演奏会だより

内科病棟での演奏
 2004年12月17日(土)

暖かな冬の土曜日の午後、内科病棟で演奏を行いました。これまで複数の病棟から依頼を受けて演奏してきましたが、この病棟では初めての試みになります。寝たきりの患者さんもいらっしゃいますが、申し訳ありませんが、歩ける方だけ病棟の一番奥の部屋に集まっていただきました。

15時より開演ということで、朝のうちから看護師がチラシを病棟内に配っていました。団員は仕事を終えて14時45分に集合となっていました。しかし、時間になってもVa氏が来ません。確か今日は早めに仕事が終わって、14時過ぎにはその辺りをウロウロしていたはずなのだが、、。15時を回っても現れないので、他のメンバーはだんだんと心配になってきました。「一体どうしたのだろう?」。その時、当の本人は14時半頃に突然の呼び出しがあって他の病棟で仕事をしていたのでした。2ndVn氏は「どこに行ってしまったのだろう?」と探し回っていました。

本人も気をもんでいたようですが、途中で抜けるわけにはいきません。それでも15時半には一段落したので、慌てて会場へ駆けつけました。患者さんが皆さん集まっているのに、なかなか演奏が始まらないことに看護師たちは気をもんでいました。団員は音合わせだけ急いで行い、病室へ向かいます。大きな拍手を持って迎えていただきました。見ると、内科病棟の入院患者さんの他、他の病棟の患者さんまで座っていて、演奏を待っていてくださいました。

「ヤレヤレ」という気持ちで着席しますが、Va氏はまだ心が落ち着かない様子です。さてさて、どうなることやら、、。今回の演奏は12月ということもあって、“冬にちなんだ曲”を中心に据えたプログラムです。

プログラム
・瀬戸の花嫁
・雪の降る町を
・スキー
・雪国
・聖しこの夜
・サンタが街にやってきた
・みかんの花咲く丘
・津軽海峡冬景色
・ジングルベル(アンコール)

最初は「瀬戸の花嫁」です。これは冬に関係した曲ではありませんが、いつものように指慣らしを兼ねて弾きました。簡単なピースなので、これで心の準備をすることができるのダ!

「雪の降る町を」は、だいぶ前に団発足の頃の冬、一度だけ演奏したことがあります。音域が低く暗い歌のせいもあって、その時の演奏はあまり良い印象がなかったのですが患者さん方は一緒に歌ってくださいました。あれから数年間の活動を継続し、今回はある程度の和声を合わせていく習慣が付いてきたためか、かなり良い響きを持って弾くことができたと思います。今年はまだあまり雪が多くありませんが、落ち着いた演奏ができたと思いました。でも、今日の患者さん達は皆さんおとなしい様子で、一緒に歌ってはいただけませんでした。しかし、身体や頭ででリズムを取りながら聞いてくださる様子からは、楽しんでいただけているのではないかと感じました。

「スキー」もまた、第一回クリスマスコンサートで演奏したことがあります。あの時は、全くもってヒドイ演奏だったと記憶しています。その時の演奏は今もCDに残され、それを聞くたびに「穴があったら入りたい気分」になります。これも、当時からすれば、アンサンブルに慣れてきた成果が披露できたのではないかという印象を持ちました。

次には、吉幾三の「雪国」です。三連譜に特徴付けられた素晴らしい曲だと思います。冒頭のハ短調の和音からして迫力があります。その部分を「バーン」とアピールできるよう練習を行ってきました。主部に入ってからは、2本のバイオリンが掛け合いながら低音弦の和音に乗って歌います。中間部からは第二バイオリンも和声に加わり、更に重厚な伴奏が形作られ、「追いかけて、追いかけて」辺りからクライマックスに達します。最後は再びしみじみとした旋律がバイオリンで歌われ曲が閉じられます。練習では、3連譜の連続に慣れずに、なかなかうまく合わせられなかったのですが、今回のプログラムの中では一番大きな拍手をいただけました。実際、これまでの練習にはなかったほど、迫力がありながらも落ち着いて息の合った演奏ができたと自負しています。

さて、今年は業務多忙のため、病院全体のクリスマスコンサートは行われませんでした。そのため、ここで2曲ほどクリスマスソングを取り上げました。最初は「聖しこの夜」です。とてもゆっくりと歌う曲ですが、その中でも根底に流れるリズム感は大切にしました。ともすると、ダラダラと弾いてしまいがちになるので、落ち着いた曲ながらも、一定のリズムを持ち感情豊かに弾くことを目標としました。

次には「サンタが街にやってきた」です。これは躍動感に溢れたリズミックで軽快な曲想ですので、サラッと弾くように心がけました。内声部は重音が多くて遅れがちになってしまい、ちょっと大変!でも、付点音符を含んだ後打ちリズムをしっかりと取っていたようです。短い曲であったせいか、「あれ?もう終わったの?」っていうような反応でした(涙)。

「みかんの花咲く丘」は、冬の歌としては適切ではないかもしれませんが、高齢の方が多いので取り上げました。練習の経過中では、メンバー内では「つまらなくて練習する気になれない曲」という意見が出ていたのですが(←失言!)、聞いてくださる方々の年齢などを考慮すると、どうしてもこの手の曲がはずせません。でも、実際に演奏してみると、昔懐かしい音楽に楽しんでいただけたと思っています。途中から再現部へ戻る時、ビオラのアルペジオ風のモチーフがあるのですが、その時までもまだ気持ちの落ち着かないVa氏はアルペジオを大きくトチッてしまい、それでも何とか本当らしくごまかしていたようです(苦笑)。

最後は「津軽海峡冬景色」です。冒頭の重厚な和音がとても印象的です。ビオラが、原曲ではサキソフォンで奏でられる旋律を高らかに歌うことで曲が開始されます。主部入ってからはチェロがリードする編曲になっていますが、その後は各楽器に旋律が移り、最後は劇的に盛り上がります。演歌には興味を持っていない団員達も、この曲の素晴らしさには魅せられて頑張って演奏しました。コーダは第二バイオリンが物悲しく歌って静かに曲を閉じます。この曲もまた、譜面は難しくないものの、“演歌らしさ”を表現するのは難しかったです。

最後の拍手をいただき、起立して挨拶するとき、患者さん方の笑顔を拝見することができて、演奏会を催した甲斐があったと感じました。また高齢な患者さんに付き添っていらした娘さんからは、「素晴らしいクリスマスプレゼントをどうもありがとうございました」とのお声を頂戴し、この病棟で演奏できて本当に良かったと思いました。

最初はメンバーが集まらずに危ぶまれた演奏でしたが、何とか形を作ることができて、最後にアンコールとしてジングルベルを弾いて終わりになりました。終わって「ヤレヤレ」という感じと、その直前まであたふたしていたメンバーは、正直なところかなり疲れてしまっていましたが、それでも徐々に心地よい疲れへと変わっていくのを感じました。またこの病棟から依頼を受け演奏をしたいなと思いました。

皆様お待たせいたしました。
さっそく演奏を始めさせていただきます。
病室に入りきらず、
廊下から見ている患者さんのご家族とと職員。

もう少し大きな場所が確保できるといいのですが、、。
演奏を終えて、
「あ〜あ、喉が渇いたぜ!」
アルペジオでトチッたにもかかわらず
元気そうなVa氏

少しは反省しなさい!
さ〜て、皆さんお疲れ様でした!
全員で記念写真!
CD発売の際にはジャケットに使用しようかな?
(↑ フザケルんじゃね〜と言う声が)

あまりにもダサすぎじゃ!

「ご意見、ごもっともでございます」と
メンバーは自覚すべし
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