演奏会だより
整形外科・泌尿器科病棟での演奏 2002年8月8日(木)
本日は、以前より依頼されていた整形外科・泌尿器科病棟での演奏を行いました。今年は諸事情により職場の大イベントである“ビアパーティ”に参加しなかったため、私たちにとって久しぶりの演奏となりました。
午後の検温などが終わった頃、病棟の一角で行いました。今回の病棟は各病室があまり広くないため、室内での演奏は無理と判断し、トイレ・洗面所付近の少し広くなっている場所での演奏となりました。
演奏場所に行ってみると、入院中の患者さんを中心に約25名程度の方が集まっていました。整形外科なので、20代の若い男性の姿が目立ちましたが、それ以外は比較的お年寄りの方が多かったです。そんなわけで、今回は若い人にも、そしてお年寄りにも楽しんでいただけるよう選曲をしました。
プログラム
・瀬戸の花嫁
・青い山脈
・いつも何度でも(千と千尋の神隠し)
・好きになった人
・TSUNAMI
・知床旅情
・学生時代
・川の流れのように
・波乗りジョニー
さて演奏が始まりました。“瀬戸の花嫁”は、以前にも書きましたように、比較的簡単な編曲のわりには響きが良く、第一曲目で緊張しているときにはもってこいです。雰囲気もとても良いため、聴いてくださる方にも受けが良いようです。
第二曲目の“青い山脈”は、間奏部分で走りやすく、また第二バイオリンの細かいパッセージが少し難しいのです。練習で「少しゆっくり目に演奏しよう」と決め、以前に比べゆっくりと、そしてしっかりと演奏しました。歌謡曲を楽器だけで演奏する場合、つい早めのテンポで弾いてしまいがちなのですが、会場の皆さんも一緒に口ずさむためには“かなりゆっくり目”に演奏したほうが良さそうです。その結果、演奏自体も落ち着いたものになるように思いました。会場からは自然と手拍子が起こり、皆さん一緒に歌ってくださいました。
次の“いつも何度でも”は、美しいメロディーが淡々と流れます。後半は2台のバイオリンが3度で高音の旋律を奏でる中、静かな雰囲気で終わりました。四曲目は“好きになった人”ですが、今回の患者さんも前回と同じく演歌がお好きなようです。ほとんどのお年寄りが一緒に口ずさんでいました。今日は非常に“ノリ”が良いです。
“TSUNAMI”では、若い男性患者さんがじっと聴き入ってくれていたのが印象に残っています。夏ですから、サザンの曲も良いですよね!続く“知床旅情”では、再び皆さんが歌っていました。この曲は当団で編曲したのですが、第一バイオリンが主旋律、他の3パートは“ブン、チャ、チャ”と単純な伴奏を繰り返すだけの簡単な構造で、弾いている者にとっては途中で飽きてしまいそう(スミマセン!)、、、な感じなのですが、今回のプログラムの中で最も多くの拍手を頂きました。前回の外科病棟での演奏でもそうでしたので、私たちにとっては少し意外でした。
“学生時代”では、すぐに手拍子が沸き、私たちもそれに乗せられるように一気に最後まで弾ききりました。続く“川の流れのように”ですが、この曲はリクエストしてくださる方が多いため、これまでもいろいろな場で何度となく演奏してきました。そのためか、私たちもだいぶ慣れてきたようで落ち着いて演奏しました。
いよいよ最終曲、“波乗りジョニー”です。「最後は夏らしく元気に」などと思ったのですが、若い患者さんはともかく、お年寄りにとっては「???」っていう感じでしたかね!“川の流れのように”と“波乗りジョニー”の曲順は逆の方が良かったように思いました。演奏する場合、曲順にはけっこう神経を使います。演奏会の趣旨、聴いてくださる方々の年齢、私たちの技術など多くの事柄を考えながら曲を並べて行きますが、後で考えるともっとこうするべきであったと反省することもよくあります。
アンコールは特に用意していなかったのですが、自然に「アンコール!」の声が挙がりました。病棟での演奏では、あまり長くなると患者さんも疲れるのでアンコールはしないのですが、何か適当な曲を用意しておくべきでした。「演奏した中からもう一回弾きます」と申し出たところ、若い患者さんから「みんなが楽しめる曲にしよう」という意見が出ました。そして彼は「“知床旅情”が良いのではないでしょうか」と言いました。“知床旅情”を再び演奏しながら本日の病棟演奏を終了しました。
今回の患者さん方は、静かな曲のときは静かに、元気な曲のときは手拍子を打ったり一緒に口ずさんだり、と良い雰囲気を作ってくださり私たちも助けられました。今までにいろいろな演奏の場を経験してきましたが、会場の雰囲気はいつも違います。今日は演奏者、会場が一体となり、良い演奏になったと感じました。実際、演奏が成功するためには、私たち自身がうまく弾けるかどうかという点はもちろん大事ですが、患者さんも含めた会場全体の雰囲気もまたいかに重要であるかということを再認識しました。


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