2000年12月
さて、次にはどんな予定を立てたのでしょうか?皆さんもうおわかりですよね!12月といえば、そう!もちろんクリスマスです。クリスマスに弦楽四重奏、、、なんてちょっといい感じですよね。でもそれは、上手く演奏できればの話です。
どこの病院でもそうだと思いますが、長期入院の患者さんに少しでも楽しい時を過ごしてもらいたいと、クリスマス会が開かれることが多いようです。私たちが勤務したいくつかの病院では例外なくどこでも行われていました。看護婦さんたちのコーラスや学生の出し物、あるいは楽しいゲームなど病棟ごとにアイデアを出し合って行います。そして、たいていの場合においてはサンタさんに扮した職員がプレゼントを詰めた大きな袋を背負って各ベッドを回り患者さんに手渡します。日々の入院生活は大変で辛いことも多いのですが、この時ばかりは皆さんとてもいい顔をされます。医療従事者として、患者さんに少しでも楽しいひとときを感じてもらえるよう努力したいと常々思っています。
大塚と小川は二人とも、もともとはバイオリンを弾いていました。昨年(1999年)のクリスマスにはまだ四重奏団は結成していなかったので、二人は勤務する病棟のクリスマス会でバイオリンを弾きました。この病棟にはピアノが上手な人もいたので、その人も一緒に三人で演奏しました。例のごとくサンタさんとトナカイさんに扮した職員を先頭に、二人のバイオリン、そして電子ピアノを荷車のような台にのせて移動しながら各患者さんのベッドサイドまで歩いて行き、クリスマスキャロルを演奏する中、全員で”メリークリスマス!!”となりました。
私たちは、普段は患者さんと検査や治療でのお付き合いが多いわけですが、こんな風に白衣を脱いで患者さんと接することができるのはとても嬉しいことです。病院によってはプロの演奏家を招いてコンサートを開いているところもあります。一流の演奏を聴いていただくという点では、とても素晴らしいことだと思います。でも、今回のように、未熟な演奏であっても、職員自らが行うということには大きな意味があるのではないかと思っています。普段仕事上でしか接することのない職員たちが、こうした形で患者さんと関わることによって、より身近な存在として感じていただければいいなと思っています。
患者さんの中には、寝たきりでトイレすら行けない人もいます。出前演奏というほどのものではありませんが、こうして各ベッドまで音楽を届けることができたのも良かったと思います。病院という、ともすれば暗い雰囲気になってしまう場で、患者さんと職員が一体となり、皆で楽しい時間を共有することができました。こんな時、これまで音楽を続けてきて本当に良かったな!とつくづく感じます。
そこで今年は、”弦楽四重奏でクリスマス”なんていう案を考えました。しかし、実際にはチェロを移動するのが困難であり、それぞれがベッドまで行くのは無理!という事情から、演奏会形式になりました。寝たきりの患者さんのことを考えると、できれば出前式にしたいのですが、、、。
そんな案が持ち上がると、職場の他のバンドのグループも是非参加したいとの声があがり、さらに地元の女子高のボランティアクラブも来てくれることになりました。あっという間に計画が大きくなり、大掛かりな演奏会となってしまいました。
「ところで、肝心の演奏の方は大丈夫ですか」って?そうですよね。それが一番重要です。今回はFCミュージックという出版社から比較的易しいクリスマスソングの楽譜が出版されているので、それらを中心にプログラムを組みました。しかし、いつものことながら練習時間があまり確保できません。あっという間に本番となり、私たちは大失敗をするのでした。詳しくは演奏会履歴をご覧ください。


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