演奏会だより
外科・皮膚科・泌尿器科病棟での演奏
このところ演奏の依頼を立て続けにいただいており、ありがたく思っております。以前に何回か依頼を受けた外科病棟ですが、現在は外科・皮膚科・泌尿器科・耳鼻科の混合病棟になっています。今回、半年ぶりに依頼をいただきまして、演奏する運びとなりました。
例のごとく(←今回も例外ないところがオソロシイ〜)、またもや練習不足。準備を進める予定だったところ、種々の事情で練習中止が続いてしまい、前回のグループホームでの演奏後は一ヶ月にわたり、一度も集まることができませんでした。仕事の終わった20時半すぎから、2回の練習日を確保し、何とか間に合わせた次第です。
新たなレパートリーを2曲用意しようとしていたのですが、1曲は間に合わずに断念。残りは、これまで演奏した曲の中から人気のあったものを中心に選びました。
プログラム
・瀬戸の花嫁
・七つの子
・いい日旅立ち
・天使のウインク
・小さな旅
・川の流れのように
・知床旅情(アンコール)
病棟での演奏の場合、当日に聴いてくださる入院患者さんのプロフィールが事前にはわからないという難しさがあります。依頼をいただくのは一ヶ月以上前ですので、その時に入院している方はほとんど退院してしまいます。要するに、当日はどんな患者さんが入院しているかは予測できないのです。いつも「今回の患者さんはどんな方たちなのかな?」と思いながら会場に赴くことになります。
いろいろな年齢が混在していることもあれば、20歳台の患者さんが多かったり、あるいは女性ばっかりだったりと、その都度かなり異なります。演奏曲の選定において、どのくらいの年齢の方が対象となるかというのは非常に大きな問題です。本来ならば、対象者の年齢に合わせて選曲したいところですが予測できないため、だいたいはお年寄り向け、若者向けなどを適宜織り交ぜて準備しています。
さて、今回の演奏会では、どうだったのでしょうか?今回も病棟の一番奥の部屋に案内されました。周りをグルッと見渡しました。すると、、、。何と、ほとんどが70歳台の男性という、今までになかったパターンでした。この時点で、プログラム中の2曲の歌謡曲は明らかに不適であることを感じました。それ以外の曲にしても、70歳の男性にはやや不向きな感じです。
とはいえ、準備してきた曲を弾くしかないので演奏に入ります。団長のチェロ氏が司会を務めます。ふだんは冗談も交えて、楽しく曲目を解説するのですが、今回は70歳台の男性ばかりを前にして、少し真面目な司会でした。
それでも冒頭に演奏する「瀬戸の花嫁」は、聴きやすい曲でもあり、それなりの反応をいただけたため少し安心しました。「七つの子」も有名な曲ではありますので、拍手の印象からすると楽しんでいただけたと思います。先日のグループホームでの演奏では、ほとんどの方が大きな声で歌ってくださったのですが、今回は入院中の患者さんということもあり、口ずさむ人はいませんでした。
さて、次が問題です。「いい日旅立ち」、「天使のウインク」については、今回集まってくださった方々にとっては全く未知の曲であったことでしょう。拍手はいただけたものの、反応は???だったと思います。たいていの場合は若い患者さんもいるので、この手の歌謡曲も取り入れたのですが、、、。選曲失敗!という感じになってしまいました。
「小さな旅」。この曲は、前回の病棟演奏で非常に気に入っていただけたので選びましたが、今回も喜んでいただけたような手応えでした。今でも日曜日の朝にNHKで放映されていますので、入院中にテレビから流れるのを聞いたことがある患者さんが少なくないのではないでしょうか。曲自体も本当にいい曲ですね。司会のチェロ氏が突然、「この曲はビオラ協奏曲かと思うぐらい、ビオラが活躍します」、「ふだん音色を聞くことのないビオラに注目してください」と言い出したもので、当のビオラ氏は笑いながらもいきなり緊張モードに入っているようでした。実際の編曲はそんなことは一切なく、ビオラは冒頭の主旋律を6小節のみ弾くだけで、後のメロディーはほとんどが1stに移るんですけどね。
それでも緊張せず演奏でき、最後の「川の流れのように」となりました。このピースは、これまでに何度も演奏してきたものですが、やっぱり名曲はいいですね。私達にとっても弾いていて楽しいです。そして、肝心の聴衆の方たちの反応は、、、?まあまあ楽しんでいただけた雰囲気でした。大きな拍手とともに、「アンコールお願いします!」と一人の男性が言ってくださいました。
アンコールとして用意していたのは「知床旅情」です。実は、これまでの複数回の病棟演奏での経験では、聴衆の方々の反応から察するに、この曲が最も人気が高いらしいということを感じていました。本音を言うと、メンバーにとってはわりと退屈で、あまり好きじゃない曲なのですが(失言)、いつも皆さん一番喜んでいただけるようです。実際、今回もそうでした。対象者が病気を持つ患者さんということもあり、それまでは口ずさむ人がいなかったのですが、この曲の演奏が始まるとどこからともなく歌う人が現れました。一番大きな拍手をいただきました。心が落ち着くような雰囲気を持っている曲なのでしょうかね。
控室に戻り、缶コーヒーとおせんべいをいただきました。このところの活動再開後より、毎月演奏依頼をいただいていますが、最近は場慣れしてきたせいか緊張することがほとんどなくなり、練習時間が少なかったわりには良い演奏ができたとメンバーは思いました。病棟での演奏は、至近距離のベッドや椅子に患者さんがいらっしゃるため、変な緊張をしてしまうことが多かったのですが、今回は落ち着いて弾くことができました。しかし、プログラムについては問題を残してしまいました。演奏直後に、70歳台の男性から「軍歌を弾いて欲しい」との希望を聞き、やはりプログラム選びには年齢が大きな要因であることを再認識させられました。
対象者を見て、最初は大きな懸念を抱きましたが、最後は何とか楽しんでいただけたようで良かったです。病棟のベッドサイドでの演奏は、私達の活動の中心となるべきものですので、どのようなプログラムを組むと良いのかという点も含めて一回一回のチャンスを大切にしていきたいと思っています。
ベッドサイドでの演奏風景
控室にて準備中です。
「今日の患者さんは、どんな方かな?」
この段階では、まだわかっていません。
“ビオラ・ダ・ガンバ”などと言いながら
ふざけている人を発見!
演奏は一番奥の大部屋で行われました。
“瀬戸の花嫁”を演奏しているところです。
終了後、缶コーヒーとおせんべいを
いただき、一息入れているところです。
お疲れ様でした!
なぜ傾いているのかは不明。
ちょっと不気味!
演奏を終えて
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