『アイガモ家族』
−カモが育てるゆかいな米づくり−
佐藤一美著 ポプラ社 1997 ¥1200
●アイガモ水稲同時作の技術を確立するまでのエピソードを古野さんのご家族を紹介しながら物語にしたもの
古野さんの5人の子供たちは、アイガモや鶏の世話、田んぼに電気柵をはる手伝いをしたり、日ぐれまで両親といっしょに働きます。末っ子で4さいの明日香ちゃんも、生まれたばかりのアイガモのヒナに水を飲ませる大事な仕事をしています。
田んぼに放されたカモのヒナたちは、田んぼの中を泳ぎ回り、小さなくちばしをあちこちの泥の中につっこむと「グチュ、グチュ」と音を立てて、草とりや虫とりをします。田んぼには、カブトエビやオタマジャクシも泳いでいます。
日本で使われる農薬の量は、単位面積あたりで計算すると世界で最も多いと言われています。そんな状況に負けずに、完全無農薬有機農業をめざした古野さん夫婦は、苦労を重ねて「アイガモ水稲同時作」にたどり着きました。