Lingeries
ブランド アハン声 ちゅぱ音 運命
ミンク 無し

女体の神秘を布にも感じて、下着メーカーシミュレーション。

この作品は、会社という舞台設定を生かしての、
いわゆる「セクハラ」をメインとしたエロストーリーが展開していきます。
セクハラの犠牲になるOLは、スーツ姿が眩しいデキる女達、
そして下着メーカーという設定の上での、一枚の布を挟んだ攻防。
一粒で二度のコスチュームプレイが楽しめる本作は、
シミュレーションという、一つの設定をより掘り下げるゲーム性を踏まえて、
まさにスーツ&下着好きの為に作られたエロゲーと言えるでしょう。
との期待を抱いてプレイ開始。

派遣社員である主人公は、過去の実績を買われて、
上司と部下の板ばさみ程度のポストを用意された下着メーカーに雇われます。
派閥争いの渦中にいる上司は、
会社の実績を上げると共に、対抗派閥の面々を失脚させる事を条件として、
この主人公を雇うわけです。
会社という組織に翻弄されつつ、
実績を上げる為に下着開発OLにあんな事やこんな事を指示するストーリーとは、
確信犯でお触りをする邪淫版「甘い生活」とでも申しましょうか。

そういったストーリーを背景にしながら、
ゲームの中身は主にシミュレーションパートで構成されます。
中間管理職な立場の主人公ですから、
会社のことも考えつつ、部下というかOLどもの動向にも気を配らねばなりません。
そこで用意されたパラメータのパターンに、
会社の実績を数値化したものと、OLの状態を数値化したものが使われています。
当然これらを両立させて進めないと、イベントを楽しめるようにならないのですが、
この数値の上げ下げで起こるはずイベントが、特に序盤において起伏に乏しく、
忍耐のいる作業となっています。
シミュレーションゲームなのでそうそうイベントを起こせないのはわかりますが、
目の前に絶好のセクハラターゲットがいても、前回会った時と同じ内容の会話をしてしまう辺り、
プレイヤーのストレスが溜まる仕様と言えましょう。

そのセクハラターゲットとなるキャラクター達は、
いかにもなOL仕様の女達でして、
少々影のあるCG使いや、最小バストは86という巨乳原画は、
大人の女を表すに満足できる設定であり、同時に下着が似合う色気も醸し出しています。
そういったCG上での不満は全く無いのですが、キャラクターの立て方に問題があるようで、
元気いっぱいでもドジなキャラ、仕事一直線なキャラ、ゴージャス風なキャラといった、
OLという言葉から想像できるような、典型的な性格のOLばかりが登場します。
実際のセクハラをイメージするならば、
こういった典型的で存在感のあるキャラクターよりも、
ごく普通のOLの方がセクハラし甲斐があると思いませんか?
セクハラというあくまで「悪戯」のテーマ、さらには上下関係という身近なものを用意するなら、
平均に近い女であるほうが、エロスを感じさせると思うのですが。

キャラクターを際立たせること自体は間違ってないと思います、
そうしないと全てのキャラクターが横一線のまま埋没してしまいますから。
ただ、このゲームの場合は少々立たせすぎてると思うのです、
元気でドジなキャラクター、それを表すに「あぅあぅが口癖の処女」では、
こいつはホントにOLか?と感じるのも当然でしょう。

行われるセクハラも典型的です。
取引先という立場を利用して、とか部下のミスを責めるついでに、等、
書いてる自分が恥ずかしくなるほどにありふれたパターンのセクハラでして、
またありふれたパターンであるからこそ、安定したセクハラエロとも言えます。
そんなセクハラシチュエーションは、スーツ姿や下着姿で行われるのも徹底させていたりと、
下着メーカーセクハラものというこのゲームのテーマをきちっと押さえています。

じゅあセクハラだけで抜けるのか?
というと別問題でして、この辺は個人の嗜好があるにせよ、
エロゲー的な本番行為も下着メーカーものとして徹底して欲しいところが
用意された本番プレイは、何故かオフィスラブものになります。
今までセクハラと称する嫌がらせを、それこそおっさんのような単純思考回路で繰り返したのに、
こいつらなんで主人公にラブを感じますか?
OLという大人の女なのに、いやよいやよも好きのうちなんて未熟な結論を出しますか?
薄っぺらな恋愛像は大人の女に似合いません、
そんな事やるぐらいなら鬼畜調教エンドの方が全然似合うはずですが。

その本番行為も、精液描写はきちっとしているものの、
このゲームが下着メーカーが舞台という事を感じさせる装置が、
会議室で本番ぐらいしかありません。
オフィスラブに転じてしまったからでしょう、全裸で愛を語り合う姿は、
他のゲームならいざ知らず、今までの設定を台無しにしてるんじゃないでしょうか。

セクハラに対してばかり情熱を注いだので、
普通に使えるエロゲーとは言い難いゲームとなっています。
本番、というか男側が射精までイクイベントも、
一キャラ一つ限定じゃあ、普通にエロゲーを楽しむに少ないかと。
所々、例えば大人の女を感じさせる肉感的CGや、
中身が溢れ出しそうな下着姿は、俺のツボまっしぐらなんですが、
シチュエーションは俺のツボにフィットとはいきませんでした。
セクハラというのはユーザーを選ぶシチュエーションだと思いますから、
セクハラという要素は抜いて、ただ下着フェチを通すゲームの方が、
好きだと言えるユーザーがいっぱいいるんじゃないでしょうかね、
勿論俺も。

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