディサイズ等、
よっぽど萌えられる要素+想像出来る余地を残してます。
しかしサブキャラがロクなエピソードを残さないのを見れば、
愛があっても萌えが無いヒロイン一辺倒こそメインの楽しみ方なんで。
どうなんでしょ、愛だけテキストに萌えを感じる方も当然居ると思いますが、
俺がこのヒロインに感じた萌え方とは、絵面や声色といったそれこそ即物的なもの、
シナリオよりもよっぽど嗜好が反映される萌え方なんだけど、
テキスト読んでるだけでチンコうずうずした方、いらっしゃるんですかね。
極論?そうかなぁ。抜きゲーならいざ知らず、
萌えゲーと言われる”ToHeart”の時にゃ俺は感じ取ったんだけど。

ま前述の通り、絵面に関してはオッケーというか、期待値通りでホクホクでした。
“GREEN”をプレイして抱いたエロアニメへの期待は、見事に答えてくれてます。
どうやら殆どのエロシーンが前作“ラブエスカレーター”の使いまわしらしいですが、
ラブエスをプレイしたこと無い俺には見るシーン全てが新鮮なアニメ、
更にセメダイン状精液を3Dで見なれた俺にとっちゃ、
モーションキャプチャーしたかのようなアニメ精液のかかり方も、
また手コキ射精時周りに飛び散る精液アニメなんて入れた事も、十二分に満足です。
アニメの量も、昔VIPERやった時感じた「質はいいけど量が…」ってなこともなく、
だからといってフェラ→射精の俺フェイバリットを外すこともなく、
当分の間は度々お世話になるでしょう。
んまあシナリオはリアリティ重視なのに、初体験で中出しっちゅーのもリアルなのか?
と野暮なツッコミもありますが、
もし本当にリアリティ重視だったら俺のトラウマも晴れる……遠い昔の言わぬが華。

そんなエロシーンにも一つだけの不満、回想シーンがアニメカット別って事です。
これはヒロインとのSEX時に「指入れる」だの「フェラさせる」だのと分岐が出る、
ゲーム上の仕様なので仕方無い部分もありますが、
やっぱりエロシーンはシーンで続けて見たかった、
特に3Dエロプレイ時に感じる事の多かった不満が、
折角のハイクオリティアニメで出てくるとは。
折角のモーションキャプチャー精液も、それが独立した回想シーンになってるとあっては、
魅力半減やる気も半減です。
初体験シーンのみは一続きのカットになってますが、
愛の乳繰り合いっておかげで、前述した通り俺にはビーンボールでした。

ここまで書いといて、リアリティなんてクソ食らえ!アニメーション万歳!!
って延々と書いただけの文章に見えなくも無いですが、
まあ極論になんなきゃホントその通り、エロビデオ代わりに買うのはいいけど、
過度の期待はしちゃダメよ、ってゲームでした。
更に言うなら、エロビデオつもりで買った自分にこのシナリオ長さは辟易だったので、
エロビデオ代わりの理由にお手軽が入ってる人は、
買うならそれなりの覚悟が必要でしょうか。
んま、俺は1年だか2年だか待ってた人程期待してなかったので、
シナリオがこうでもエロは期待値程度に出てきたかなーと思うと同時に、
俺の期待程度ということは決して名作エロゲーにゃならない、
なーんてちょっとだけ自分の歪んだ嗜好を省みるゲームでもありました。

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