レクイエムハーツ〜監禁〜
ブランド アハン声 ちゅぱ音 運命
イリュージョン 有り 残留

悪の組織と対決だ、3Dガンシューティングゲーム

パケ絵を見ると感じずにはいられない、
現時点でNO.1の3D描画。
「3Dの頂点は実写である」という、
コンシューマーゲームで語られる否定的感情含みの意見がありますが、
その波はエロゲー界にも押し寄せてきたようで。
エロゲーにおける「3Dの頂点は実写」の意味は、
コンシューマーよりも深い意味が込められると思います。
扱ってる物がエロだからね。
エロゲーにおいて3Dの技術力が上がったゲームを遊べることに、
素直に「嬉しい」と言えないのが3D好きの苦しいところでありますが…

心配無用でした。
このパケと同一人物と思われるねーちゃんが、作中初めて登場した時、
ポリゴン描写されたその鼻筋あたりが微妙に歪んだ顔を見た時、
「これぞポリゴン!」と、パケ絵との違いに喜んだものです。
リアルタイムで描かれるポリゴン人形は、一枚絵3DCGと出来が違いすぎるとは、
コンシューマーゲームにおいて散々叩かれた要素ではありましたが、
ことエロゲーに関しては、その要素はプレイヤーをほっとさせます。
見たいのはCGであって、実写ではありませんから、
及ばない技術力に対して、安心するものがあるのでしょう。
我ながら嫌な喜び方です。

さてゲームを進めますと、
「麻薬組織を相手にドンパチ、強制的に捕まってエロ、脱出時にまたドンパチ」
を繰り返すゲームであります。
プレーヤーは麻薬捜査官側の人間となって、組織相手に闘うわけですが、
そんなストーリーを盛り上げる為か、テキストは全て女声優さんが朗読してくれます。
朗読する、INTERACT PLAYでやってのけた過ちを何故繰り返すのでしょう。
ストーリーの冒頭を引用すると、
「2197年神戸シティ(中略)空港に程近いホテルへ向かった。」
こういったストーリーの背景となるテキストを朗読する分には構わないのですが、
「しなやかな白い足を見せつけるかのように車を降りた。」
こういった状況説明テキストまで朗読されてしまうと、
そのよく通る声と合い混ざって、
NHKの教育番組でお姉さんが子どもに本を聞かせてあげるような、
エロとはそぐわない奇妙な錯覚を覚えるんですが。
しかも、この朗読役の人、男声なはずのテキストも一手に引きうけています。

でもそんなストーリーを味わう為のゲームではありません、
注目すべきはガンシューティングでしょう。
マウスで照準を決め、そしてクリックするという、なんて事のないゲームであり、
アーケードのガンシューティングとは比ぶべくもありませんが、
それはあくまでPCのインターフェイスの問題。
カメラワークが凄いおかげで、
操作キャラクターと俺のシンクロ率は、3D酔いを忘れるほどにのめり込むものでした。
角を曲がると敵が現れ、敵を倒したのち改めて後ろを警戒すると、敵の奇襲に会う、
そんな銃撃戦シーンでは、カメラワークは自動となっており、
緊迫感を上手く表したカメラワークに、俺はシンクロしっぱなしです。
「ちっまだ後ろに残ってやがったな『パンパン!』ふぅーこれで全部…うぉぉ!」
そんな言葉を思い浮かべる銃撃戦に、俺はこれがエロゲということを忘れました。
変なところから敵が現れるとか言っちゃダメ、野暮なツッコミよ。

ああ、エロね。
エロは、3DCG一枚絵と、ポリゴン人形弄りと、ムービーが混ざった構成。
そのどれもが同じ量ほどあるけれど、3Dのエロなんざ、動くかどうかの一点絞り、
一枚絵は無視します。
で、ポリゴン弄りシーンは、
「尾行2」、「INTERACT PLAY」、「捕らわれた硝子の心」といった、
ポイント狙ってクリック&マウスコスリのゲーム性に、
これらの作品よりガビガビのポリゴンを足したエロ。
未だリアルタイム描写ポリゴンで抜くのは無理がある、といった出来です。

じゃあムービーの出来はどうかというと、
おお、イリュージョン製ゲームで初めて見ましたよムービー精液を。
その精液は、ただでさえどろっとした液体に片栗粉をまぶしたようなとろみがあり、
自然なかけ方とはまだ離れてはいますが、
これでも進歩、素直にありがたがっときます。
ムービーの出来はまさにイリュージョン製、
綺麗なことは綺麗だけど、尺が短いという、
今までと同じ轍を踏んでますけど、
ガビポリ弄りシーン無くしてムービー容量アップしてとは、言っちゃいけないんでしょうかねぇ。

たとえ綺麗なCGを用意されても、このゲームで抜くのは至難の技です。
先ほど言った「朗読する」という要素は、エロ最中も発揮されていて、
「膣の中に挿入した」というようなテキストを、見事な声で喋りあげてくれます。
本当にエロに集中したいのなら、
回想シーンは朗読テキスト無しになりますから、そっちで解き放つと良いでしょう。

しっかし、「しゃぶってもらおうか」といった男エロ声も朗読するのはどういう心境だろうね。
流石に「おぅ、うぅ」とかの喘ぎ声や、「イクぞ」とかの直接エロ語は無いけれど、
随分困ったんじゃないか。
大体、ガンシューティング時の男の叫び「うぎぇええー!!」とかは男声優なのに、
テキストは全て女声優に演じさせるとは、
アフレコ時楽しかっただろうなあイリュージョンってば。

色々誉めましたが、俺がガンシューティング童貞であり、
初体験に興奮したようなものなので、
ガンシューティングをやりこんだ方には、子供だましのゲームという印象が残ると思われます。
それでも、エロゲー内に楽しめるゲームを作ってくれた、
それだけで俺は充分です。
「ですぶら運動会」で、イリュージョンに対する希望を失いかけましたが、
このゲームをプレイすることで、俺は立ち直りました。
まだまだ追いかけますぜ、イリュージョンを、そして3Dを。

俺はエロゲー内に、只の「麻雀」があっても面白いと思う人間なので、
そんな人間が書いたという事をお忘れなく。

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