飼い主の勝手な思い入れで《ディスク・ドッグ》を目指すハメになってしまった我が家のあーたん。

幸いにも、ディスクに関してたくさんの皆さんのお力を拝借することで、なんとかここまでやって来ましたが、wankoの躾に関してはイマイチ状態でした。

長年、wankoとは共同生活を送って来ましたが、それはポメラニアンという極小犬であり、コーギーという小型犬とは思えないタフなwankoとの生活は初めてでした。

「wankoはみな同じ」という視点で飼い始めたのですが、極小犬をはるかに上回る意思表示、自己主張に戸惑いながらも1年3ヶ月が経ちました。

でも、《ディスク・ドッグ》のことを知れば知るほど、ノーリードで皆さんの前に立たすことが不安になり、専門家の手を借り、きちんと躾の入れ方を学ぼうと思いました。

いつの日か、あーたんに素敵な王子様が現れる日を待ちながら、『あーたんのお妃教育』では、その経過を皆さんにお伝えしたいなぁと思います。


また、我が家のレッスンの様子などで、「私が受けたレッスンと違う」とか「先生の指導方法や考え方が違う」など、いろいろと疑問視される点などがあるかもしれませんが、指導員の方々それぞれがご自分の体験や学んだ事など違いがあると思います。

また、『あーたんのお妃教育』はあくまでもあーたんの性格や性質から、先生が判断して下さった指導方法なので、どの子にも当てはまるものではないということをご理解して下さいませね。




LESSON1   LESSON2  合同LESSON




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合同LESSON
<2001.06.02>

今日は、K先生の教え子の合同レッスン会でした。
午前の部と午後の部がありましたが、あーたんは武蔵くんやアニーちゃんと一緒の午後の部に参加しました。
場所は、札幌市中央区にある「サビア」さんというドッグ・スクールのミニ体育館です。


まずは、飼い主さん達の自己紹介ならぬ愛犬紹介からです。
愛犬の長所と短所を交えての紹介です。
あーたんの長所は「とってもフレンドリーなとこ、短所は「集中力が弱いとこ」と紹介しました。
自己紹介の後は、『挨拶ゲーム』です。
wankoを連れてミニ体育館の左右に分かれて歩き出し、中央で挨拶して交差します。
公園などでwanko同士が出くわした時のレッスンです。
中には怖がってワンワン吠える子もいましたが、あーたんは難なくクリア。ホッ(^^;)

次は『しゃぼん玉ゲーム』です。
wankoに<スワレ><マテ>をさせた状態にします。
そうすると先生がしゃぼん玉を吹きます。
確実に<マテ>が出来る子は、しゃぼん玉に反応しません。
(このゲ−ムはマズイ(^^;))って思っていたところ、案の定あーたんは先生が吹いたしゃぼん玉に飛び付いてしまいました(^^;)

頑張る武蔵くん セラピー犬マーガレットちゃん

へへへ(^^;)ディスク・ドッグだからねぇ(^^;)動く物には敏感なんだよ〜ぉ(^^;)
しばしの休憩の後、『寄り道しないでねゲーム』です。
ミニ体育館の端っこにwankoを待たせ、飼い主さんは反対側へ行って呼び寄せるのですが、真ん中にオモチャがいっぱい転がっています。
オモチャに目もくれず、誰が一番早く飼い主さんのところへ行けるか?っていうゲームなんですが、オモチャ・・・・マズイよ〜。
しかもオモチャの中に、クマさんのぬいぐるみ発見!
あーたんぬいぐるみ大好きなんだよねぇ・・・・マズイ(^^;)

あーたんこれもまたして敗退(^^;)
ぬいぐるみをくわえたまま寄り道して持って来てしまった。
へへへ(^^;)さすがディスク・ドッグ。
しっかり<テイク・ミー>してくれました(^^;)

最後のゲームは『だるまさんが転んだ』です。
先生が「だるまさんが転んだ」って言っている間に歩き出し、言い終わったところで<ストップ><スワレ><マテ>のコマンドを入れます。
これは何とか上手く行ったのですが、他の子よりエッタ(エッタって分かるかな?)が遅かったので、優勝は逃してしまいました(゚-゚)

あっという間の2時間。
普段1対1で遊ぶことはあっても、コマンドを出しながら大勢の子と遊ぶという経験は無かったので、とっても楽しかったです。
「ウチの子はダメよ、ダメよ」って言っていた武蔵ままさんだけど、なんと!武蔵くんは本番に強いってことも分かったしネ(⌒-⌒)

武蔵くんがGETしたバウワウワウのぬいぐるみ

最後はみんなで集合写真です。
とっても楽しかったぁ。
次回はあーたん頑張って優勝しようねぇ(⌒-⌒)


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LESSON2
<2001.05.29>

いよいよ今日から本格的なレッスンが始まります。
まずは1時間ほど、先生と学習ポイントや犬との生活などについて話す。
先生はネットコーギーズの行動にどうも興味津々のようで、知り合いに見せたいと言って4月のミニオフ会のアルバムを持って行っちゃった(⌒-⌒)

家の中でのお話が終り、いよいよ歩行訓練です。
「一番大切なのは首輪とリドです。首輪とリードは、犬と人間をつなぐ大切な物です。リードは自分の手だと思って下さい。」と言われた。
きちんと横に付いて歩かせるためには、胴輪はやめて下さい。
よく胴輪を付けていて「ウチの犬は引っ張るから〜」って言う飼い主さんがいるが、胴輪は引っ張る仕事をする犬が使う道具なので、引っ張るのが当たり前だそうです。

愛犬に、自分の意思を的確に伝えるためには、チョークチェーンやハーフチェーンがいいそうです。
ただ、チェーンの輪の大きさによっては毛を痛めてしまう場合があるので、素人(ショップの人も知らない人が多い)が選ばない方がいいそうです。

チョークチェーンハーフチェーン

あーたんがいつも使っているハーフチェーンでOKとのことだったんですが、せっかくですから、先生が普段指導している時に使うナイロンチョーカーを使うことにしました。

ナイロンチョーカー


イイ子にしている時(表現が変だけど)は緩んでいて、悪いことや間違ったことなどをした時に、チョーカーをキュッと引き(キュッだよ。ギュウ〜じゃないヨ)犬に人間の意思を伝えます。
本などで勉強はしていたが、実際どの位の力加減で引いていいのか分からず、あーたんがグイグイ引っぱって歩いて行くと、「引っ張るな〜」なんて言いながら引きずり戻していたんだよね。
でもそれは逆効果だったみたいで、犬は<引く>という本能を持っているので、引けば引くほど更に引くそうです。

そしてリード。
リードは、飼い主さんの手と同じ、意思を的確に伝えるためには絶対に皮にして下さいと言われました。
あーたんのお出かけ用の皮リードでOKと言われましたが、「きちんと訓練が出来るようになったら、もっと細いタイプのに変えてあげてね。これじゃぁ太過ぎ。」って(^^;)
きちんと訓練された子なら、リードは糸でもいいくらいよ〜って(^o^)

さー、いざ外へ!
先生も私も紫外線対策は万全の装備で外へ(^▽^)
まずはあーたんに「シーシー」のコマンド<命令>でオシッコを促します。
「シーシー」のコマンドなんか使ったことも無く、当然あーたんはオシッコしません(^^;)
でも、この「シーシー」のコマンドってフリスビーの大会の時に効果的だなぁと思っていたので、早速取り入れてみることにした。
(JFAの大会は、競技中のオシッコは失格なのだ!)

まずは先生にお手本を見せて頂く。
すかさず走り出そうとしているあーたんのリードをキュツと引きながら「ツケ」のコマンド。
この時のリードの引き加減が、チョーカーの首輪がキュッと閉まって、犬の前足が軽く上がる程度です。
強く、素早く、キュッ!です。
決してギュウ〜ゥじゃぁないよ〜ぉ(^^;)

キュッと引かれたあーたんは、驚いて先生を見上げました。
先生はすかざすリードを引きながら「あーたんイイ子ねぇ。来たの〜」と言って、あーたんを自分の足元に付けます。
たとえリードを自分が引いて犬を近づけたとしても、足元に行けば喜んでもらえるというのを犬に教えるためだそうです。

そして、リードはピーンと伸びっぱなしで持たないこと、片手で持たないことなどを教えて頂きました。
右手でリードの輪を持ち、左手でリードの中間を持ちます(右利きの人ね)。
もちろん危険物処理バックを持つなんてご法度ヨ!
ウエストポーチとかDパックとかにしましょうって。

犬が勝手に強く歩き出したら、すかさずキュッと引きながら「ゆっくり〜」のコマンドを言います。
この時のキュッは、呼び戻しのキュッよりも少し弱く、クッって感じでリードからチョーカーの首輪に振動が伝わる感じです。
そしてあーたんがそのコマンドに従い歩調を合わせると、「イイ子ねぇ。ゆっくりよ〜」って絶えず話しかけます。

そして交差点などで「ストーップ」のコマンドです。
「ストップーゥ」ではなく「ストーップ」です。
この時もリードをクッと引きます。
そして止まらせ、「スワレ」のコマンドであーたんを座らせ、「イイ子ねぇ」の笑顔を見せ、「ゴー」のコマンドで歩き出します。

そしてあーたんの集中力が無くなって来て、グイグイ引き出した時は、リードの中間を持っていた手を離し、黙って立ち止まります。
あーたんはそのままグイグイ歩いて行って、リードが吊っ張ったとたんビックリして振り向きます。これは犬の本能で、必ず振り向くそうです。
その瞬間、「イエース」のコマンドです。
「イエス」のコマンドがすでに入っているあーたんは、戻って来ようとするので、すかさず「ツケ」のコマンドと同時に足元に引き戻しながら、「ターン」のコマンドでリードを右手から左手に持ち替え、あーたんを右側から左側足元に付かせます。
ふむ(゚-゚)これは、フリスビーの「アラウンド」コマンドが使えるなぁと思った。
そしてまた「ゴー」のコマンドで歩き出します。

なんと、ものの見事に歩いているじゃぁないですか〜(*o*)
先生から私にバトンタッチしても、あーたんは私にしっかり歩調を合わせて歩いてくれます。
私のコマンドの出し方のタイミングや、イントネーションの付け方の悪さなど指導を受けましたが、しゃんしゃんしゃんってちゃーんと一緒に歩いたり、「ストーップ」で止まってくれたり、「スワレ」「マテ」で信号を待ってくれたりと感動ものでした。

「ほーら、出来る、出来る。あーたん、ちゃーんと出来るじゃぁない」って先生も喜んで下さったわぁ(⌒-⌒)

道路では上手に歩いていたけど、公園ではどうかな?と思い、夕方あーたんと二人で公園へ行ってみたけど、公園でもちゃ〜んと横に付いて歩いてくれた。
すっごい幸せな気分だった(⌒-⌒)
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LESSON1
<2001.05.26>

今日は、『お妃教育』の初日です。
いつもお世話になっている【道産子こーぎぃーず】のエル・ペコ・アニーのはは様のご紹介で、【武蔵ランド】の武蔵くんに引き続き、我が家でのレッスンが始まります。

指導して下さるK先生は、「躾教室できちんと出来たのに、お家に帰ったら出来ない子が多い。自分のお家できちんと出来てこそ躾」というのをモットーに、自宅まで出張レッスンに来て下さるのです。

初日はオリエンテーション?だけと聞いていたので、あーたんパパにも一緒に話を聞いて欲しかったので、パパの休日に合わせて我が家に来て頂きました。
胸をドキドキさせながら先生の登場を待っていると、笑顔がとてもチャーミングな先生が「こんにちは〜ぁ」っていらっしゃいました。

(先生に内緒でUP(⌒-⌒))
K先生。
K先生は、『北海道愛玩動物飼養管理士協会』の副会長さんです。
「ドッグ・ケア・アドバイザー」として活躍されている傍ら、盲導犬育成のパピーウォーカーとしてラブラドールと暮らしているそうです。

外部から人がやってくることに無頓着なあーたんは、黙って先生の後に従います。
いきなり先生から「普段、どんなブラッシングしてますか?」って聞かれました。
(えっ?ブラッシングゥ?)
慌てた私は「こんな感じですぅ」ってラバーブラシで、あーたんをシャカシャカやってみましたが、先生いわく
「ダメダメ、もっと身体の隅々までゴシゴシ〜ってやって下さいね〜。
ラバーブラシは、皮膚を傷付けないので、毛の上っ面をブラッシングするんじゃぁなく、痛いかしら?と思うくらいの強さでし〜っかりブラッシングしてね。
背中だけじゃぁなく、顔も足もぜーんぶゴシゴシってやってあげて下さ〜い。
顔。やったことない?
(私コックリとうなずく)
顔はね、上から下、上から下。ちゃーんと目をつぶるから大丈夫よー。
ほーら、あーたん気持ちいいでしょう?
(あーたん、トロ〜ン)
そしてその時ね、大事なのは、次背中だよ〜、次お腹だよ〜、顔だよ〜ってたくさんお話しながら、全身ブラッシングしてあげて下さいね。
ブラッシングはwankoとの優位性を付けるとてもイイ方法です」
と言われました。

OH!このK先生の登場に我が家はすっかり面食らってしまった。
あーたんも先生にされるがまま、きんもち良さそうにブラッシングされているぅ。
そして毎日ブラッシングしてるのが無駄だったのごとく、死に毛が抜ける抜ける(^^;)

そして次に、身体を自由に触らせる子にしなくてはならないとのことで、先生はとにかくあーたんの身体中をくまなく触ります。
先生は、よほどの事でも無い以外、絶対に犬を殴ってはいけないと言いました。
犬の頭は敏感なところだし、特に鼻は急所なので、そこを叩く事を繰り返していると、いつか犬の方が「殴られるものか!」と思い、ヒドイ子は手を出すと噛むようになるそうです。
そして、でも、どうしても叩かなくてはならない時は、お尻とか肩とかを軽く叩くだけでいいヨと言うのです。
「殴られて育った子は、すぐ分かるよ。殴られている場所を触ろうとすると、すぐにビクっとするから・・・(T.T)」って
もちろん我が家では、体罰は無いに等しいので、これまたあーたんは気持ち良さそうに先生に触られていました(^^;)

先生が話して下さる一言一言がとても参考になりました。
そして何より感じたのは、先生はとてもいっぱいあーたんに話しかける事です。
私がいち日にあーたんに話しかける何倍もあーたんに話し掛けることに驚きました。
「周りの人が見て、あの人、変な人だなぁって思われるくらい、とにかく話しかけてあげて下さい。研究したところ、犬は50位の言葉なら覚えるそうです。
だからいっぱい話しかけてあげて下さい。
犬は、飼い主さんの注意を引きたいんです。
だからイタズラしたり、飛びついたり、吠えたり、走りまわったり、とても努力しているんです。
だから、飼い主さんも、自分に注目させるためには、努力して下さいね」
って。
う〜ん(^^;)反省。明日からもっともっとあーたんに話しかけようっと。


犬は、生後3ヶ月、9ヶ月、1歳3ヶ月がターニング・ポイントになるそうです。
生後3ヶ月=人間の幼稚園生、たくさんの刺激でいっぱいの時期。
9ヶ月=中学生、反抗期のまっただ中。自己主張が現れる。
1歳3ヶ月=成人から22〜3歳。生意気になる時期。
このターニング・ポイントを上手に通過するのとしないのとでは、雲泥の差が現れるそうです。
とてもナイーブな時期で、この時期に大きなアクシデントがあったりすると、トラウマとなり一生涯引きずり続けることになるケースが多いそうです。
あーたんは、生意気になり始める1歳3ヶ月にあたります。
計らずもこの大切な時期に、とてもいい先生に巡り会えたことを幸せに思いました。

先生は、
「この時期ってとても大切だけど、この時期を逃したらダメなのか?っていうことじゃぁなく、犬は日々成長しています。根気良く頑張れば、もっと歳を取った犬でもきちんと学習しますヨ」とおっしゃっていました。


まれに、家庭環境とか、躾の仕方とか、どこも?って思われる箇所が無い子が、どうにも手の付けようの無い子になっている場合があるそうです。
そういう子は、ずっとさかのぼって調べていくと、群れのリーダーだった子が多いそうです。
群れのリーダーといっても、ごくごく幼少の生後30日とか60日とかの時期ですが、そんなに小さい頃でも、リーダーの資質を持っている子は、兄弟の中でちゃんとリーダーをしているそうです。
しかし、盲導犬の場合は、リーダーだった子犬は盲導犬としての訓練から除外されるそうです。
盲導犬にするのには、気性が激し過ぎるからだそうです。

あーたんは、2胎しか産まれなかったうちの1胎なのですが、リーダーだったのかは不明です。
でも、そんな小さな頃からその子の資質が分かるものなのだなぁって驚きました。

姪っ子「めぐちゃん」


K先生と犬談義に盛り上がり、3時間も話し込んでしまいました(^o^)
犬との対話の中でコマンド<命令>がいかに効果的かというお話や、おやつの効果的な活用方法などを教えて頂きました。
犬の注意・注目・興味を示させるために盲導犬などの訓練犬は、おやつを効果的に使っているそうです。
それを「イエス」のコマンドとして活用するそうです。
「イエス」のコマンドが利くようになると、自然とおやつは減らして行く方法ですが、おやつが貰えなくなっても、飼い主が喜んでくれることで犬は満足するそうです。

「イエス」のコマンドは活用できるなぁと思い、早速我が家でもとり入れることにした。
ちょっとしたおやつを上げる時にも「イエース!」だ!

もっといっぱいいっぱい良い話しを聞いたのですが、なかなか書き切れませんので、追々書いて行きますネ。

あーたんは、「お座り」「待て」などの基本動作が出来るので(^^;)ちょっと怪しいけど、次回は歩行訓練です。
リードをグイグイ引っ張って、右へ左へと好きなように歩いているあーたんに指導してみようと思います。
うまく出来るかなぁ(^^;)