DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball
テクモ

抜けるような青空の元で性交に興じる乙女を仮に見つけることが出来たならば、俺はそれが犯罪であるという意識も無く見つめ続けることでしょう、二人(若しくは多人数)の思いのたけが果てる時まで。だけれど、もし抜けるような青空の下で薄着のまま戯れる多数の女性がいたら、果たして性交に興じている時のように見つめ続けることが出来るのでしょうか?
己に在る背徳性を適えてくれる為のマストアイテムが、買うこと自体が背徳的なX-BOXで登場する摂理を運命と呼ぶのなら、私の宿命が交錯するのも摂理と言えましょう。なーんてMINK辺りが作りそうなエセファンタジー風に書いたところで、デジタル女の裸が見てぇ!ってな俺等の希望と、それを見せる土台のあった”デッドオアアライブ”が本気になったってだけの事実が綺麗になるはずもありませんが。

という素敵な腹黒同士達が手を取り合って登場したのがこれ、”DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball”(以下ビーチバレー)です。あの秀作ゲーム性よりも乳揺れやキワ露出のが売上作ってる要素である、と自他ともに認めるデッドオアアライブだからこそ出来あがった、キワ露出とモロ露出のコラボレーションの出力がビーチでバレーでオープニングデモの苺チュぱっくんですよ。「水着見せときゃ喜ぶベ」しかもタイトルはエクストリームってな深夜番組並みのセクハラ親父的安直さは、マガジンの表紙がアイドルの場合に青少年への刺激より大人の薄汚さのが思い立つ俺には別の意味でエクストリームなんすけど、コンシューマでやるエロに水着以上の代替案も思い浮かばないんでとりあえずマイクロソフトを呪っときます

ま、要は解り易いまでのエロですな、このゲームのポイントは。下は青少年から上はセクハラ親父まで、露出させたいと思ってた奴等が露出してくれる、往年の杉本彩のような味わいがゲームの醍醐味でしょう。いやC.Cガールズでも構いませんが、エロ、というよりエロスの表現がデジタルになったってゲームです。
いや、ここまでに異論はありませんよ。多少は最初に述べたような背徳性への期待、このゲームが終わった頃にはフィギュアスケートを食い入るように見る俺がいるんじゃあ、というよな過剰なエロスへの期待があったことも否めませんが、コンシューマでそこまで望む方が間違ってる事もわかってます。しかしこのビーチバレー、勿論SEXのような直球エロがある訳が無いですけど、エロスでもないんですよ。格闘してるデッドオアアライブとビーチバレー、どっちでオナニーする?と言われたら俺は迷うけどデッドオアアライブを選択します。

それは何故?デッドオアアライブの方がエロスを感じたから。コスチュームや乳はどうあれ建前上は格闘してる娘達、それはもう真剣ですよ、文字通り生きるか死ぬかなんだから。プレーヤーの俺からしたら、”真剣さ”が土台にある上でスキを見て、パンチラや乳揺れをピーピングするのはそりゃ快感だし、これぞエロではないけどエロスでしょ。しかも2のボスは天狗って本気なら頭イカれてるだろ、意図があったとしか思えないしー、例えば
一方のビーチバレー。ビーチでバレー。わかりやす過ぎ、あけっぴろげ過ぎ。ここでエロゲーを持ってくるのは卑怯だと思うんだが、18禁マークの上でストレートやら変化球やら色んなエロいものを見てきた訳で、その上でビーチバレーはわかりやすいまでのエロさ、だってビーチで水着で露出ですもん。でも乳首見えない。目指したエロは痛い程理解できるけど、エロとは言えない刺激の無さの上に、わかりやすい結果エロスやフェティシズムにすら昇華すること無くエッチ臭いで終わってる。露出度高い水着着せりゃエロスって訳でもないだろ、エロの記号が増大したに過ぎないし。そうやって限りなくエロには近づいても、決してエロにもエロスにもならないのなら、それはやっぱりエッチ臭いで終わるでしょ。なんだか山本リンダと小倉優子を同時に見てる気分ですよ、わかり易いが故に生易しさに腹が立つ。

現実の人間を引き合いに出したところで、「デジタルでやることに意義がある」と言われればあーそうでしたごめんなさいと謝りたいところですがちょっと待て、それにも一言あるんだなこれが。

その一言を説明する為に、まずはビーチバレーのゲーム性から話を始めなければなりませんが、基本はやっぱりバレーということで、レシーブ、トス、スパイクを延々と繰り返すのがメインとなってます。Bボタンでレシーブ!Bボタンでトス!Aボタンでスパイク!終わり
ファミコン時代のテニスを思わすようなシンプルさが売り、とは言えそれを”悪”の一言で片付けるつもりもございません。ファミコン時代にあった、いやゲームウォッチまで遡った方がわかりやすいであろう、シンプルだからこそのめり込むって要素を久々に思い出させてくれました。CPUの絶妙な難易度が、単純な操作に戦略を持たせてる為と思われます。

んが、ゲーム性より売ってるはずのエロに対する絶妙な難易度なんて、アダルトビデオに対する男優の喘ぎ声みたいなもんだろ。はっきり言って邪魔。バレーボールで勝つ事でお金を貯めるシステムの、そのお金で新しい水着を買うってサイクルを考えた時、延々と繰り返されるボールの受け渡しは、ゴールデンボールに溜める儀式と思える程にはエロを感じないしエロスも感じないので。だってなぁ、かなり困難なバレーボールパーフェクト勝ちをしたところで手に入る金は15万、一番高い水着は100万だからそこまで貯められん、つーか溜められんよなかなか。
お金を貯める行為にプラスして、一応カジノも用意されており、ゲーム的に丁寧に作られたボーカーやスロットマシンで一攫千金を狙う事も出来ます。ここで俺は膝を打ちました。「あー、こういった逃げ道も作ってあるんだ」と。速攻リセット・アンドゴー。全ては水着の為に。つーか俺の限りある人生の為に
カジノでプレイ前にセーブしようとも、カジノで負けた後からゲームが再開するのはなんで?ねぇなんでこんな鬼畜で外道な仕打ちをするの!?アタシをピーピングじゃなくてマゾ趣味にするつもりなのね!!
冗談っぽくなったけど、このリセットが効かないという仕様は明らかに意図されて作られたと感じる、それも悪意という名の意図。「かすみチャンのあーんな格好が見たければバレーの奴隷になってねゲヘヘー」とかプロデューサーが思ってるのが手に取るようにわかるわ。「ビーチバレーを長く遊ばせる為」とか言い訳するんだぜ、きっと。よりエッチっぽいのが見たいユーザーと、エッチを見せてあげる為に作ったゲームって一番わかってるくせに。

俺がビーチバレーが表紙の時の”ファミ通X-BOX”を買ったとき、後輩にそれを買ってるのを見られて「ライツさんは堂々とエロ本買うんですね」と言われたんだが、正にこの言葉なのよ俺が求めていたものは。デジタル女による普遍的なエロ、初めてビーチバレーのビジュアルが公開された時に思った、イリュージョンの未来図だったり、偏ってしまったフォレスターやティータイムにはもう無理だと思った、エロの為に存在するデジタル女。
ビジュアル面ではホントに文句無いです、X-BOXを買って良かったとすら思います。ただその志、例えばエロとエロスの勘違いとか、実はデッドオアアライブ好きを試す踏絵ゲームだとかは、俺には到底受け入れられないです。もしこのゲームの取説を見て、「何で抜け忍くのいちが南の島でビーチバレーするんだろ?」と少しでも思ったスケベな人にはお勧めできません。何故なら「ポニーテール巨乳くのいちの好物は苺のミルフィーユ、常識!」という方の為のゲームだからです。結局良く出来たファンディスクなのな。それもデッドオアアライブという乳揺れパンチラ格闘ゲームが出た為に、当然の流れで作ったよりエッチっぽいデッドオアアライブ。デッドオアアライブがよっぽど好きじゃなきゃ、介在する余地が無いのは当たり前だわ。

あんまり空しかったんで、プレイ後に「麗しのキャンペーンガール(V&Rプランニング)」でエクストリームしました。全く。

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